日本消化器がん検診学会雑誌
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53 巻 , 3 号
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巻頭言
総説
  • 一瀬 雅夫
    2015 年 53 巻 3 号 p. 357-364
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/15
    ジャーナル フリー
    我が国では, 有効性が証明されたX線による胃がん検診が公共の施策として行われているが, 現在の胃がん検診は多くの課題に直面している。一方, Helicobacter pyloriが胃癌発生の主要因である事が明確となり, 胃癌発生の自然史に関する理解も進み, 個人の胃癌リスクがペプシノゲンなどの血液検査を指標に, ある程度診断可能となっている。その結果, リスク集約型の胃がん検診が検討され, いわゆるABC検診の様に試験的に現場に導入されるものも登場している。さらに, 胃癌対策として検診による二次予防に代わり, 除菌による一次予防に主眼を置く流れが明確になって来た。しかし, ABC検診, 除菌による胃癌予防の両者に関するデーターは限られており, 未だ検討課題を多く抱える現状にある。特にABC検診を実際の検診に導入する前提として, 使用する測定系, cut-offの設定などの基本的問題に加え, ハイリスク管理体制などに関する充分な検討が受診者保護の観点から強く求められる所である。
原著
  • 山本 兼右, 山崎 秀男, 高倉 玲奈, 小川 利政, 桑野 忠雄, 三浦 一利, 山口 健人, 久保 文裕, 蓮尾 智之, 房永 佳那, ...
    2015 年 53 巻 3 号 p. 365-375
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/15
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 対策型検診撮影法(基準撮影法I)と任意型検診撮影法(基準撮影法II)の実効線量を明らかにすることである。対象は, 大阪がん循環器病予防センターで胃がん検診を受診した40,456名から男女別, 撮影法別で無作為に抽出した240名である。方法は, 240名の1検査の面積線量(DAP)と入射表面線量(ESD)を分析し, モンテカルロシミュレーションソフトPCXMC dose calculations Ver.2.0.1.3を用いて実効線量を算出した。1検査の実効線量と入射表面線量は, 基準撮影法Iで4.41mSv, 33.97mGy, 基準撮影法IIで5.15mSv, 46.92mGyであった。受診者の男女別および撮影技師の経験年数による差の分析では, 両撮影法IとIIともに, 男性と5年未満の技師の実効線量が多い結果となった(P<0.05)。また, 受診者のBMIと実効線量の関係は, 両撮影法IとIIともに, 正の相関関係があることを確認した(I:r=0.500, P<0.05), II:r=0.584, P<0.05)。本研究は基準撮影法IとIIの実効線量を日本で初めて明らかにした研究である。
  • 萩原 廣明, 茂木 文孝, 関口 利和, 山下 由起子, 八木 茂, 小板橋 毅
    2015 年 53 巻 3 号 p. 376-382
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/15
    ジャーナル フリー
    平成16~21年度に前橋市胃がん個別検診で発見された胃がん522例(X線検診121例, 胃内視鏡検診401例)を群馬県がん登録資料から平成24年12月31日時点まで追跡して, 両検診発見胃がんの発見時点を起点とした5年相対生存率を比較検討した。全発見胃がんの5年相対生存率は, X線群が79.1%, 内視鏡群が92.0%で内視鏡群が有意に高く, 初回受診発見胃がんを除く199例(X線検診69例, 胃内視鏡検診130例)の5年相対生存率は, X線群が81.0%, 内視鏡群が105.3%でさらにその差は拡がっていた。Cox比例ハザードモデルによる多変量解析では検診方法と発見時の年齢が予後に関係する因子であった。内視鏡検診は直接X線検診よりも発見胃がん症例の死亡リスクを下げる有用な胃がん検診法であると考えられた。
  • 中田 博也, 加藤 順, 井上 泉, 玉井 秀幸, 井口 幹嵩, 前北 隆雄, 一瀬 雅夫
    2015 年 53 巻 3 号 p. 383-388
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/15
    ジャーナル フリー
    潰瘍性大腸炎(UC)においてHelicobacter pylori(H.pylori)感染率が有意に低いとの報告が以前よりある。我々はUCとH.pyloriおよび胃粘膜萎縮との関連を検討しABC分類に分けて比較した。UC群74人と, 年齢・性をマッチさせたControl群148人を検討した。H.pylori感染はControl群27.7%, UC群12.2%とUC群で, 胃粘膜萎縮の陽性率はControl群12.8%, UC群2.7%とUC群で有意に低かった。ABC分類に分け検討するとControl群(A:69.6%, B:17.6%, C:10.1%, D:2.7%), UC群(A:86.5%, B:10.8%, C:1.35%, D:1.35%)と, A群でUC群が, C群でControl群が有意に多く, H.pyloriとUCは, 逆相関することが示された。胃粘膜萎縮進展を介して, おそらく腸内細菌叢を変化させることにより, UCが減少することが推測された。
  • 服部 昌和, 藤田 学, 井尾 浩一, 宗本 義則, 松田 一夫
    2015 年 53 巻 3 号 p. 389-398
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/15
    ジャーナル フリー
    目的:精度の高い地域がん登録資料を用いて大腸がん集団検診の感度・特異度を測定し, 中間期がんの臨床病理学的検討を行う。また照合による検診精度管理事業化への課題を明らかにする。対象と方法:2004年4月1日から5年間の福井県大腸がん集団検診受診者168,259名と福井県地域がん登録資料との記録照合を行った。結果:一次検診の感度は88.5%, 特異度94.9%であった。臨床病理学的には, 中間期がんでは占居部位, 組織型および壁深達度の各項目において検診発見がんとの間に頻度や分布に有意差はなかったが, 遠隔転移例が有意に高率であった。5年相対生存率は検診発見がん95.1%, 中間期がん88.7%に対し, 検診以外発見がんは59.6%であった。結論:福井県における大腸がん集団検診は精度高く行われており, 更なる検診受診率の向上と逐年検診勧奨を含めた中間期がん減少対策が重要である。地域がん登録を用いた検診精度管理の事業化が望まれる。
第54回日本消化器がん検診学会総会 講演プログラム
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ワークショップ
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