日本消化器がん検診学会雑誌
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52 巻 , 6 号
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巻頭言
原著
  • 中島 明久, 鎌田 智有, 板野 晃子, 井上 裕加里, 土本 明葉, 木村 貴之, 黒瀬 昭良, 木科 雅也, 門内 弘英, 山神 涼一, ...
    2014 年 52 巻 6 号 p. 693-704
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/15
    ジャーナル フリー
    岡山県健康づくり財団では平成23年度から胃X線による胃がん検診において胃X線所見によるHelicobacter pylori(H. pylori)感染を考慮した背景胃粘膜の分類を取り入れ, 胃がんリスク群拾い上げの試みを行っている。平成23年度の地域胃がん検診受診者15,323名を胃X線所見からその背景胃粘膜を正常(N), 萎縮性胃炎(AG), 皺襞肥大型胃炎(HG)の3群に分類した。その割合はN群70.3%, AG群28.0%, HG群1.7%であった。各群の胃がん発見率はN群0%, AG群0.42%, HG群1.98%であり, AG群およびHG群は共にN群に比べて有意に高いがん発見率であった(p<0.01)。また, 陽性反応的中度もAG群5.5%, HG群3.9%と高値を示した。胃X線検診による対策型胃がん検診において, 胃X線所見によるH. pylori感染胃炎を考慮した胃がんリスク群の拾い上げは胃がん発見に寄与すると考えられた。
  • 小林 正夫, 望月 直美, 西大路 賢一, 釜口 麻衣
    2014 年 52 巻 6 号 p. 705-714
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/15
    ジャーナル フリー
    2006年4月1日から2012年3月31日までの6年間に, 当院人間ドックにおいて, 細径内視鏡による胃がん検診を受けたのべ26,611人を対象として, 細径内視鏡検診について検討した。細径内視鏡による6年間の発見胃がんは, 早期がん81例, 進行がん6例, 深達度不明3例の計90例で, 胃がん発見率は0.34%, 早期がん率は90%という成績で, 本学会の全国集計報告と比較しても遜色ない良好な成績であった。また, 生検率及び生検適中度についての検討では, 2006年度は, それぞれ21.8%, 1.4%であったが, 2011年度には10.1%, 3.3%と改善した。3年以内の内視鏡既往のある偽陰性についての検討では, 発見がん90例中51例が偽陰性で, 偽陰性率は56.7%であった。これら偽陰性がんの92.2%は早期がんであり, 大部分が内視鏡治療可能であった。細径スコープによる内視鏡検診は, 精度管理も十分行われており, 細径スコープは胃がん検診において有用であると考えられた。
  • 大野 健次, 高畠 一郎, 西村 元一, 上野 敏男, 鍛治 恭介, 羽柴 厚, 竹田 康男
    2014 年 52 巻 6 号 p. 715-722
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/15
    ジャーナル フリー
    金沢市多施設内視鏡検診における1次読影, 2次読影, 3次読影の癌発見率, 要精検率, 陽性適中率, 見逃し率について検討を行った。2008年から5年間で52540件発見癌は172例(0.33%)。1次の癌発見率は0.30%, 要精検率は1.1%, 陽性適中率29.2%, 見逃し率8.7%, 2次はそれぞれ0.30%, 2.2%, 15.9%, 7.6%, 3次はそれぞれ0.31%, 1.2%, 21.1%, 4.7%であった。要精検率は1次が最も低く, 陽性適中率も1次が最も高かったが, 見逃し率は有意差をもって3次が最も優れていた。2次の見逃し率は1次よりも優れていたが有意差はなく, 要精検率, 陽性的中率ともに劣っており問題を残した。金沢市独自の方式である3次読影(レフリー読影)をいれることにより見逃し率などを2次読影から改善することができ, 内視鏡検診には3次読影まで必要だと思われた。
  • 遠藤 美咲, 佐藤 真由美, 加藤 勝章, 千葉 隆士, 盛田 美樹, 佐々木 政子, 島田 剛延, 渋谷 大助
    2014 年 52 巻 6 号 p. 723-729
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/15
    ジャーナル フリー
    胃がんリスク評価のABC分類は, Helicobacter pylori抗体とペプシノゲン法を組み合わせて血清学的に胃がんリスクを予測する方法である。当センターでは2011年4月から, これを胃の健康度検査として人間ドックのオプション検査に導入した。そこで, リスク評価を受けた後の胃がん検診に対する意識の変化をアンケート調査し, 回答の得られた40歳以上の受診者365例(回収率43.7%)について集計した。自己の胃がんリスクを知って, 胃がん検診の重要性を認識したと回答したのはA群42.0%, B群57.6%, C+D群82.7%と高リスク群で高かった。この傾向は胃がん検診未受診者でも保たれており, 胃の健康度検査が胃がん検診受診の動機づけになる可能性が示された。今後, リスク評価が受診行動に結びつくように指導体制を整備し, その意義について正しい理解が得られるよう積極的な啓発活動を行う必要があると考えられた。
  • 藤原 正則, 永田 浩一, 光島 徹, 飯田 直央, 茂木 智洋, 村岡 勝美
    2014 年 52 巻 6 号 p. 730-736
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/15
    ジャーナル フリー
    目的:大腸CT読影において, 2名の読影者が互いにブラインドで読影した結果を比較検討した。
    方法:任意型検診として大腸CTを受診した2,342症例を対象とした。読影方法は, 病変の拾い上げを仮想内視鏡像で, 病変の診断をMPR像で行う3D primary readingとした。
    結果:大腸CTの検査陽性率(6mm以上の病変)は4.4%(103/2,342)で, 陽性反応的中度は89.3%(92/103)であった。検査陽性103例のうち読影者間で病変の判断が異なったのは5例であり, 読影相違の原因は不十分な2体位比較読影が4例, 指摘部位のCT値の判断ミスが1例であった。読影者間の読影の一致度は99.8%と良好であった。
    結論:精度検証済の読影法で十分なトレーニングと経験がある読影者では, ダブルチェックによる読影精度の向上は僅かであった。不十分な2体位比較読影や内部CT値の判断ミスは読影の注意点として挙げられる。
経験
  • 辰巳 嘉英, 原田 明子, 松本 貴弘, 谷 知子, 西田 博
    2014 年 52 巻 6 号 p. 737-745
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/15
    ジャーナル フリー
    内視鏡説明書に抗血栓薬に関する事項を追加した2010年8月の前後に, 内視鏡検診受診者953名のうち抗血栓療法中であった100名(前期50名後期50名, 男86名女14名, 平均年齢68.3歳)を対象とし, 薬剤, 基礎疾患, 休薬の有無, 休薬の判断者を調査した。薬剤は, アスピリン59名, ワルファリン16名, クロピドグレル8名の順に, 基礎疾患は, 心房細動などの不整脈22名, 陳旧性脳梗塞17名, 狭心症13名の順に, それぞれ多かった。休薬の自己判断者は12名(前期2名後期10名)で, 後期の方が有意に多かった。抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドラインに対する当科の対応として, 2013年4月より原則, 抗血栓薬を休薬しないように受診者説明を変更した。生検の運用については, 他施設の意見も参考にして他院紹介としているが, 内視鏡施行の直近に主治医より許可を得た上で休薬を行っている場合は生検可としている。
地方会抄録
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