日本消化器がん検診学会雑誌
Online ISSN : 2185-1190
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ISSN-L : 1880-7666
50 巻 , 2 号
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巻頭言
会長講演
  • 森山 光彦
    2012 年 50 巻 2 号 p. 157-167
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/04/25
    ジャーナル フリー
    日本消化器がん検診学会は, 本年にて創立50周年を迎える。本稿は, 第50回総会にて行った会長講演より日本における肝がんの予知・予防の現状について述べる。まず肝がんの高危険度群の囲い込みについて述べる。多変量解析を用いて, 肝がん発生の高危険度群の囲い込みを行ったところ, C型慢性肝炎・肝硬変からの肝がん発生の高危険度群としては, 血小板数15万以下, ALT値が80IU/L以上, 高齢者, 男性が挙げられた。
    次に予防について述べる。C型肝炎からの肝がん発生の1.5次予防としてインターフェロン(IFN)治療が挙げられる。我々の施設ではIFN治療例をprospectiveに経過を観察している。これらの症例について長期予後として, 累積肝がん発生率を検討した。この結果では, IFN治療例が非治療例に比較して累積発がん率は有意に低値であった。さらにALT値の推移別に比較すると, ALT値が80IU/L以上にて推移している例が累積発がん率が有意に高値であった。またF3+F4stageの症例であっても, 非治療例に比較してIFN治療は発がんを抑止していることが示唆された。以上をまとめると, IFN治療は肝がん発生を抑止して, その長期予後を改善した。
総説
  • 石原 立, 花房 正雄
    2012 年 50 巻 2 号 p. 168-177
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/04/25
    ジャーナル フリー
    色素を用いずに癌を視認しやすくできるNarrow-band imaging(NBI)やAutofluorescence imaging(AFI)といったEquipment based image enhanced endoscopyが急速に進歩してきた。そこで, 今回我々は, 食道癌ハイリスク者を対象としたスクリーニングにおける各モダリティーの有用性をこれまでの報告で検討した。2007年以降に報告された, 通常内視鏡やNBI, AFIによる食道癌スクリーニングに関する原著論文7報をまとめた。全て頭頚部癌患者, 食道癌既往者, アルコール多飲者などの食道癌ハイリスク者を対象としていた。病変ベースの解析において通常観察の感度は50-56%, AFIの感度は60%と十分な値ではなかった。一方NBIの感度は病変ベースの解析において81-100%, 症例ベースの解析でも88-100%と高く, 特異度もほぼ90%以上と良好であった。NBIは診断精度の面から食道癌ハイリスク群のスクリーニングに最も適した内視鏡モダリティーといえる。
経験
  • 辰巳 嘉英, 原田 明子, 松本 貴弘, 谷 知子, 西田 博
    2012 年 50 巻 2 号 p. 178-185
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/04/25
    ジャーナル フリー
    当科では2006年から経鼻内視鏡(経鼻)研修プログラムを試作し行ってきた。実際の見学前に, インフォームドコンセント(IC)用紙, クリティカルパス(受診者・医療者用), 動画を含むパワーポイントを用い, 経鼻のIC・問診・前処置・挿入手技・安全管理の説明を行った。外部医療機関からの医師18名看護師13名の研修者に本プログラムを施行し, 検査前説明とクリティカルパスの有用性評価のためアンケート調査を行った。検査前説明については, 経鼻の理解に, 役立つ28名, 少し役立つ3名, 受診者用クリティカルパスについては, 経鼻説明の習得に, 役立つ27名, 少し役立つ2名, 分からない2名, 医療者用クリティカルパスについては, 安全管理の留意点の確認に, 役立つ27名, 少し役立つ3名, 分からない1名の回答であった。医師と看護師の回答に差は見られなかった。当科の試作経鼻研修プログラムは有用と思われた。
症例報告
地方会抄録
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