日本消化器がん検診学会雑誌
Online ISSN : 2185-1190
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ISSN-L : 1880-7666
56 巻 , 4 号
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巻頭言
原著
  • 加藤 勝章, 千葉 隆士, 島田 剛延, 渋谷 大助
    2018 年 56 巻 4 号 p. 479-489
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/19
    ジャーナル フリー
    日本消化器がん検診学会が策定した「胃X線検診のための読影判定区分(カテゴリー分類)」では, 要精検者の読影所見を病変存在の確からしさと悪性の疑いの強さに応じてカテゴリー(以下C)-3a, C-3b, C-4, C-5に分類する。宮城県対がん協会の平成27年度対策型胃がん検診受診者181,224人を用いた検討では, 要精検者10,365人(要精検率5.7%)に占めるC-3a, C-3b, C-4, C-5の比率は16.2%, 81.5%, 2.0%, 0.4%であり, C-3bが最も多かった。発見胃癌は334例(発見率0.18%)であり, C-3a, C-3b, C-4, C-5の陽性反応適中度は1.5%, 2.7%, 35.4%, 71.8%となり, C-3aからC-5の順に有意に高くなった。C-3a, C-4, C-5発見癌の多くは病変描出良好であり, C-3aでは粘膜内癌(M癌)が多く, C-4では粘膜下層浸潤癌(SM癌), C-5では進行癌が多かった。C-3bもM癌やSM癌が多いが, 多くは描出不良例や他部位チェックであった。カテゴリー分類は, 胃X線読影の精度評価のための指標となり得るが, その運用や活用についてさらに検討が必要である。
  • 野津 聡
    2018 年 56 巻 4 号 p. 490-497
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/19
    ジャーナル フリー
    [目的]展開像による読影が大腸CT検査における大腸腫瘍スクリーニングの標準的方法として適切かどうかを検討。
    [対象および方法]大腸癌術前に大腸CT検査, 術前または術後に内視鏡検査が施行された15例46病変を対象とし, ワークステーション3機種(Virtual Place, Ziostation, SYNAPSE VINCENT)で展開像を作成し, 3人の読影者がリッカート尺度を用いて独立に各病変の描出能を5段階評価した。
    [結果]3つのワークステーションにおける描出能の平均評価は2.70, 2.78, 2.28, また, 46病変中, 評価3以上の病変数は27.3, 29.0, 19.0で1つのワークステーションの描出能が有意に劣っていた。また, タギングされた残渣内ポリープの描出の有無にも差があった。
    [結語]現時点では展開像における病変描出にはワークステーション間で差があり, 展開像による大腸CT検査の読影は大腸腫瘍スクリーニングの標準的方法としては不適切と考えられた。
  • 高林 健, 永田 浩一, 安田 貴明, 平山 眞章, 遠藤 俊吾, 野崎 良一, 金澤 英紀, 藤原 正則, 清水 徳人, 岩月 建磨, 岩 ...
    2018 年 56 巻 4 号 p. 498-507
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/19
    ジャーナル フリー
    大腸CT検査に関する実態全国調査で未公表となっていた腸管前処置の方法と実施状況について, 集計・解析を行った。今回の全国調査は大腸CTを行っていると思われる施設742施設へのアンケート調査を行い, 431施設から回答が得られた。大腸CT検査を施行する際に92%(398施設)で腸管洗浄剤, 下剤が使用されており, 19%(82施設)で腸管洗浄剤を減量した低用量の前処置が施行されていた。タギングを目的とした経口造影剤の使用は65%(282施設)にとどまった。検査前日の食事制限の実施は84%(364施設)であり, 検査食の使用は79%(339施設)であった。腸管前処置は検査前日から当日まで行う施設が最も多く60%(258施設)であった。本調査により, 本邦における大腸CT検査の腸管前処置の方法と実施状況の実態が明らかになった。大腸CT検査の標準化に際しては, 本調査結果を参考にすべきと考える。
  • 関口 隆三, 桑島 章, 神田 泰一, 板垣 信生
    2018 年 56 巻 4 号 p. 508-517
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/19
    ジャーナル フリー
    腹部超音波検診受診者42,789名を対象に, 膵の描出程度に影響する因子について検討した。被験者の加齢, 男性, 肥満がそれぞれ膵の描出不良となる背景因子であることが統計学的有意差を持って示された(p<0.0001)。加齢に伴い膵の描出程度が不良となる割合は男女ともに増加し, 男性は女性に比べ全年齢層において膵の描出程度が不良であった。BMIの値によらず膵の描出程度は女性が男性より良好であった。BMIが高くなるにつれ膵の描出程度は男女ともに不良となり, BMIが25以上の肥満群では男女ともに膵の描出程度が良好な例は少なく, 男女のわずか1.3%であった。18名の検査士の経験年数や認定検査士資格の有無と膵の描出程度との間に相関は認められなかった。しかし経験年数1年の検査士の膵の描出良好例は他の3年以上の経験を有する検査士に比べ低く, 膵描出においては1年の経験では不十分と思われた。膵描出の向上に向けた研修や膵描出が十分にできるまでは膵に対してのダブルチェックシステムの導入などの対策が必要と思われる。
地方会抄録
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