家族性腫瘍
Online ISSN : 2189-6674
Print ISSN : 1346-1052
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原著
  • 河野 沙織, 木村 渚, 古長 嘉美, 本田 智美, 渡辺 弘子, 樋口 まる美, 伊藤 亜希子, 首藤 茂, 内野 眞也
    2017 年 17 巻 2 号 p. 27-32
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/01/06
    ジャーナル オープンアクセス
    多発性内分泌腫瘍症2 型は,甲状腺髄様癌,褐色細胞腫,副甲状腺機能亢進症を主徴とする常染色体優性遺伝疾患であり,原因遺伝子はRETがん遺伝子であり,遺伝学的検査により,MEN2A では98%,MEN2B では98%以上,FMTC でも約95%の家系で病的変異が確認される.甲状腺髄様癌と診断された場合,遺伝性では散発性と異なる手術術式となり,褐色細胞腫のスクリーニングも必要となるため,遺伝カウンセリングを行った上でRET遺伝学的検査が強く推奨されている.遺伝学的検査を実施した後,結果開示の瞬間までクライアント個々の感情は不安定な状態に陥っていることが予測される.今回,甲状腺髄様癌と診断され遺伝学的検査を受けた3 例の患者に,結果開示前後の面接を行い,看護介入の必要性について検討した.1 例目は,リンパ節再発や前医で反回神経切断という大きな手術を経験してきた経緯があり,遺伝していることで心身にさらに大変な状況を招くのではないかと大きな不安を抱えていた.2 例目は,遺伝の問題をあまり深く考えていなかったが,家族の動向の変化によって遺伝の問題を再確認し,親戚に知らせるという突発的な行動をおこしていた.3 例目では,まだ遺伝性と確定していないにも関わらず,「がんを引き継がせてしまう」という罪責感を生じ,遺伝の可能性を息子に知らせることができないというジレンマを抱えていた.今回の3 例においては,いずれもRETの生殖細胞系列変異は認められず,全て散発性髄様癌との診断となったが,面接より得られた回答から,それぞれのクライアントの立場において,まったく異なる感情状態の変化があることが観察された.これらの結果より,変異が認められた場合のみならず,変異が認められなかった場合においても看護介入が必要であることが示唆された.
症例報告
  • 問山 裕二, 今岡 裕基, 奥川 喜永, 安田 裕美, 藤川 裕之, 廣 純一郎, 吉山 繁幸, 小林 美奈子, 大井 正貴, 荒木 俊光, ...
    2017 年 17 巻 2 号 p. 33-38
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/01/06
    ジャーナル オープンアクセス
    腹腔内デスモイド腫瘍に対し,保存的治療経過中に小腸にデスモイド腫瘍が穿通,さらに膿瘍形成後,腹腔内に破裂した家族性大腸腺腫症の1例を経験した.  症例は41歳,男性.5年前,家族性大腸腺腫症に合併したS状結腸癌,十二指腸癌に対して大腸全摘術及び膵頭十二指腸切除術を施行されている.術後3年目より,腹腔内デスモイド腫瘍の診断にて保存的治療が行われていたが,腹痛を主訴に受診し,白血球数,C-reactive protein値の上昇と腹膜刺激症状を認めた.腹部computed tomography (CT)検査でfree airを伴う腹水を認め,CTガイド下ドレナージ術を施行するも,持続的に腸液の流出が認められた.術前検査にて,デスモイド腫瘍は上腸間膜動脈を巻き込むように存在し,デスモイド腫瘍が小腸に穿通し,膿瘍を形成後,破裂した病態と診断した.開腹時には,デスモイド腫瘍と回腸が一塊として存在し,デスモイド腫瘍表面に小腸液が流出する小孔を認めた.デスモイド腫瘍が穿通した小腸の切除,デスモイド腫瘍内膿瘍腔を開放した.口側小腸は単孔式人工肛門とし,肛門側小腸は粘液瘻とした.
その他
レクチャー
編集後記
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