魚病研究
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1 巻, 1 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 大島 泰雄
    1966 年 1 巻 1 号 p. 1
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
  • 粟倉 輝彦
    1966 年 1 巻 1 号 p. 2-4
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2010/02/10
    ジャーナル フリー
     北海道では,サクラマス,Oncorhynchus masouの河川型であるヤマベの池中養殖が試みられ,今後盛んになる傾向がみられる。最近,養魚場の養殖ヤマベに寄生虫による鰓病が発生し,著者はこの病魚標本について原因の究明を依頼された.標本を観察した結果,本病は我が国のサケ科魚類には未記録のTetraonchus属の寄生によるものであることが明らかとなったので,今後の参考に供するために報告する.
  • 窪田 三朗
    1966 年 1 巻 1 号 p. 5-9
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
     近年養殖魚の細菌性感染症が増加し,それにともなってサルファ剤,ニトロフラン系薬剤および各種抗生物質が予防や治療の目的で使用されている。たとえば,東海各地の養鰻業者は毎年3~5月に発生する水生菌病(第一次感染菌はグラム陰性細菌)の予防・治療にサルフア剤添加餌料を連続投与することによってその目的を果していたが,本年になってサルファ剤の効果が小さくなったり,全く認められない場合が出てきている。同様なことが各地の海産蓄養稚アユ,ハマチ,フグなどの場合に知られている.薬剤の乱用は一時的に予防・治療効果があがってもその後の魚病対策を困難にする.また,ノリ漁場に発生する病害対策として抗生物質などが散布されているが,その海域で採捕され,蓄養されている種苗魚に発生する細菌感染症は特になおりにくい傾向があるといわれる.これの事実は人体に抗菌性薬剤を連続投与した場合にしばしば耐性菌が現れることとよく似た現象であり,魚族に対する感染起炎菌も薬剤耐性を獲得することを示唆している.水族館では病魚を治療しょうとして,過去に無計画な薬剤投与を行なっている場合が多いので,飼育されている魚に細菌感染症が発生すると薬剤による治療がむつかしい.その原因も起炎菌が多数の薬剤に対して耐性を備えているためと考えられる.これらの点に鑑み,まず魚類病原菌の一つである好塩ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus, biotype I,II,III)について増量継代法で数種の薬剤に対する試験管内での耐性の上昇と耐性獲得菌の交叉耐性獲得の有無について検討した.
  • サルファ剤を連続投与した時のニジマス組織内濃度について
    原 武史, 井上 進一, 今井 重之, 吉田 文三
    1966 年 1 巻 1 号 p. 10-14
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2010/02/10
    ジャーナル フリー
     スルファモノメトキシン,その乳糖10倍散,ソーダ散およびスルファジメトキシン・ソーダ散をニジマスに連続投与して次の結果を得た.1. スルファモノメトキシンの各製剤の組織内濃度は遊離型および乳糖10倍散では高くソーダ散ではかなり低かった.2. 目標とした7mg/dlの血中濃度の持続時間はスルファモノメトキシンの遊離型で72時間,乳糖10倍散で60時間で,ソーダ散では持続できず,魚類にサルファ剤を投薬する場合はソーダ散より遊離型の方が有効であろうと考えられる.3.胆汁濃度は他の組織に比較して非常に高く,スルファモノメトキシン散では血漿の18~20倍,ソーダ散では20倍であり,スルファジメトキシン・ソーダ散では約70倍であった.4. アセチル化率はスルファモノメトキシンの遊離型では血漿で2.5~20.1%,乳糖10倍散で0~13.9%,ソーダ散では2.7~11.2%であり,スルファジメトキシン・ソーダ散では0~5.6%であった.5.〓瘡病に罹病したヤマメ稚魚にスルファモノメトキシンを魚体重kgあたり200mg,100mgを5日間投薬し十分な治療効果を得た.
