老年歯科医学
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20 巻, 3 号
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  • 山根 瞳
    2005 年 20 巻 3 号 p. 167
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 角町 正勝, 本多 啓子
    2005 年 20 巻 3 号 p. 169-179
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    急性期・回復期・維持期の脳血管患者における, 口腔機能リハビリテーションの効果を評価するため, 平成7年より平成15年までにT歯科医院が訪問歯科診療を行った高齢患者549名の特性を分析するとともに, そのうち脳血管障害患者153名について, 介入の時期別に口腔機能の障害程度の評価を行った。
    発症から1カ月未満の急性期に口腔機能リハビリテーションを開始した群では, 「開口度」「咀嚼」「舌運動」「口腔周囲筋」「言語明瞭度」「発声機能」など, 直接的な機能評価項目について有意な変化がみられた。一方, 障害の発生から時間が経過した維持期から口腔機能リハビリテーションを実施した群では, 「食物残渣・舌苔・流涎」などの間接的な機能評価項目について有意な向上がみられたが, 直接的な機能評価項目には顕著な差は示されなかった。
    研究の結果から, 脳卒中患者の口腔機能の回復と向上をはかる上で, 早期の口腔機能への働きかけの重要性が示唆された。
  • 水口 俊介, 高岡 清治, 伊藤 淳二, 國分 康有, 宮下 健吾, 下山 和弘, 植松 宏
    2005 年 20 巻 3 号 p. 180-186
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    東京都中央区内の介護老人福祉施設2施設の入居者の口腔内状況, 介護状況の調査を行い, 入居者の食事形態や義歯使用の状況と, 日常生活自立度, 認知症の程度, ADL等との関連について検討した。
    義歯使用の状況は, 義歯必要者数が145名中125名, 不必要な者が12名, 口腔内を調査できなかった者が8名であった。義歯必要者125名のうち義歯を所持している者が58名, このうち義歯を使用している者が52名であった。大部分の者が咬合支持がなく, 半数近くが無歯顎であった。食事形態については, 要介護度, 自立度, 認知症の程度, 咬合支持, うがいの能力, 食べこぼしの有無, 義歯使用の有無との有意な相関が認められた。年齢, 残存歯冠数については前者より弱い相関が認められた。
    義歯必要者において, 要介護度, 認知症の程度, ADL各項目 (移動, 食事, 排泄, 入浴, 着衣, 整容, 起立動作, 意志疎通), うがいの能力, 食べこぼしの有無の項目で義歯使用との関連が認められた。
  • トレータイプの相違がアルジネート印象による石こう模型の寸法精度に及ぼす影響
    平口 久子, 中川 久美, 升谷 滋行, 工藤 逸郎, 西山 實
    2005 年 20 巻 3 号 p. 187-195
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    高齢者への訪問歯科診療における印象の消毒に関する研究の一環として, アルジネート印象への薬液スプレー後の密閉容器中保管が片側顎堤断面模型の寸法精度に及ぼす影響について, トレータイプを変化させて検討した。
    アルジネート印象材は100%相対湿度中の寸法変化が小さい2製品を, 薬液スプレーは2%グルタラール溶液および1%次亜塩素ナトリウム溶液を使用した。印象は, 薬液スプレー後密閉容器中に3時間保管し, 硬質石こう泥を注入して模型を作製した。トレータイプは, 近遠心方向が密閉および開放, 有孔および無孔のそれぞれを組み合わせた4種類を使用した。
    その結果, 100%相対湿度中での寸法変化が小さいアルジネート印象材製品であれば, トレータイプにかかわらず, 2%グルタラール溶液あるいは1%次亜塩素酸ナトリウム溶液をスプレー後の印象の3時間密閉容器中での保管は, 石こう模型の寸法精度に及ぼす影響は小さいことが判明した。
  • 平澤 正知, 高田 和子, 梅澤 幸司, 績橋 治, 齋藤 真規, 牧村 正治, 妻鹿 純一
    2005 年 20 巻 3 号 p. 196-201
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    本研究は特別養護老人ホーム入所者におけるCandida属菌についてその分布, 分離菌種ならびにC.albicansの血清型および分泌性の酸性プロテアーゼ (Candida acid proteinase, CAP) の活性に関して自宅で生活を営んでいる高齢者と比較検討した。
    1) Candida属菌は特別養護老人ホーム入所者においては33名中25名 (75.8%) に, 自宅生活者においては18名中9名 (50.0%) に検出された。
