日本消化器がん検診学会雑誌
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50 巻 , 3 号
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巻頭言
原著
  • 伊藤 高広, 吉川 公彦, 中川 泰二, 大石 元
    2012 年 50 巻 3 号 p. 325-331
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/06/15
    ジャーナル フリー
    我々は現行の胃がんX線検診においてHelicobacter Pylori(以下Hp)感染の有無を考慮すべきであると考え, Hpに関する問診項目を導入した。平成23年4-7月に奈良県大和高田市において胃がんX線検診を受診した1,457名のうち問診の結果196名(13.4%)にHp検査歴, 92名(6.3%)にHp除菌歴があった。問診上のHp感染の有無とX線所見によるHp感染判定との照合を行ったところ, 両者の乖離は196名中51名(26.0%)に認められた。受診者の不正確な記憶や血清学的偽陰性・偽陽性例, 自然除菌例の存在を考慮するとX線所見はHp感染の検索に関して相補的な役割を果たし得ると考えられる。今後さらに検討を重ね, Hp感染を考慮した胃がんX線検診の方向性を見いだしたい。
  • 古川 尚志, 頼岡 誠, 北川 晋二, 家守 光雄, 北野 亀三郎, 古賀 安彦, 高宮 紘士, 高山 武彦, 平川 克哉, 増田 信生
    2012 年 50 巻 3 号 p. 332-344
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/06/15
    ジャーナル フリー
    大腸がん検診における便潜血定量値測定の意義は, 精密検査前の大腸癌の疾患確率を推定し, 臨床的診断確信度を高めることにある。本研究では福岡市大腸がん個別検診陽性者のうち, 精密検査受診者の問診票および便中ヘモグロビン定量値を用いて, 個々人の検診後疾患確率を推測するための簡便な臨床予測モデルを考案し, 臨床予測因子保有数が多くなるほど大腸癌の疾患確率が高まることを客観的に明らかにした。便潜血検査が両日陽性, 両日500ng/ml以上, 検査歴なし, 定量値1,000ng/ml以上, 血便, 60歳以上の臨床指標を用いることにより, 陽性反応適中度5.9%と比較し最大約10倍疾患確率を高めることができた。確信度を高めることは, 医療者が行う精検勧奨への根拠を与え, 検診受診者の精検受診に対する動機づけの一助ともなることが期待される。
  • 濱屋 寧, 吉田 賢一, 栗山 茂, 吉川 裕之, 北川 哲司, 金岡 繁
    2012 年 50 巻 3 号 p. 345-350
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/06/15
    ジャーナル フリー
    便潜血検査(FOBT)は, 大腸がんスクリーニングに広く用いられた検査法であるが, 糞便中のヘモグロビン(Hb)の変性・抗原性の低下による偽陰性(特に近位大腸がん)が問題である。糞便中でHb単独より安定であるヘモグロビン─ハプトグロビン(Hb/Hp)複合体を抗原とした検査法の検討を行った。大腸がん73例, 大腸腺腫19例と健常コントロール82例を対象として, DIMA社製Bionexia® Hb/Hp complexと富士レビオマグストリーム®HemSp®(FOBT)を比較した。Hb/Hp複合体とFOBTの特異度は65.9%, 97.6%とHb/Hp複合体が有意に低く(p<0.001), 大腸がんの感度は83.6%, 60.3%とHb/Hp複合体が有意に高かった(p<0.05)。近位大腸がんの感度はHb/Hp複合体がFOBTに比べ高かったが有意差を認めなかった。Hb/Hp複合体は特異度がFOBTより低い結果ながら, 近位大腸がんの検出に優位性がなかった。またHb/Hpは特異度が低く, スクリーニングに用いるにはHb/Hp複合体のカットオフ値を最適化する必要があると考えられた。
  • 光島 徹, 藤原 正則, 永田 浩一, 馬島 健一郎, 岡田 実, 赤羽 麻奈, 金 潤哲, 和田 亮一, 永谷 京平, 山地 裕
    2012 年 50 巻 3 号 p. 351-364
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/06/15
    ジャーナル フリー
    我が国の対策型大腸がん検診における精検受診率を抜本的に向上させるためには, 現在の精検法である大腸内視鏡(CS)だけでなくCTコロノグラフィー(CTC)を, 大腸がん検診の精検法として導入することを検討する必要がある。経口洗腸剤ニフレック®の固形成分に水溶性ヨード系造影剤ガストログラフィン®60mlと水を加え全量を2,000mlとした洗腸・造影液(3%ニフC)は, ニフレック液と比較して, 受診者の受容性については飲みやすいもしくは同等と回答した受診者が過半数を占めた。洗腸効果についても, ニフレック液と同等もしくは優れていた。検診CTCに必須と思われる造影効果については, 大腸全部位において200HU以上のCT値を示し, 実用上充分な造影効果が得られた。CTCは海外からの報告を見ると, 検査の施行特性および受診者の受容性はCSに勝り, 隆起性病変に対する診断精度もCSに遜色ない。すなわち, CTCをCSと並ぶ精検法として我が国の大腸がん検診に導入することによって, 診断精度を落とさずに, 精検受診率を向上できる可能性がある。
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