老年歯科医学
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19 巻, 2 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 佐藤 裕二
    2004 年 19 巻 2 号 p. 79
    発行日: 2004/09/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 第2報石こう模型の表面精度に及ぼす影響
    平口 久子, 中川 久美, 升谷 滋行, 西山 實
    2004 年 19 巻 2 号 p. 81-93
    発行日: 2004/09/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    アルジネート印象への薬液スプレー後の密閉容器中での保管が模型の表面粗さに及ぼす影響を検討した。
    アルジネート印象材は市販12製品を, 薬液スプレーは2%グルタルアルデヒド溶液, 1%次亜塩素酸ナトリウム溶液を使用した。印象への薬液スプレー後の密閉容器中での保管時間は2および4時間とし, 保管後硬質石こう泥を注入して模型を作製した。また, 対照として, 薬液スプレーせずに密閉容器中に保管した場合, 印象を薬液スプレーも保管もせずに石こう泥を注入した場合についても同様に模型を作製した。
    その結果, 薬液スプレー後の保管によって模型の表面粗さが増加した印象材製品と増加しなかった製品があった。このことから, アルジネート印象の薬液スプレー消毒後保管に適した印象材と消毒薬の組み合わせによって, 模型の表面粗さを増加させずに印象を薬液スプレー後の2~4時間の保管が可能であることが判明した。
  • 花井 正歩, 玉澤 佳純, 高藤 道夫, 菊池 雅彦, 渡辺 誠
    2004 年 19 巻 2 号 p. 94-103
    発行日: 2004/09/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    高齢者の味覚機能の低下に, 4基本味の味覚識別能だけでなく, 全身および局所の状態や生活習慣がどのように関わっているかを解明することを目的に, アンケート調査と味覚機能検査を行った。アンケート調査では, 味覚機能の主観的評価についての質問と, 全身状態, 服薬状態, 口腔内状態などに関する質問を高齢群117名ならびに若年群165名に対して行った。味覚機能検査では, 唾液分泌量の測定, 全口腔法による味覚閾値検査, 電気味覚検査を高齢群45名ならびに若年群30名に対して行った。
    アンケート調査の結果からは, 高齢者にみられる味覚異常感に関連する因子として, 口腔乾燥, 口腔粘膜不良, 義歯の不満足といった口腔内の問題が挙げられた。しかし, 味覚機能検査の結果では, 口腔乾燥や口腔粘膜不良の因子を有する被験者において, 味覚閾値は高くはなく, 逆にアンケート調査で味覚異常感とは関連が少なかった服薬や全身性疾患の因子を有する被験者において味覚閾値が高かった。また, アンケート調査で味覚異常感を訴えた被験者においては, 必ずしも味覚機能の低下はみられなかった。
    以上のことから, 味覚機能の低下を訴える高齢者においては, 服薬や全身性疾患で影響される狭義の味覚機能だけでなく, 口腔内の問題や不満が広義の味覚機能に及ぼす影響ついても十分に検討する必要があることが示唆された。
  • 市原 雅也, 依田 知久, 小泉 貴子, 斉藤 美香, 平野 浩彦, 山口 雅庸
    2004 年 19 巻 2 号 p. 104-109
    発行日: 2004/09/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    特発性血小板減少性紫斑病 (ITP) は血小板が減少する後天性疾患であり, ITPの患者において口腔症状が頻繁に観察される。本来ITP治療の第一選択は副腎皮質ステロイド療法であり, ついで摘脾, 免疫抑制療法の順序である。そのほかに標準的な治療に反応しない, いわゆる難治例では免疫グロブリン大量静注療法 (IVIg療法) などが適用される。また最近, H.pylori陽性ITP症例における除菌療法の有効性が注目され厚生労働省によるITPの新しい診断基準, 治療プロトコールの作成が行われている。今回, われわれは口腔症状を呈したITP症例2例を経験したのでその概要を報告する。症例1は87歳, 男性, 口腔内出血を主訴に受診した。口腔出血, 血腫, 体幹の紫斑がみられITPと診断された。止血処置およびIVIg療法を施行された。その後血小板回復がみられ, 咬傷および感染予防のため抜歯を行った。症例2は69歳, 女性, 口腔内腫脹を主訴に受診した。ITPと診断されており, H.pylori除菌療法を受け, 血小板の回復がみられたために歯肉腫脹の原因歯を抜歯した。その後の経過は順調で後出血はみられなかった。
  • 血清アルブミンおよび身体計測による評価
    菊谷 武, 榎本 麗子, 小柳津 馨, 福井 智子, 児玉 実穂, 西脇 恵子, 田村 文誉, 稲葉 繁, 丸山 たみ
    2004 年 19 巻 2 号 p. 110-115
    発行日: 2004/09/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    要介護高齢者にみられる低栄養はADLや認知機能との関連が指摘され, 誤嚥性肺炎の危険因子とも言われている。そこで今回, 要介護高齢者の低栄養の実態を把握し, 口腔機能との関連を明らかにする目的で本研究を行った。対象は某介護老人福祉施設の利用者104名であり, 1) 栄養アセスメント, 2) ADL, 3) 認知機能, 4) 口腔機能, について調査した。
    その結果, 以下の知見が得られた。
    1. 血清アルブミンが3.5g/dl以下の低栄養者は, 28.8%であった。また, 身体計測によっても低栄養の存在が認められた。
    2. 天然歯において咬合支持が得られず, 義歯によっても回復されていない者は39.4%であった。
    3. 食事中にむせを生じるなど嚥下機能が低下した食事の問題ありの者は25.0%であった。
    4. 血清アルブミンと上腕周囲長, 下腿周囲長, 上腕三頭筋皮下脂肪厚の計測値パーセンタイルとの間に, 有意な正の相関が認められた。
    5. Barthel Indexと血清アルブミン, 上腕筋囲, 下腿周囲長の計測値パーセンタイルとの間に, 有意な正の相関が認められた。
    6. 食事の問題ありと評価された者は下腿周囲長, 上腕三頭筋皮下脂肪厚の計測値パーセンタイルにおいて有意に低値を示した。
    以上より, 要介護高齢者の低栄養状態が高頻度に見られることが明らかになり, 低栄養の評価には身体計測が有用であることが確認された。また, 低栄養の改善には口腔機能, 特に嚥下機能を考慮した取り組みが必須であることが示された。
  • 吉川 浩郎
    2004 年 19 巻 2 号 p. 116-118
    発行日: 2004/09/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 誰もが普通に暮らせる町をめざして
    塙 章一, 綱川 健一, 今井 義文, 高宮 哲二, 河村 晴敏, 木下 克己, 木村 守隆, 伊藤 博司, 菊地 長生, 村木 英司, 土 ...
    2004 年 19 巻 2 号 p. 119-122
    発行日: 2004/09/30
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
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