    2) Candida属菌の総菌数に対する比率はいずれも非常に低率でCandida属菌が検出された対象者における総菌数に対する比率は特別養護老人ホーム入所者においては平均0.086%, 自宅生活者においては平均0.007%であった。
    3) Candida属菌検出者の菌種構成は特別養護老人ホーム入所者においてはC.albicansのみが9名, C.albicansC.glabrataの2菌種が7名と主流であった。一方, 自宅生活者においてはCandida属菌が検出された8名中5名においてC.albicansのみだった。なお, 検出されたC.albicansの血清型は, ほとんどがA型であり, B型を単独で有している者はいなかった。
    4) CAP活性は菌株によりその生産量は異なるものの特別養護老人ホーム入所者と自宅生活者の間に有意性は認められなかった。
    特別養護老人ホーム入所者においてCandida属菌の検出者率および総菌数に対する検出比率が自宅生活者に比較して高いところから, 易感染宿主になった場合には日和見感染症になる可能性は危惧されるものの, その菌種構成, C.albicans血清型ならびにCAP活性に対照者と大きな違いは認められなかった。
  • 伊野 透子, 田村 文誉, 菊谷 武, 西脇 恵子
    2005 年 20 巻 3 号 p. 202-207
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    口腔機能向上は, 介護予防のために非常に重要である。今回, 施設, 病院で介護を受ける高齢者の日常の食事における現状を把握し, 食べこぼしに影響する要因の分析を行い, 機能改善を図るための指針を得ることを目的として本研究を行った。
    対象は, 東京都内某介護老人保健施設利用者および静岡県内某長期療養型病床の入院患者95名である。対象者に対し, 摂食機能不全の症状を, 昼食時の観察をもとに評価した。評価は, 摂食・嚥下リハビリテーションを専門とする歯科医師3名, 言語聴覚士1名が行った。摂食・嚥下機能の評価項目から, 食べこぼしの症状に関連すると予測された9項目 (食形態, 食形態の適否, 食事姿勢, スプーンのボール部, 食事の自立度, 食事時間, 先行期 (認知期) 障害, 口唇閉鎖機能, 咀嚼運動) について検討を行い, 以下の結果を得た。
    1. x2検定の結果, 食形態, 食事時間, 先行期 (認知期) 障害, 口唇閉鎖, 咀嚼運動の5項目において, 食べこぼしと有意な関連性が認められた (p<0.05) 。
    2.多重ロジスティック解析を行った結果, 口唇閉鎖不全 (p<0.001) と咀嚼運動 (p<0.05) が「食べこぼし」と有意な関連性を示した。
    以上の結果から, 摂食・嚥下機能不全の改善には, 食環境, 口腔内環境の整備, 摂食・嚥下機能に関連した口腔機能訓練が必要と考えられた。
  • 菊谷 武, 米山 武義, 手嶋 登志子, 堀内 ふき, 宮武 光吉, 足立 三枝子, 石田 光広, 西脇 恵子, 田中 甲子
    2005 年 20 巻 3 号 p. 208-213
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    本研究では口腔機能訓練と食支援が高齢者の栄養改善に与える効果について検討した。対象は某介護老人保健施設に入居する血清アルブミン (alb) が40mg/dl以下の者51名とした。作成したメニューに従い, I群 (27名: 平均年齢82.7±6.7歳) には食支援の介入のみを行い, II群 (24名: 平均年齢82.4±7.6歳) にはこれに加えて口腔機能訓練の介入を行った。2ヵ月後において, 口腔機能および栄養学的評価を行った。
    得られた結果を以下に示す。
    1. I群はalbが平均3.7±0.2g/dlから3.9±0.3g/dlへ, プレアルブミン (preALB) が, 18.2±4.7mg/dlから20.5±5.5mg/dlに, II群はALBが3.7±0.3g/dlから4.1±0.3g/dlに, preALBが, 19.3±4.3mg/dlから23.0±5.8mg/dlへ共に有意に上昇した (I群: p<0: 01, II群: p<0.001) 。
    2. I群において介入によりalbが0.1±0-2g/dl上昇したのに対し, II群においては0.3±0.3g/dlの上昇であり, 2群問に有意差が認められた (p<0.05) 。
    3. 舌圧測定による口腔機能について明らかな変化は認められなかった。
    以上より, 食支援および口腔機能訓練はともに栄養改善に有効であることが示され, これらのかかわりが介護の重症化を予防する可能性が示唆された。
  • 茶カテキンとポビドンヨードによるケア介入の比較
    杉山 明日香, 品田 佳世子, 千葉 由美
    2005 年 20 巻 3 号 p. 214-221
