日本消化器がん検診学会雑誌
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57 巻 , 3 号
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巻頭言
原著
  • 尾上 耕治, 宮﨑 貴浩, 山田 浩己, 北村 亨, 稲倉 琢也, 新川 仁奈子, 遠藤 公彦, 平井 俊範
    2019 年 57 巻 3 号 p. 330-337
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/05/24
    ジャーナル 認証あり

    我々は, 胃がんリスク層別化検査(ABC分類)受診後B, CおよびD群に対して3年目程度を目処に受診勧奨を行うことが望ましいと報告した。今回3年後と4年後の受診勧奨の有効性を評価した。2011年度 ABC分類B, CおよびD判定の345人と2012年度同判定の297人を無作為に内視鏡検査受診勧奨を行う群と受診勧奨しない群に分け, 2015年度に受診勧奨を行った。5年後の追跡調査時に同意が得られた2011年度受診者147人, 2012年度受診者122人を対象に, 受診勧奨後の内視鏡検査受診率を検討した。勧奨群と非勧奨群の受診率は各々46.2%(91/197)と39.7%(77/194)で有意差はなかった。B, CおよびD群別でも, 勧奨群と非勧奨群の受診率すべて有意差はなかった。よって, ABC分類受診3年および4年後の内視鏡検査受診勧奨の有効性は低いことが示唆された。結論として, ABC分類受診後, B, CおよびD判定者に精密検査として内視鏡検査を勧め, 初回だけ追跡調査と受診勧奨を行うという方針がよいと考えた。

  • 齋藤 昌宏, 大野 隆, 岡本 撤, 藤井 久男
    2019 年 57 巻 3 号 p. 338-344
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/05/24
    ジャーナル 認証あり

    奈良市の中学3年生159名にHelicobacter pylori(以下, H. pyloriと略)感染スクリーニング検査を行い, 若年者に対するH. pylori検診の有用性を検討した。検診に対する生徒・保護者の関心は高く, 協力を依頼した生徒の約7割が検診に同意した。検診の結果, 5名のH. pylori感染者が見つかり, 感染率は全国的な既報と同程度の3.1%であった。家族内感染を考慮して両親・同胞にも検査を推奨したところ, 受検した4名のうち3名の感染が明らかになり, 1名を除菌治療につなげることができた。若年者に対するH. pylori検診は, 1)特に学校健診で行えば高い受検率が見込めること, 2)早期の除菌治療につなげることで高い胃癌予防効果が期待できること, 3)家族内の感染者の発見と除菌治療にもつなげられること, などから有用であると考えられた。

  • 広田 唯美, 角掛 篤子, 庵原 立子, 北田 晃, 狩野 敦, 照井 虎彦, 松本 主之
    2019 年 57 巻 3 号 p. 345-355
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/05/24
    ジャーナル 認証あり

    将来の胃がん死亡減少を目的に, A市・A市医師会・検診機関である岩手県対がん協会の三者で, ピロリ菌検査を平成27年度から5年間実施する。対象はA市在住の20歳から40歳まで5歳ごとの年齢で便中H. pylori抗原検査を用いた。同検査受診率は平成27年度43.2%, 28年度39.8%で, 平成27年度H. pylori抗原陽性者の精検受診率は81.2%, 除菌成功者は98.5%であった。また, ピロリ菌検査とA市の対策型胃がん検診の重複受診者263例を対象に胃X線画像で萎縮の有無を検討したところ, 両者の結果が乖離した例は27例(10.3%)であった。便中H. pylori抗原陽性でX線上萎縮なしが3例(11.1%), 便中H. pylori抗原陰性でX線上萎縮ありが24例(88.9%)であり, ピロリ菌検査受診者も一度は画像により萎縮の有無を判定すべきと考えられた。

  • 三上 鉄平, 永田 浩一, 伊山 篤, 高橋 則晃, 歌野 健一, 遠藤 俊吾, 冨樫 一智, 斎藤 博, 松田 尚久
    2019 年 57 巻 3 号 p. 356-366
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/05/24
    ジャーナル 認証あり

    大腸CT検査における腸管洗浄剤を使用しない前処置Dry変法の妥当性について764名を対象に検討した。診断精度と精度管理指標として検査陽性者の精検受診率, 陽性反応的中度, 検査不良率で評価した。腸管前処置の状態として残渣の形状と量(残渣なし0点~多い3点)およびタギングの質(CT値)で評価した。診断精度と精度管理指標の結果は精検受診率が70.5%, 受診者別陽性反応的中度は64.1%, 検査不良率は3.7%であった。追跡可能症例に限ってみた場合の参考値としての精検受診率は90.2%, 陽性反応的中度は90.9%であった。全大腸における残渣は, 固形残渣量3点が10.5%, 液体残渣量3点が4.5%, 残渣全体の平均CT値は617.2HUとタギングは良好であった。大腸CT検査は腸管洗浄剤を使用しなくても精度高く施行することが可能ではあるが, 固形残渣の比率が増えるため読影の難易度が高くなる点に注意が必要である。

症例報告
  • 満崎 克彦, 福永 久美, 坂本 祐二, 菅 守隆, 吉田 健一, 工藤 康一, 神尾 多喜浩
    2019 年 57 巻 3 号 p. 367-373
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/05/24
    ジャーナル 認証あり

    症例は41歳 男性。胃X線検診を受診し, 検査10時間後より臍周囲の痛みを自覚し, その痛みが持続し増強してきたため当院救急外来を受診。受診時には右下腹部の圧痛および反跳痛・筋性防御を認めた。血液生化学検査では, 白血球14800/μl, CRP6.98mg/dlと中等度の炎症所見を認めた。腹部単純CT検査では虫垂に充満するバリウムと周囲に漏出したバリウムを認め, 虫垂周囲脂肪織の濃度上昇も認められた。身体所見, 血液検査所見およびCT所見からバリウムによる急性虫垂炎の診断で, 腹腔鏡下虫垂切除術が施行された。虫垂は腫大し, 虫垂間膜に膿瘍を形成し限局性腹膜炎を併発していた。第5病日に退院となった。バリウム虫垂炎は, 頻度は低いものの検診従事者が認識すべき偶発症であり, 胃X線検診後の急性腹症ではバリウム虫垂炎の可能性を考慮することが重要である。

第58回日本消化器がん検診学会総会 講演プログラム
会長講演
理事長講演
特別講演
教育講演1
教育講演2
倫理指針に関する講演会
パネルディスカッション1
パネルディスカッション2
パネルディスカッション3
ワークショップ1
ワークショップ2
一般演題
附置研究会1
附置研究会2
附置研究会3
附置研究会4
超音波フォーラム
放射線フォーラム
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