食品と微生物
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4 巻, 2 号
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  • 1987 年 4 巻 2 号 p. 91-114
    発行日: 1987/08/28
    公開日: 2012/07/27
    ジャーナル フリー
  • 第3報 嫌気包装下での酸化還元電位の変化とClostridiumの生育
    星野 純, 上野 一恵
    1987 年 4 巻 2 号 p. 115-121
    発行日: 1987/08/28
    公開日: 2012/07/27
    ジャーナル フリー
    脱酸素剤包装下での嫌気性菌による腐敗や食中毒発生の可能性について検討し, 次の結果を得た.
    1) 食品の嫌気状態 (ORPの低下) は食品の種類や通性嫌気性細菌等の増殖の程度に大きく影響され, 脱酸素剤のように化学的に, また, ガス置換や真空包装のように物理的に気相中の酸素を除去する, しないにかかわらず, 偏性嫌気性菌の増殖は可能である.
    2) したがって, 細菌腐敗の起りやすい食品は, いかなる包装条件であっても, 嫌気性菌による食中毒発生の可能性は十分あり, 低温保存等の微生物管理が必要である.
  • 大河 正樹, 小川 玄吾
    1987 年 4 巻 2 号 p. 123-126
    発行日: 1987/08/28
    公開日: 2012/07/27
    ジャーナル フリー
    B. coagulans is known as flat-sour bacteria. It is very important to control spores of B. coagulans for canned foods, retort pouched foods and etc. The present study was undertaken to compare the inhibitive effect of organic acids on the germination of spores of B. coagulans. The following results were obtained. (1) The most effective organic acid for inhibition of the spore germination was citric acid as compared with acetic acid, lactic acid and malic acid. (2) Organic acids used inhibited the germination of the spores, and were more effective on heat injured spores than non-heated ones. But organic acids did not have any bactericidal action because after heat treatment in acidic condition, spores were able to germinate when transferred into medium adjusted at pH 7.0
  • 宮崎県の河川土壌におけるボツリヌス菌の検索について
    武田 攻, 津曲 洋明
    1987 年 4 巻 2 号 p. 127-131
    発行日: 1987/08/28
    公開日: 2012/07/27
    ジャーナル フリー
    1986年2月下旬より7月中旬にかけて, 宮崎県の主要な16河川について, 173試料を採取して, ボツリヌス菌の検索をおこなった. その結果, 21試料 (12.1%) がボツリヌス菌陽性であった. 中和試験の結果, 10試料 (5.8%) がボツリヌスC型菌, 6試料 (3.5%) がD型菌, 2試料 (1.2%) がE型菌で, 残りの3試料 (1.7%) は抗毒素C1でも抗毒素Dでも中和されたが型が特定出来なかった. 本県の河川十壌におけるボツリヌス菌の分布は, C型菌やD型菌が中心で, 一部E型菌が認められ, 本邦中部地方の分布と類似していた.
    本報の大要は, 食品衛生微生物研究会第7回学術講演会 (昭和61年11月, 東京) ならびに第12同九州衛生公害技術協議会 (昭和61年11月, 北九州市) において発表した. 最後に, 終始御懇篤なる御指導を賜った宮崎県衛生研究所の川畑紀彦所長, 培地の準備等で尽力いただいた福島敦子氏に厚く御礼申し上げます.
  • 諸角 聖, 吉川 翠, 和宇慶 朝昭, 一言 広
    1987 年 4 巻 2 号 p. 133-141
    発行日: 1987/08/28
    公開日: 2012/07/27
    ジャーナル フリー
    ケナガコナダニの食菌性と真菌伝播能を明らかにする目的で, 32菌種の真菌を用いてその培養中におおる増殖および真菌摂食後の体表, 体内および糞中における生菌数を調査し, 以下の結論を得た.
