日本食品微生物学会雑誌
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13 巻 , 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 藤田 藤樹夫, 岩井 和也, 久守 博, 中林 義晴, 森 茂, 米虫 節夫
    1996 年 13 巻 3 号 p. 103-109
    発行日: 1996/12/20
    公開日: 2010/07/12
    ジャーナル フリー
    1. β- (1→3) -D-アラビノガラクタン分解の酵素活性を示したNo.232株を生コーヒー豆から分離し, この菌株を形態学的特徴からAspergillus fumigatus Fres.に同定した.
    本菌株はβ- (1→3) -D-アラビノガラクタン分解に適応できる有望な菌株であると判断した.
    2. β- (1→3) -D-アラビノガラクタン分解酵素の生産条件として, 培地中の窒素源はメチオニン, プロリンが, 培地pHは7.0, 培養温度は40℃, 培養日数は7日間が最も良好であり, 培養後の酵素活性は, スクリーニング時の0.04units/mlと比較して2倍に増加した.
    3. 本菌株は, β- (1→3) -D-アラビノガラクタン分解酵素を生産していることを確認した.また, アラビノガラクタンを構成している単糖, もしくはダイズ, コムギ由来のβ- (1→4) -D-アラビノガラクタンを炭素源とした場合, β- (1→3) -D-アラビノガラクタン分解酵素はほとんど誘導されなかった.
    これらの結果, および今後本菌株の酵素生産における培養条件が明らかになるにしたがって, 微生物を利用しアラビノガラクタンを低分子化させる可能性があることを示唆した.
  • 栗原 健志, 今井 忠平, 後藤 公吉, 小沼 博隆, 品川 邦汎
    1996 年 13 巻 3 号 p. 111-116
    発行日: 1996/12/20
    公開日: 2010/07/12
    ジャーナル フリー
    卵殻表面の細菌汚染状況とその汚染源を追及するため, 食鳥処理場および養鶏場から種々の鶏卵を採取し, 検査を行った.産卵前の卵管内の鶏卵では90% (55/60個) の卵からは菌が検出されなかった.産卵直後無菌的に採取した卵では, 約104CFU/卵レベルの汚染が認められた.産卵後通常の移送装置により隣接するGPセンターに搬入された卵では, 汚染はさらに増加し105CFU/卵の細菌が検出された.洗浄・消毒した卵を用いて場内の各移送装置別に調べたところ, いずれの工程においても103~104CFU/卵の汚染が認められた.さらに場内の施設, 工程および空気環境などから分離した菌叢を調べた結果, 産卵直後ではグラム陰性菌が多少見られるが, 産卵後移送工程が進むにつれて陽性菌が主体を占めた.以上の結果から鶏舎内の塵埃の除去, 卵と接触する設備の洗浄・消毒などにより, 卵表面の汚染菌数を減らすことが重要であると考えられる.
  • 冨田 正章, 常重 パトリシア, 松崎 静枝, 片山 淳, 岩崎 明, 宮村 恵宣
    1996 年 13 巻 3 号 p. 117-120
    発行日: 1996/12/20
    公開日: 2011/02/25
    ジャーナル フリー
    1995年の9月10日から23日にかけて県内の異なる地域でS, Enteritidisを原因とする食中毒が3件発生した.汚染食品の関連性等究明のため, 各事例からの分離菌株について薬剤感受性試験, プラスミドDNAの解析, PFGE法による染色体DNAの制限酵素切断パターンの解析を行った.プラスミドDNAの解析では識別できなかった菌株もPFGE法による制限酵素切断パターンでは各事例ごとの分離菌株を識別することができた.このことから, それぞれの分離菌株は遺伝学的に異なるものであることが明らかとなり, 原因食品等の関連性はないと考えられた.
