ミズカビ罹病病魚の患部から分離された Saprolegnia 族菌4株(S.parasitica NJM 8604, S.diclina NJM 0005, S.ferax NJM 9680, S.diclina NJM 9585)を供試して, ニジマス卵に対する感染試験を試みた. 生卵にはミズカビの着生が認められなかったが, 生卵に死卵を混合した群あるいは死卵だけの群では S.diclina NJM 0005 株を除く3株で感染が成立し, 卵に綿状のミズカビの発育が認められた. NJM 0005 株は魚類に対して病原性を示さない腐生的なミズカビであるが, 死卵に対してもほとんど寄生性を示さなかった。
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