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    高齢者の口腔ケアは誤嚥性肺炎やQOL低下を防止するのに重要である。一般的に臨床で使用されているイソジンガーグル®は味や臭いからケアを受ける人が不快に感じることがあるといわれている。近年, 茶カテキンの抗菌作用が報告されているが, これを含む液を用い, カンジダ, 口臭, 舌苔および主観的評価などの効果をイソジンガーグル®と比較した。臨床において手軽に利用でき保清効果があり, ケアを受ける人が爽快さや満足感を得られるような洗浄液として, 茶カテキン液を用いられるかについて検討した。
    対象は特別養護老人ホームに入所中の要介護高齢者12名 (平均年齢85.5±8.5歳, 男女比1: 3) である。結果, 以下のことが示された。
    1) 口臭について, カテキン群とイソジンガーグル群で差はみられなかった。ただし, 両群とも口腔ケア実施前より2週日に減少していた。
    2) 舌苔はカテキン群で有意に減少した。
    3) カンジダは, 両群とも, 義歯および舌背にて, 有意な減少がみられた。
    4) 爽快感は初日に比べ2週間後ではカテキン群で, 爽快感の回答割合が有意に高くなっていた。
    5) フェイス・スケールは両群ともに初日に比べ2週間後では改善傾向が見られた。
    以上のことから, 口腔内の清掃に茶カテキン液を用いることにより, 爽快感が得られ, 保清効果が期待できることが示唆された。
  • 聞き取り調査の結果より
    田村 文誉, 菊谷 武, 須田 牧夫, 青木 美好子, 清水 夏子, 丸山 みどり
    2005 年 20 巻 3 号 p. 222-226
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    要介護者においては, 介護予防を目的とした口腔機能向上トレーニングが重要であると考えられる。そこで我々は, 要介護高齢者に対し集団的口腔機能訓練による口腔機能向上の取り組みを行い, その効果について対象者自身が自覚した変化を検討することを目的として調査を行った。
    対象は, 都内某老人通所介護施設1箇所を利用中で, 口腔機能向上を目的とした介護予防プログラムの介入を行った高齢者26名 (男性15名, 女性11名, 平均年齢79.2±7 .8歳) および施設の介護職員16名 (男性7名, 女性9名, 平均年齢31 .6±8.6歳) である。対象高齢者に対し, プログラムの介入前後に口腔の諸症状に関する「聞き取り調査」を行い, その変化について検討した。
    その結果, 「口の渇き」「口臭」「飲み込みにくさ」「発音」等, 口腔に関する自覚症状においては介入により改善が認められる傾向であったが, 口腔ケアの行動変容の調査項目である「口腔清掃」に関する項目では変化がみられなかった。
    本研究の結果, 要介護高齢者に対する歯科衛生士の取り組みにより, 対象者は口腔機能訓練を中心とする口腔ケアへの積極性が増し, 諸症状の改善につながったことから, 口腔機能向上による介護予防の可能性が示唆された。
  • 戸原 玄, 下山 和弘
    2005 年 20 巻 3 号 p. 227-230
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
  • 縄文時代人の齲蝕
    藤田 尚
    2005 年 20 巻 3 号 p. 231-235
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
  • 2005 年 20 巻 3 号 p. 236-243
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 2005 年 20 巻 3 号 p. 243-251
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 2005 年 20 巻 3 号 p. 251-259
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 2005 年 20 巻 3 号 p. 259-267
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 2005 年 20 巻 3 号 p. 267-277
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 2005 年 20 巻 3 号 p. 277-287
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 2005 年 20 巻 3 号 p. 287-297
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 菊谷 武
    2005 年 20 巻 3 号 p. 298-299
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
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