日本消化器がん検診学会雑誌
Online ISSN : 2185-1190
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50 巻 , 6 号
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巻頭言
原著
  • 菊池 大輔
    2012 年 50 巻 6 号 p. 691-696
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/15
    ジャーナル フリー
    【目的】 ケアレスミスにより抗血栓療法中に観血的処置が不適切に行われており, リスクマネージメントが必要と考えられる。
    【方法】 2009年8月に当院健康管理センター(以下健セ)は抗血栓療法中の患者に対する観血的処置を回避するために青色鉗子栓を用いた安全対策を導入した。内服継続中では青色鉗子栓を, それ以外では従来の黒色鉗子栓を術者が装着するようにした。一方本院内視鏡室(以下本院)では本対策を導入せず検査を行った。
    導入2年後に両部署で同時期に検査を行った医師10名を対象に, ケアレスミスによる処置の有無などについてアンケートを行った。
    【結果】 平均卒後年数は12.6年であり, 一人の平均内視鏡件数は健セで1,174.9件, 本院で1,116.3件であった。本院では2年間に5名が計6例に対しケアレスミスによる処置を行っていたが, 健セでは認められなかった。
    【結論】 本対策は抗血栓療法中の内視鏡検査のリスクマネージメントとして有用であると考えられた。
  • 満崎 克彦, 松田 勝彦, 福永 久美, 菅 守隆, 藤山 俊一郎, 工藤 康一, 吉田 健一, 多田 修治, 浦田 譲治
    2012 年 50 巻 6 号 p. 697-706
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/15
    ジャーナル フリー
    CT colonography(以下CTC)による大腸がん一次スクリーニングの検査精度について検討した。対象は2009年7月から2011年11月までCTCによる大腸がん一次スクリーニング検査を施行した1,209例で, 要精査となり全大腸内視鏡検査を施行した60例の精査結果を基に, 病変の部位, 大きさ, 肉眼型別における検出能を検討した。部位別感度は上行結腸92.9%, 横行結腸86.7%, 下行結腸66.7%, S状結腸100%, 直腸100%であった。大きさ別感度は6~9mm 85.3%, 10~19mm 100%, 20mm以上 100%であった。肉眼型別感度は, 無茎性Is 93.8%, 亜有茎性Isp 100%, 有茎性Ip 100%, 表面型隆起型IIa 40.0%であった。発見された大腸癌は3例(M癌2例, SM癌1例)で, 癌発見率0.25%であった。CTCによる大腸がんスクリーニングは新しい有用な大腸がん検査となり得ると考えられる。
  • 小宮山 恭弘), 森 敬弘, 伊藤 正, 清水 誠治, 水野 成人, 羽生 大記
    2012 年 50 巻 6 号 p. 707-715
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/15
    ジャーナル フリー
    検診における腹部超音波スクリーニングで, 脂肪肝は最も頻度の高い所見であるが, この中から個別指導や精査の必要な病的意義の大きい脂肪肝を抽出する指標を考案した。脂肪肝群130例を対象として, 肝左葉75mm以上, 右葉125mm以上を基準値とした肝腫大と脂肪厚10mm以上を基準値とした脂肪厚肥厚を新たな評価法として加えた。超音波による皮下及び内臓脂肪厚測定と, 腹部CTによる皮下・内臓脂肪面積は, 皮下脂肪r=0.781, 内臓脂肪r=0.532と高い相関が見られた。超音波にて脂肪肝に肝腫大を伴った群は, 腹囲, BMI, 収縮期血圧, CTによる内臓脂肪面積, 中性脂肪値が高値であり, メタボリック症候群及び予備群の頻度も高く, 肝機能異常も高度であった。脂肪肝所見に皮下あるいは腹部脂肪厚の肥厚を伴った群は, 体重, BMI, 腹囲が高値で, CTによる内臓脂肪面積, 空腹時血糖, HbA1cが高値であり, メタボリック症候群診断項目の異常の度合いが高頻度であり, 肝機能異常も高度であった。以上から脂肪肝に肝腫大や脂肪厚の肥厚を併存した症例については, 生活習慣病のハイリスク群として, 厳密な経過観察が必要である。
症例報告
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