日本食品微生物学会雑誌
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20 巻, 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 三澤 尚明
    2003 年 20 巻 3 号 p. 91-97
    発行日: 2003/10/15
    公開日: 2011/02/25
    ジャーナル フリー
  • 名塚 英一, M.L. BARI, 一色 賢司
    2003 年 20 巻 3 号 p. 99-104
    発行日: 2003/10/15
    公開日: 2011/02/25
    ジャーナル フリー
    人工的にSalmonella Enteritidis (SE) を汚染させたアルファルファ種子, 緑豆およびカイワレ大根種子に, 超音波と温湯処理を併用してSEの低減効果を検証した.アルファルファ種子の60℃で5分間, 緑豆の58℃で10分間, 60℃で5および10分間の超音波と温湯処理の併用で, 種子の発芽率を低下させることなく, SEを5.0log10cfu/g低減させることができた.その種子の増菌培養によって, SEは検出されたことから, SEを完全に殺菌・除菌することは困難であった.一方, カイワレ大根種子では60℃, 5分間の超音波と温湯処理の併用によって, SEは1.90log10cfu/gしか低減されなかった.したがって, カイワレ大根種子では, 超音波と温湯処理の併用によっても, 発芽率を低下させることなく効果的にSEを低減させることは困難であった.以上から, アルファルファ種子や緑豆における超音波と温湯処理の併用は, SE低減法として効果的であると考えられた.
  • 山田 亨, 河野 喜美子, 八木 利喬
    2003 年 20 巻 3 号 p. 105-110
    発行日: 2003/10/15
    公開日: 2010/07/12
    ジャーナル フリー
    宮崎県では, 1993年よりSalmonella Corvallisの健康保菌者が急増し, また本菌による散発性下痢症患者も, 1998~2001年には, 毎年数例ずつ確認されている.そこで, 本血清型のヒトへの感染源を解明する目的で, 鶏直腸便621検体 (成鶏40検体, 若鶏581検体), 牛直腸便278検体, 豚直腸便278検体, 食鳥処理場9施設の汚水75検体, 食肉処理場3施設の汚水33検体, 市販鶏肉666検体 (成鶏肉370検体, 若鶏肉296検体) および県内主要河川の河川水58検体についてサルモネラ, 特にS.Corvallisの汚染実態調査を行った.
    成鶏の直腸便40検体中5検体 (12.5%) からS.Corvallisが分離されたが, 若鶏の直腸便581検体および牛, 豚の直腸便各278検体からは分離されなかった.
    また, 成鶏のみを扱う処理場1ヵ所の汚水6検体中3検体 (50%) から, 成鶏および若鶏の両方を扱う処理場1ヵ所の7検体中1検体 (14.3%) からS.Corvallisが分離された.7ヵ所の若鶏を扱う処理場汚水62検体からは本血清型は1検体 (1.6%) のみから分離されただけであった.また食肉処理場の汚水33検体からは本血清型は分離されなかった.
    市販鶏肉では, 成鶏肉370検体中63検体 (17.0%) からS.Corvallisが分離されたが, 若鶏肉では296検体中1検体 (0.3%) から分離されたのみであった.
    河川水58検体からはS.Corvallisは分離されなかった.以上から, 成鶏およびその処理施設からS.Corvallisが高率に検出されたことから, 成鶏に由来する食品は, 本血清型のヒトへの感染源の一つとして注目すべきであると考えられた.
  • 上田 修, 鈴木 敦子, 松江 隆之, 池田 なほみ, 市瀬 正之, 天野 祐次, 寺山 武
    2003 年 20 巻 3 号 p. 111-116
    発行日: 2003/10/15
    公開日: 2010/07/12
    ジャーナル フリー
    飲料適否試験目的で供試された検査材料をXGM培地により試験し, 大腸菌群陽性を示した112検体を用いてLB培地との比較を行った.また, XGM培地を通して分離された大腸菌群の菌株について同定試験を行い, 菌種を把握するとともに, それら菌株のLB培地における性状を検討した.
    年度別に見た飲料水からの大腸菌群検出状況では, 採用する検査方法の違いにより有意差が認められた.
    XGM培地において大腸菌群陽性を示した112検体を用いてLB培地による大腸菌群検査を比較した結果, 両者一致率は65.2%と低い値を示した.
    XGM培地陽性検体から大腸菌群を分離し, 菌種同定を行った結果, Enterobacter属が全体の29.6%を占め, 次いでCitrobacter属25.9%, 以下, Eschrichia属13.2%, Aeronzonas属11.6%, Klebsiella属7.9%, Serratia属5.3%であった.
    XGM培地において大腸菌群陽性を示した分離菌株189株のうち, LB培地で陽性を示したものは114株, 両者一致率は60.3%であった.
  • 盛田 隆行, 村山 靖之, 飯田 孝
    2003 年 20 巻 3 号 p. 117-122
    発行日: 2003/10/15
    公開日: 2011/02/25
    ジャーナル フリー
    油粕のサルモネラ汚染を明らかにするために, 輸入の油粕原料と工場内環境の汚染状況を調査した.油粕原料74検体を輸送船内で調べ, 大豆42検体中7検体 (16.7%) から, 6血清型のサルモネラを分離した.また, 原料搬入経路周辺の環境材料154検体中22検体 (14.3%) から7血清型のサルモネラを分離したが, 原料と同じ血清型はS.MbandakaとS.Cubanaであった.これらのサルモネラの由来は, RAPDによる解析から原料分離株と異なっていた.また, 輸入日が異なる原料から分離したS.Mbandaka2株が同じRAPDパターンを示したことから, 原料の汚染原因として出荷地, または船以外の輸送過程の汚染が示唆された.
  • 安藤 陽子, 小野 一晃, 辻 りえ, 増谷 寿彦, 藤原 由紀子, 倉園 貴至, 柳川 敬子
    2003 年 20 巻 3 号 p. 123-127
    発行日: 2003/10/15
    公開日: 2011/02/25
    ジャーナル フリー
    県内の市販鶏肉におけるサルモネラの汚染状況を調査したところ, サルモネラの検出率は鶏肉19.6% (22/112), レバー17.9% (10/56) であり, 分離菌の血清型はS.Infantisが全分離株の87.5%を占め, 鶏肉およびレバーにおいて, 本血清型はそれぞれ81.8% (18/22) および100% (10/10) を占めた.一方, サルモネラの汚染菌数 (MPN値) は, 鶏肉で陽性検体の63.6% (14/22) が30cfu未満であった.また, 分離したサルモネラの78.1% (25/32) は, 3剤以上の多剤耐性を示した.
    分離したS.Infantisについて, 同じ店舗および製造日由来の菌株では, PFGEパターンおよび薬剤感受性が一致するものが過半数を占めた.しかし, 同じ店舗由来で製造日が異なるにもかかわらずPFGEパターンが一致する菌株, また, 全く店舗が異なるにもかかわらず, PFGEパターンが一致する菌株もかなり認められ, S.Infantisによる汚染と拡散の可能性が推察された.
  • 小久保 彌太郎, 茶薗 明, 山本 茂貴, 玉木 武
    2003 年 20 巻 3 号 p. 129-135
    発行日: 2003/10/15
    公開日: 2010/07/12
    ジャーナル フリー
    Hazard analysis is the most important part to establish HACCP system. Hazard analysis which we proposed is to analyze all prerequisite programs that involve all procedures through the whole process. That should be performed to exclude all hazards from raw materials but also all products, according to the Code of general principles of hygienic practice of Codex Alimentarius Commission. By this method, all Standard Sanitation Operation Programs will be established without any oversight.
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