老年歯科医学
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23 巻, 2 号
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  • 沖本 公繪
    2008 年 23 巻 2 号 p. 81
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 石井 拓男
    2008 年 23 巻 2 号 p. 83-89
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 第1報口腔水分計の測定精度の評価
    齊藤 美香, 小野 由起子, 北村 信隆, 山口 雅庸, 齊藤 力
    2008 年 23 巻 2 号 p. 90-96
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2011/02/25
    ジャーナル フリー
    皮膚の角質層の水分量を測定する機器として肌水分計がある。この原理を応用して, 口腔粘膜の水分量を測定するために口腔水分計が開発された。その測定精度について調査した報告はない。そこで, さまざまな水分量で作製した固形寒天を測定資料として用いる方法を考案し, 口腔水分計の精度について検討した。
    粉寒天を用いて固形寒天を作製した。粉量は2gのままで水分量を25mlずつ増減させ, 水分量25mlから300mlまでの合計12種類の液状寒天を作製した。それを一定体積になるように円形シャーレに注ぎ, 室温で固めた。測定には2種類の口腔水分計, モイスチャーチェッカームーカス (以後, 従来型と略す) と口腔水分計ムーカス (以後, 改良型と略す) を用いた。それぞれに専用のセンサーカバーを装着し, 各固形寒天の水分量を3回ずつ測定した。
    従来型, 改良型どちらも水分量75ml未満の場合には, 固形寒天の含有水分量増加とともに測定値の上昇が認められた。Friedmanの順位検定により, 各含有水分量における口腔水分計測定値の間で従来型, 改良型ともに有意水準0 .001で有意差が認められた。2種類の口腔水分計間での比較では, 従来型よりも改良型による測定値のほうが高い値を示した。感度は従来型, 改良型とも75%, 特異度は従来型で95%, 改良型で100%, 陽性反応適中度は従来型で75%, 改良型で100%, 陰性反応適中度は従来型, 改良型とも95%であった。以上のことから従来型, 改良型の測定器固有の精度はどちらも比較的良好であるが, 口腔乾燥に対する臨床的予測精度は, 従来型よりも改良型のほうが高いと考えられた。
  • 第2報施設入所高齢者の口腔粘膜水分量の調査
    齊藤 美香, 小野 由起子, 北村 信隆, 山口 雅庸, 齊藤 力
    2008 年 23 巻 2 号 p. 97-105
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2011/07/04
    ジャーナル フリー
    口腔粘膜水分量は食事や飲水の影響を受けると考えられているが, これらの影響の程度について調べた報告はほとんどない。そこで, 施設入所高齢者を対象として口腔粘膜水分量の時間帯による変化について調査するとともに, 口腔乾燥に関与すると思われる項目と口腔粘膜水分量との関連についても検討した。
    対象は東京都板橋ナーシングホーム入所者のうち, 既往歴に口腔乾燥症状を呈する疾患がなく, 調査期間中に発熱などの症状がなかった41名 (男性21名, 女性20名, 平均年齢79±8.5歳) とした。調査方法は口腔水分計 (口腔水分計ムーカス: 以後, 改良型と略す) を用いて舌背, 頬粘膜の水分量を測定した。1部位につき3回ずつ測定し, 平均値を測定値とした。測定時間は, 起床直後朝食前, 昼食後ならびに夕食後とした。さらに, 部位別時間帯別による口腔粘膜水分量と, 性別, 内服薬の有無, 口腔乾燥感の有無, 喫煙の有無との関連についても検討した。
    起床直後朝食前の舌背水分量は, 昼食後, 夕食後と比較して有意に低値を示した。舌背水分量は性別による有意差がみられ, 女性のほうが低い値を示した。口腔乾燥の副作用のある内服薬の有無, 口腔乾燥感の有無, 喫煙の有無による口腔粘膜水分量の違いは認められなかった。
  • 栂安 秀樹, 弘中 祥司, 村田 尚道, 向井 美恵
    2008 年 23 巻 2 号 p. 106-114
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2011/07/04
    ジャーナル フリー
    高齢社会に突入した現在において, 要介護高齢者の口腔ケアに対する知識・技術は多くの職種に普及し, 近年レベルアップしている。より効率よく口腔ケアを行うためには, 口腔内の細菌や全身状態のリスクファクターを簡便に評価し, 口腔ケアシステムを標準化する必要性がある。今回, 要介護高齢者の口腔内でみられる日和見細菌を指標に, 全身的状況, 口腔機能, 清掃状態などの要因と比較し分析を行った。
    対象者は, 日和見感染菌の検出がみられた訪問歯科医療を受けた要介護高齢者28名, 平均年齢82.3±7.6歳で, 口腔ケア手技を規格化し, 口腔内カメラによる光学的手法も使用して, 介護者にもわかりやすい方法で口腔ケアの標準化を行った。細菌培養は「日和見感染菌検出キット」を用い, 日常, 易感染性宿主のいる臨床現場で, 口腔・上気道で散見される10種の日和見感染菌について定性分析を行った。
    標準的口腔ケアの結果, 日和見感染菌の検出率は低くなったが, 緑膿菌に関して複合感染する率が高く, 検出率も高かった。また, 肺炎桿菌の検出率はより低くなったが, 緑膿菌, カンジタ, MSSAは介入後の検出率は高くなった。口腔ケア介入前後の菌の減少に関連する因子として「歯ブラシ操作;できる」が検出された (p<0.01) 。
    したがって, 細菌検査により口腔細菌叢の日和見菌種を調べ, 全身の口腔清掃要因を中心とした関連因子をみることで, これからの口腔ケア方法の一助になることが示唆された。
  • 中根 綾子, 戸原 玄, 村田 志乃, 大内 ゆかり, 若杉 葉子, 高島 真穂, 尾崎 研一郎, 植松 宏
    2008 年 23 巻 2 号 p. 115-125
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2011/02/25
    ジャーナル フリー
    摂食・嚥下障害の精査にはVideofluorography (以下VF) 検査が最も優れているとされる。しかしVF検査は, 客観的な評価基準や方法が確立されていないため, 結果の信頼性に欠けるのが事実である。本研究ではVFの評価結果における検者間の一致率を向上させるために, VF検査の評価項目と評価基準のさらなる改訂を行い, より評価基準を明確化することで検者間の評価の一致率が改善するかを検討した。