  • 田中 二良
    1966 年 1 巻 1 号 p. 15-22
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2010/06/17
    ジャーナル フリー
    養殖ハマチはいわゆる天然ものにくらべて,筋肉・肝臓・幽門垂などの脂肪含有量がいちじるしく多く,酸化脂肪の多い餌料をあたえることにより,栄養障害をおこし成長率が低下し時には斃死することが知られている.また,ハマチの養殖はさいきん年内出荷の供給過剰から,越冬可能な地域で2年養成がさかんになる傾向にある.この2年養成で栄養障害をおこしているハマチは3月の水温上昇期にいたって斃死するものが多く,はなはだしい例ではその数が放養尾数の30%以上におよぶことがある.そこで,地方によっては餌料中に各種の添加剤を入れてハマチにあたえ,栄養障害を予防して成長率の低下をふせぐとともに,春期の斃死を防徐することがおこなわれている.ここでは餌料中にグルクロン酸を添加することにより,これら疾病の予防あるいは成長にどのような影響があるかを研究した。すなわち,グルクロン酸がハマチの増重におよぼす影響について調べると同時に,主要臓器の病理組織学的研究をおこない,さらに肝臓の脂肪酸組成について調べた。その結果,いちおうの結果を得たので取りまとめて報告する.
  • 江草 周三
    1966 年 1 巻 1 号 p. 23-36
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2010/02/10
    ジャーナル フリー
     水カビは一旦体表に着生すると必ず体内部に菌糸を伸ばし,侵入域の組織を壊死,崩壊せしめ最終的には魚を殺す.水カビ病の場合,その寄生を招く先行条件がそれ自体で致死的に働くこともあるであろう。例えばAeromonas感染の場合にその可能性はあろう.ただ,寄生水カビは尾端に発したときも数日から1週間くらいで魚を殺ろすこと,重要器管附近に寄生したときは数日以内に致死せしめることから,実際の水カビ病での死因としては水カビが決定的重要性を持っているように考えられる.
  • 佐野 徳夫
    1966 年 1 巻 1 号 p. 37-46
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2010/02/10
    ジャーナル フリー
     ニジマス15例,ヒメマス1例の稚魚の疾病を調査し,以下に要約する結果を得た。13例が寄生性疾病,そのうち7例が原虫類寄生,3例がカビ,細菌などの混合寄生,他の3例が吸虫,原虫,細菌などの混合寄生による鰓病であった。検出された病原生物はTrichodina sp., Chilodonella sp.,Ichthyophthirius multifiliis, Trichophrya sp., Costia necatrix, Cryptobia branchialis, Chondrococcus様細菌,水生菌,Gyrodactylus elegansであった。 Cryptobiaはヒメマス稚魚の鰓から検出された。決定的な病原生物が検出されなかった不明病が3例あった。これらの病例は発病時期,発病期間,病魚の行動斃死状況,流行病的性格,および膵臓組織におこる病変などの諸点でIPNに類似している。Costia, Cryptobiaなどの原虫を駆除するには1:30~40万の濃度になるようにマラカイトグリーンを発病池に流下浸漬する。この場合,Costia対しては40~60分間, Cryptobiaに対しては20分間の浸漬が必要である。
  • 保科 利一
    1966 年 1 巻 1 号 p. 47-57
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2010/02/10
    ジャーナル フリー
  • 山崎 浩
    1966 年 1 巻 1 号 p. 58-61
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2010/02/10
    ジャーナル フリー
     昭和41年度静岡県下で発生したうなぎ水生菌病の病害状況をアンケート調査によって調べた。(1)地区別によって被害の状況が異っており,吉田地区は発生件数,被害程度とも他地区より若しかった。(2)生魚餌料,配合餌料(混合餌料)など餌料による発病に対する差異は認められなかった。(3)前年の餌止め時期は翌春の発病に関係があるらしく,早めに餌止めしたものの方が良い傾向がみられた。(4)差し原料と病気発生にも関係がみられ,ことに晩秋,差し原料をすることは避けるべきであるう。(5)水質管理 水の管理については深い関心がもたれ,種々対策が行なわれているが,各池について,原因に応じた適切な処置をすべきで,ことに減水を行う場合はその年の気象状況など充分注意することが必要である。(6)薬剤の経口投与 投与量については充分注意するに要があり,サイアジンの場合,1/5000 になれば効果がみられている。
  • 岡山県水産試験場
    1966 年 1 巻 1 号 p. 61
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
  • 徳島県水産試験場鳴門分場
    1966 年 1 巻 1 号 p. 62-63
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
  • 鳥島 嘉明
    1966 年 1 巻 1 号 p. 63-64
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
  • 小味 山太一
    1966 年 1 巻 1 号 p. 64-65
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
  • 熊本県水産試験場牛深分場
    1966 年 1 巻 1 号 p. 66-67
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
  • 田中 二良
    1966 年 1 巻 1 号 p. 67-68
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
  • その経過と目指すもの
    海老沢 志朗
    1966 年 1 巻 1 号 p. 68-69
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
  • 1966 年 1 巻 1 号 p. 69-72
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
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