当協会健診センターの人間ドックの胃癌検診において, ペプシノゲン法(PG法)の位置付けおよび検診間隔について検討した。検討対象は, 2002年4月から, 2006年3月までの4年間に人間ドックを受診し, 胃X線検査及びペプシノゲン法を受けた74,382名(47,708男性, 26,674女性)の受診者及び発見癌55例である。PG法陽性者は, 年齢が高くなるにつれて増加し, 発見癌55例についても, 年齢と共にPG法陽性癌が増加した。また, 胃X線検査異常なしでPG法強陽性の受診者より早期胃癌が発見され, PG法の併用は, 胃X線検査の補完検査として有用であった。発見癌患者のPG値については, 55例中5例(9%)にPG法判定が陽性から陰性などへの変化を認めた。同様に非癌受診者100例を無作為に抽出し, 数年間のPG値の変化を調べてみると, 8例(8%)にPG法判定の変化を認めた。しかし, PG法の判定は, ほとんどの例で数年間にわたり変化しないことから, PG法の検査間隔は3年に一度程度で十分であると考えられた。
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