日本消化器がん検診学会雑誌
Online ISSN : 2185-1190
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46 巻 , 4 号
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原著
  • 中島 滋美, 山岡 水容子, 土井 馨, 西村 政彦, 松井 章, 佐藤 仁, 嶋田 光恵, 奥村 嘉章
    2008 年 46 巻 4 号 p. 461-471
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/03/25
    ジャーナル フリー
    Helicobacter pylori(Hp)感染は胃癌の大きな危険因子であるため胃癌検診にHp感染を考慮する必要がある。今回われわれは, Hp感染診断を胃X線検診の読影に加えた新しい胃癌検診法を提案する。また, 本法により胃癌検診をどの程度効率化できるかも検討した。新しい方法では, 胃X線所見から受検者をHp陰性疑い群(以下陰性群)とHp陽性疑い群(以下陽性群, 中間群を含む)に分け, 陽性群と判定された人を要経過観察とし, 陰性群で放置可とした人を翌年の検診対象者からはずしてもよいとした。2005年4月の当センター受診者を対象として検討したところ, 翌年の逐年胃癌検診対象者を4割減らし, しかも逐年検診者からの胃癌発見率は1.7倍に上昇するという試算になった。本法は新しい設備投資や検査の導入が不要で, 今後Hp感染率が低下しても対象者が自動的に絞り込まれるため, 自動的に検診の効率化が図れる方法である。
  • 萩原 廣明, 山下 由起子, 八木 茂, 小板橋 毅, 石田 稔, 関口 利和, 茂木 文孝, 今井 貴子
    2008 年 46 巻 4 号 p. 472-481
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/03/25
    ジャーナル フリー
    昭和59年から実施してきた直接胃X線個別検診に代わって平成16年度より直接X線か内視鏡の選択性胃がん個別検診を開始した。内視鏡検診の受診者数は年々増加しており, 今後はX線検診受診者数を上回ると予測される。平成18年度には経鼻内視鏡が検診参加施設の17.3%で導入され, 内視鏡検診全体の15.1%で使用されていたが, 経鼻内視鏡導入施設数が年々増加していることから, 今後その割合は増えていくと思われる。内視鏡消毒は半数の施設で全例に自動洗浄機が使用されていた。偶発症は全国調査の2倍見られたが, 重篤なものはなかった。がん発見率は0.56%とX線検診の2倍以上であり, 発見がんのおよそ2/3は早期がんであった。逐年受診の早期がん発見率が高く, 胃がん高危険群に対して逐年受診を勧めることが重要である。施設ごとの生検率には大きな差があり, 精度管理の面から不必要な生検は減らしていく必要がある。今後は70歳未満の受診者を増やしていくための対策が求められる。
経験
  • 伊藤 高広, 中西 攝子, 吉川 公彦, 平井 都始子, 藤井 久男
    2008 年 46 巻 4 号 p. 482-489
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/03/25
    ジャーナル フリー
    上部消化管癌手術後症例における極細径スコープを用いた内視鏡診療の経験について述べた。当院では経鼻挿入を中心に同スコープを日常診療に使用している。2002年から2006年までの4年間の全検査数1,031件のうち369件(35.3%)が担癌患者であり, 特に食道癌は136件(13.2%), 胃癌は137件(13.3%)を占めていた。食道癌・胃癌の術後患者は129件(12.5%)であり, うち1例に残胃早期癌を発見し得た。上部消化管癌手術後症例は厳重な経過観察が必要であり, その検査法においては通常のがん検診と同様, あるいはそれ以上の高い受容性が求められる。極細径スコープの使用は経鼻挿入が可能で受容性に優れることから, 術後患者における経過観察や重度狭窄例に対する遠位側の検索に適した検査法であり, 種々の内視鏡治療への応用も可能である。今後は検診施設のみならず, 精査施設における普及が期待される。
症例報告
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