速記符号は, 話す内容を筆記によって記録するために開発された文字である.速記符号は, テープレコーダによる記録と違い, 声にでていない動作や雰囲気なども記録されることがある.また, 速記符号は, 国会, 地方議会や裁判所などの公式記録や民間記録会社で使われている.しかし, 速記符号は, 大同小異のものを含めて80方式が開発されている.また, 速記者の癖により書いた本人しか読めないことがある.このため, 記録した速記符号は, 速記者が後日, 反訳を行い誰にでも読むことができる文章にする.従来, 速記符号は, 紙に鉛筆で描くか, 速記用タイプライタで記録していた.しかし, 本研究では, コンピュータ上に速記符号を描くことにより反訳時間の短縮化をはかるものである.また, 速記符号は, 高速に書く必要性から, [1] 簡捷 (簡素単純なものにし運筆時間を短縮) , [2] 省略 (前後関係で読めるようにしたり, 画数を減らす) , [3] 類推 (関連性のある法則化) , [4] 卓上 (特徴的を持たせ運筆を容易にする) , [5] 流動 (流線化して運筆の抵抗を減らす) を求める.以上のことを鑑み, 本研究では, 速記符号とコンピュー夕のマンマシンインターフェスの最適性も考慮し入力方法の思考も行った.まず, 速記方式は, 形の体系化が進むV式速記選び, 開発環境を携帯機器やインターネットでも利用できることを考慮に入れJava言語にした.
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