農作業研究
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49 巻, 3 号
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研究報文
  • 佐藤 一至, 金田 吉弘
    2014 年 49 巻 3 号 p. 97-104
    発行日: 2014/09/20
    公開日: 2015/03/20
    ジャーナル フリー
    秋田県能代市河戸川地域のハリエンジュ(Robinia pseudoacacia)防風林に隣接する砂丘畑において,ネギ(Allium fistulosum)の葉鞘湾曲症状が問題になっている.そこで,ネギの湾曲症状とハリエンジュとの関係を解明し,その予防策を検討した.圃場試験の結果,ハリエンジュ林に近くなるにつれてネギの湾曲症状の発生率が高まる傾向にあり,特にハリエンジュ林から5 m以内に栽植された株は,湾曲症状の発生頻度が高く,かつ湾曲の程度も大きかった.そこで,ネギ湾曲症状の対策技術として,ハリエンジュ林を伐採した圃場で栽培したところ,ネギの湾曲株率は低減した.次に,ネギの湾曲症状に及ぼすハリエンジュからの落下部位の影響を明らかにするため,ネギを栽植したポットの上にハリエンジュから採取した花または葉を株元に敷きつめて栽培したところ,花を敷いた区においてのみ湾曲症状が発現することがわかった.このことから,ネギの地際部に花が直接触れないように被覆資材で覆ったところ,湾曲症状の発生頻度は低く,湾曲の程度も小さかった.以上のことから,ネギの湾曲症状への対策としては,ハリエンジュ林から5 m以上離れたところから栽培すること,または花の落下時期を回避するネギの作付け体系の確立が考えられた.
資料
特集:農作業と野生動物の接点を求めて─平成26年度春季大会見学会─
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