日本消化器がん検診学会雑誌
Online ISSN : 2185-1190
Print ISSN : 1880-7666
ISSN-L : 1880-7666
57 巻 , 4 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
巻頭言
原著
  • 鈴木 英雄, 青木 利佳, 吉村 理江, 齋藤 洋子, 溝上 裕士, 中島 滋美
    2019 年 57 巻 4 号 p. 554-560
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/07/24
    ジャーナル 認証あり

    背景:我々はピロリ菌感染胃粘膜の正しい画像診断の普及を目指して研究会を開催しており, 今回はその中で行っている講義とアンサーパッドを用いた演習の学習効果について調査を行った。

    対象と方法:平成29年6月に行われた「第8回 ピロリ菌感染を考慮した胃がん検診研究会」の参加者, 医師27名, 放射線技師12名, その他1名を対象に, 胃X線と胃内視鏡の感染診断の講義前後で, 胃粘膜画像からピロリ菌未感染, 現感染, 既感染を判断させ, 正答率の変化を比較した。講義後の解答はアンサーパッドを用いて行い, 結果は全体で共有した。

    結果:胃X線, 胃内視鏡とも講義後に正答率が上昇しており, 初学者の胃X線で正答率が54%から69%に上昇し有意差を認めた(p<0.01)。

    結論:講義により特に初学者でピロリ菌の感染診断の学習効果がみられた。また, アンサーパッドを用いた双方向型の演習を取り入れることで学習効果の向上が期待される。

  • 八島 一夫, 長谷川 亮介, 謝花 典子, 河口 剛一郎, 磯本 一
    2019 年 57 巻 4 号 p. 561-570
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/07/24
    ジャーナル 認証あり

    鳥取県伯耆町は20歳と35~70歳の住民を対象として2014年度より5年間, 血清Helicobacter pylori(H. pylori)抗体検査結果より内視鏡検査, 除菌療法に誘導する試みを開始した。血清H. pylori抗体陰性例には血清ペプシノゲン(PG)法を追加した。2014~2016年度対象者の受診率は33.9%(1988/5866)であり, 血清H. pylori抗体陽性率は33.0%(657/1988)であった。受診率は女性, 60~70歳で高く, 30~50歳代で低い状況であり, 血清H. pylori抗体陽性率は20歳8.0%で, 年代と共に上昇していたが, 60~70歳においても40%以下であった。精検内視鏡受診率は3年間で72.8%(500/687)であり, 2例の早期胃癌が発見された。また, 血清H. pylori抗体陽性精検受診者における除菌施行率は97.2%(458/471)と高率であった。一方, 2014年度要精検者で次年度以降3年間に1回以上内視鏡検診を受診した者は28.8%(93/323)と低率であった。本事業では受診率, 内視鏡精検受診率の向上のみならず, 胃がんリスクのある要精検者を定期内視鏡検診受診に導くことが重要である。

  • 中藤 流以, 眞部 紀明, 鎌田 智有, 川中 美和, 角 直樹, 藤田 穣, 畠 二郎, 春間 賢
    2019 年 57 巻 4 号 p. 571-580
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/07/24
    ジャーナル 認証あり

    【はじめに】腹部超音波検診(以下US検診)は, 目的臓器がある程度絞られる通常診療USと異なり, 腹部全体の丁寧なスクリーニングが求められる。

    【目的】当院におけるUS検診の現状と臨床的意義について検討する。

    【対象と方法】2016年4月1日から2018年3月31日に当院でUS検診を受けた2745例のうち, 要精検となった症例を対象とした。要精検となった領域を8領域(肝, 胆道, 膵臓, 腎・泌尿器, 骨盤, 消化管, 血管, その他)に分類し, 精検受診率, 精査結果, US結果に関連した治療開始例の割合, がん発見率を検討した。治療開始例は保存的または外科的治療例とした。

    【結果】US検診症例のうち要精検例は80例(2.9%)で, 精検受診率は56.3%であった。最も多い要精検領域は肝臓領域であったが, 治療開始例はなかった。治療開始率が最も高い領域は血管領域, 次いでその他の領域, 骨盤領域, 消化管領域であった。また, がん発見率は0.1%であった。

    【結語】US検診では, 血管や骨盤, 消化管を含めた腹部全体の観察を行うことが重要である。

経験
  • 清水 徳人, 松岡 正樹, 伊奈 純平, 高橋 則晃, 歌野 健一, 遠藤 俊吾, 冨樫 一智, 松田 尚久, 斎藤 博, 永田 浩一
    2019 年 57 巻 4 号 p. 581-587
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/07/24
    ジャーナル 認証あり

    目的:大腸CT検査において, 男性スタッフによる肛門へのカテーテル挿入操作に対する女性受診者の容認性について検討した。

    方法:女性受診者91例(平均67.6歳)を対象にアンケート調査を行った。質問項目は1. 次回検査時の実施スタッフの性別の希望, 2. カテーテル挿入の負担の程度とした。

    結果:質問1の結果は, 女性を希望が11.0%(10名), 男性を希望が4.4%(4名), 性別にこだわらないは84.6%(77名)であった。質問2の結果は, 楽が74.7%(68名), どちらとも言えないが16.5%(15名), 大変は8.8%(8名)であった。カテーテル挿入の負担が大きいと回答した割合は, スタッフの性別にこだわらない受診者に比較して, 女性スタッフを希望した受診者で有意に高かった(6.5% vs. 30%, p<0.05)。

    結論:大腸CT検査の実施に際して, 男性スタッフに対する容認性は比較的高いことが示唆された。

症例報告
feedback
Top