【目的】住民検診発見胃癌の解析から胃癌スクリーニングにおける
Hp感染検査とPG法併用の問題点を検討した。【方法】集検発見胃癌のうち尿中
Hp抗体検査 (イムノクロマト法) とPG法 (ラテックス凝集法) を同時に施行し得た295例 (平均65.2歳) を対象とした。
【成績】対象のPG陽性率70.5%, 尿中
Hp抗体陽性率79.0%, 両者併用の陽性率93.2%であった。
Hp+/PG-群は他の群に比べて若年層で未分化型・進行癌が多く, 萎縮が進んだ
Hp+/PG+や
Hp-/PG+群は高齢で高分化型・早期癌が多かった。両検査とも陰性となる
Hp-/PG-群が6.8%みられた。これらは, 高齢であるが胃粘膜炎症や萎縮の程度が軽微であった。【結論】
Hp感染検査とPG法の併用は胃癌拾い上げ効果を向上させるが, 高齢者では尿中
Hp抗体偽陰性となる場合もあり高感度の
Hp検査法の導入やPG判定の工夫が必要である。
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