    1. 各種真菌培養中におけるケナガコナダニの増殖はAspergillus flavus. A. versicolor, Penicillium frequentansなど29菌種で認められ, この内Acremonium sp., P. frequentansおよびPhoma sp. の3菌種においてはいずれも培養30日後に1,000匹/試験管以上とダニの旺盛な増殖が認められた. この点から, これらの菌はいずれもケナガコナダニの良好な増殖基質となることが明かとなった. これに対して, Aspergillus awamoriの集落中でダニの増殖はみられず, Eurotium herbariorumおよびChaetomium sp. の2菌種においてもわずかなダニの増殖が認められたにすぎなかったことから, これらはケナガコナダニの増殖基質となり難いことが判明した.
    2. 真菌を摂食したケナガコナダニの体表における生菌の付着は31菌種において認められ, Penicillium islandicum, Phoma sp. など9菌種においてはダニ1匹当り1,000cfu以上の多数の菌の付着が認められた.
    3. また, ダニ体内における生存は21菌種で認められ, Paecilomyces variotii, Penicillium citrinumなど5菌種を摂食した場合の生菌数は多い傾向を示した. また, ダニ体内で生菌の認められなかった菌種はAlternaria alternata, Wallemia sebiなど11菌種であった.
    4. ダニに摂食された真菌が生きたまま糞中に排せつされるか否か, 糞5個を採取して検討した. その結果, Penicillium citrinum, P. islandicum, P. verrucosum var. cyclopium, P. verrucosum var. verrucosum, Trichoderma virideなど16菌種が生存したまま糞中に排泄され, 糞を介しても伝播可能であることが明かとなった.
    5. Aspergillus flavusの増殖とaflatoxin産生に及ぼすケナガコナダニの影響を, 4段階の湿度条件に置いたコーングリッツを用いて検討した結果, A. flavusのaflatoxin B1産生量はダニを接種しなかった群に比べ低い値を示した.
  • 寺本 忠司, 仲西 寿男, 朝倉 征雄, 佐藤 良一, 平山 寛, 大西 勇吉, 関塚 康夫, 北村 裕子, 坂崎 利一, 粟飯原 景昭, ...
    1987 年 4 巻 2 号 p. 143-147
    発行日: 1987/08/28
    公開日: 2012/07/27
    ジャーナル フリー
    食品の細菌数測定にインピーダンス法を応用したBactomatic社の微生物自動測定システムBactometer M123を用いて, 4つの機関で原乳の生菌数および大腸菌群数を比較した. さらに, 各機関で冷凍食品, ココア飲料, 脱脂粉乳および乳酸菌飲料の細菌数および乳酸菌数を公定法 (プレートカウント) と比較をおこなって, その評価をおこなった.
    4機関における原乳の生菌数測定をおこなった件数はそれぞれ117, 63, 59および56例で35℃培養におけるBactometer法とプレートカウント法の相関係数はそれぞれ0.91, 0.97, 0.91および0.96であった. いっぽう, 18℃培養ではそれぞれ109, 62, 65および56例, 合計292例の両者の相関係数はそれぞれ0.94, 0.95, 0.95および0.93であった. 原乳の大腸菌群数測定では両者の相関係数はそれぞれ0.91, 0.83, 0.95および0.86でいずれも高い相関関係を認めた. 各機関の相関係数はほぼ同じ値で, Bactometerの性能がすぐれていることが明らかになった.
    冷凍食品 (コロッケ類) 67例, ココア飲料55例, 脱脂粉乳53例および乳酸菌飲料157例の生菌数および乳酸菌数測定におけるBactometer法と公定法の相関係数はそれぞれ0.90, 0.86, 0.89および0.72であった. ただココア飲料では検知時間の自動読み取りに問題があったが, 本機器は迅速性, 省力化および大量処理に適し, 各種食品の品質管理に最適である.
  • 一言 広, 諸角 聖, 和宇慶 朝昭
    1987 年 4 巻 2 号 p. 149-155
    発行日: 1987/08/28
    公開日: 2012/07/27
    ジャーナル フリー
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