    歯科医師7名に摂食・嚥下障害の典型的な症例である口腔期障害例, 咽頭残留例, 喉頭内侵入例, 嚥下前誤嚥例, 嚥下中誤嚥例, 嚥下後誤嚥例の6症例のVF側面像を合計3回評価させた。評価には独自に作成したVF評価用紙と評価基準を用いた。一致率はCohen's Kappa統計量にて分析した。
    検者間の全項目の一致率の平均は1回目0.28±0.26, 2回目0.37±0.26, 3回目0.43±0.28であった。徐々に一致率が上昇し, 3回目には中等度の一致率となった。項目別にみると誤嚥に関する項目には高度な一致率が得られたが, 嚥下関連諸器官の動態に関する項目に高度な一致率は得られなかった。
    誤嚥などを含む, 食塊の評価に関連する項目は高度な一致率がみられ, その他嚥下関連諸器官の評価は, 評価基準を明確化するだけではなく, カンファレンスも重要であると考えられた。
  • 奈良 夏樹, 関 智行, 斉藤 美香, 石山 直欣, 平野 浩彦, 山口 雅庸, 沢辺 元司
    2008 年 23 巻 2 号 p. 126-131
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2011/02/25
    ジャーナル フリー
    癌患者の高齢化, 癌治療成績の向上などにより, 重複癌の報告も増加している。重複癌の予後は不良であることが多く, 治療方針立案には患者の病識および協力が重要である。
    今回, われわれは同時期に食道癌, 歯肉癌と急性骨髄性白血病を合併し, 患者の協力を得ることが困難であった一例を経験したので報告する。患者は69歳男性で, 全身倦怠感と呼吸困難を主訴に2006年6月27日に当センター救急外来を受診した。骨髄異形成症候群の診断下に精査のため入院し, 食欲不振と嘔吐の発症を契機に食道癌が判明した。患者は食道癌に対し化学療法と手術を拒否し, 放射線療法を選択した。106病日に上顎右側歯肉癌, 109病日に右肋骨に腫瘍の転移が発見され, 歯肉癌に対し放射線療法を開始した。しかし114病日に再評価で急性骨髄性白血病と診断され, 肝転移と右大腿部の病的骨折が判明したために歯肉癌に対する放射線療法を中断した。次いで168病日に鎖骨の骨様硬の隆起と隆起性皮疹を認めた。次第に全身状態が悪化し, 228病日に永眠した。全経過は約7カ月であり, 経過は急であった。患者は独居で, キーパーソンとも疎遠であり, 自己判断での飲食や外泊時の飲酒などを続け, 生活指導が困難であった。今後の患者の高齢化によって, 患者と家族の協力体制を作ることが, 治療方針を決定するためにさらに重要になると考える。
  • 高齢者の現在歯数ならびに3年間における喪失歯数と医科診療費に関する追跡調査
    神田 貢, 上田 博司, 橋本 猛伸
    2008 年 23 巻 2 号 p. 132-139
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2011/02/25
    ジャーナル フリー
    兵庫県歯科医師会が, 兵庫県国民健康保険団体連合会の協力を得て平成13年から実施している「8020運動」実績調査のなかで, 平成14年度と平成17年度に得られた70歳以上の高齢者の現在歯数を含む歯科ならびに医科診療報酬明細書の情報から, 現在歯数と年間医科診療費との関係, さらには平成14年度と平成17年度の個人データをマッチングさせたデータを使って現在歯数, 3年間の喪失歯数との関係について統計解析を行った。その結果, 2つの調査年はいずれも現在歯数が多い高齢者ほど年間の医科診療費が少なかった。性別では男性のほうが女性に比べて年間の医科診療費が多かった。一方, 平成14年度分と平成17年度分のデータをマッチングして行った追跡データの分析では, 平成14年5月時点の現在歯数, 3年間の喪失歯数が医科診療費の変化に影響を与えたという統計学的関連はみられなかった。これらの結果から, 現在歯数を指標とした口腔の状態と全身の健康にはなんらかの関係があり, 今後の口腔保健のあり方が全身の健康と医療費全体の削減に繋がる可能性が示唆された。
  • II.機能訓練
    秋本 和宏, 下山 和弘, 戸原 玄
    2008 年 23 巻 2 号 p. 140-144
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2011/02/25
    ジャーナル フリー
  • 2008 年 23 巻 2 号 p. 145-154
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 2008 年 23 巻 2 号 p. 154-161
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 2008 年 23 巻 2 号 p. 162-175
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 2008 年 23 巻 2 号 p. 176-186
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 2008 年 23 巻 2 号 p. 187-196
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 2008 年 23 巻 2 号 p. 197-210
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 2008 年 23 巻 2 号 p. 211-224
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 2008 年 23 巻 2 号 p. 225-239
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 2008 年 23 巻 2 号 p. 239-250
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 2008 年 23 巻 2 号 p. 250-258
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 皆木 省吾, 石田 瞭, 原 哲也
    2008 年 23 巻 2 号 p. 259-260
    発行日: 2008/09/30
    公開日: 2010/06/28
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