  • 佐藤 昭子, 寺尾 通徳, 昆 美也子, 小畠 満子
    1996 年 13 巻 3 号 p. 121-125
    発行日: 1996/12/20
    公開日: 2010/07/12
    ジャーナル フリー
    Antifungal activity of aqueous garlic extract against various yeasts isolated from seafoods was examined from the viewpoint of food sanitation. The aqueous garlic extract was prepared from homogenate of fresh garlic bulbs blended with an equal weight of water. This mixture was then sterilized by filtration. Eighteen different species of the five genera, Candida, Cryptococcus, Debaryomyces, Rhodotorula and Trichosporon, were used.
    The minimum inhibitory concentration (MIC) values of the extract against these yeasts were 0.31 to 1.25% by agar dilution method using YM agar, and the extract was effective in vitro against these yeasts. Survival curves in the presence of garlic extracts were made on the two strains, Cryptococcus laurentii M-3 and Trichosporon cutaneum E-5. The extract showed fungicidal activity against these yeasts. The combined effect of garlic extract and sodium chloride on several yeasts were also examined. The antifungal activity of the extract was increased by the addition of sodium chloride
  • 鈴木 潔, 溝田 輝彦, 牧野 稔, 冨田 守
    1996 年 13 巻 3 号 p. 127-131
    発行日: 1996/12/20
    公開日: 2010/07/12
    ジャーナル フリー
    酸性水と弱酸性次亜塩素酸ナトリウム溶液の殺菌効果について比較検討した.
    有効塩素濃度と生残菌数の関係はどちらも二次関数の関係にあった.処理温度と生残菌数の関係はどちらも20℃付近に屈曲点があり, その温度以上の処理温度では直線関係にあった.処理時間と生残菌数の関係はS字曲線の関係にあった.以上, 上述したように酸性水と弱酸性次亜素酸ナトリウム溶液の殺菌特性の間に殺菌効果の特別な差異は見いだせなかった.
  • 小田 隆弘, 樋脇 弘, 椿本 亮, 久保倉 宏一
    1996 年 13 巻 3 号 p. 133-136
    発行日: 1996/12/20
    公開日: 2010/07/12
    ジャーナル フリー
    平成3年10月と平成6年10月に, 患者の症状, 潜伏時間, 細菌検査結果, 他の病因物質の可能性などから判断して, 黄色ブドウ球菌によると推定される食中毒事例を1例ずつ経験した.原因食品は, 前者の事例では赤飯おにぎりであり, 後者では幼稚園の昼食に提供されたサンドイッチであった.両事例とも, 患者便および食品残物から高頻度に黄色ブドウ球菌が分離されたが, それらはすべてRPLA法およびPCR法のいずれでもエンテロトキシン (A~E) 産生性が認められなかった.したがって, 両事例は既知エンテロトキシン (A~E) 以外のエンテロトキシンを産生する黄色ブドウ球菌による食中毒事例であろうと推定された.
  • 鈴木 淳, 村田 以和夫, 矢野 一好, 古畑 勝則, 諸角 聖
    1996 年 13 巻 3 号 p. 137-141
    発行日: 1996/12/20
    公開日: 2010/07/12
    ジャーナル フリー
    Cryptosporidiosis is a disease caused by oocysts of Cryptosporidium parvum. In June 1996, about 1, 000 people in Saitama prefecture, Japan, became ill with a prolonged diarrhea after drinking water contaminated with oocysts of C. parvum. Therefore, waterborne cryptosporidiosis is gathering concern in Japan.
    The diagnostic methods are acid-fast stain and immunofluorescence of oocysts of C. parvum in feces. However, the methods for the concentration and detection of the oocysts in water from private supplies and river water involving many impurities have not been established in Japan.
    In this study, using the method for the concentration of viruses from water using cellulose, we examined whether the oocysts in river water can be concentrated with DEAEcellulose and eluting solution. The most efficient eluting solution was the solution consisting of 1ml Tween 80 and 10g NaCl in 1l pH 9 water.
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