JM1, JM7およびM.9vfを台木としたリンゴ‘ニュージョナゴールド’12年生樹を対象に,透湿性を有する白色ポリエチレン不織布を用いてマルチ栽培を行い,土壌水分,樹体生育および果実品質に及ぼす影響を検討した.
1)土壌水分はマルチにより減少したが,比較的湿潤な水準(pF 2.0程度)にとどまった.
2)いずれの台木樹でも,マルチ区の新梢伸長および果実重は無処理区に比べて低い傾向を示した.土壌水分の減少がその要因と推察された.
3)果実ていあ部の着色程度は,いずれの台木樹でもマルチにより上昇する傾向が見られた.果実赤道部の着色程度は,JM7およびM.9vf台木樹ではマルチの影響を被らず,JM1台木樹ではマルチにより低下した.
4)果汁の屈折計示度および酸含量は,いずれの台木樹でもマルチによる影響が認められなかった.
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