図学研究
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40 巻, 3 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • ―バルダッサーレ・ペルッツィの「プロスペッティーヴァのための習作」における作図法―
    奈尾 信英
    2006 年 40 巻 3 号 p. 5-14
    発行日: 2006年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    本研究は, バルダッサーレ・ペルッツィが描いた「プロスペッティーヴァのための習作」に着目し, ルネサンス期イタリアの透視図法の展開過程における一様相を明らかにするものである. 考察手順はつぎの通りである. 1) 「プロスペッティーヴァのための習作」に関するパオラ・M・ポッジの見解を整理し, その先行研究における問題点を明らかにする. 2) 「プロスペッティーヴァのための習作」を具体的に検討し, その作図法を想定する.そして, 以下のような結論が導かれた. ペルッツィによって「プロスペッティーヴァのための習作」で用いられた作図法は, ポッジが指摘したような等比数列的基準にもとついて水平線の間隔が決められていたわけではなく, 半円と対角線を用いることで水平線の間隔が設定されたものである. 15世紀に誕生した《厳密な表現のための方法》としての透視図法は, 16世紀初頭において《それらしく描くための方法》に簡便化したのである.
  • ―「東京名所, 吉原仲之町夜桜」の空間表現の特質―
    神山 明
    2006 年 40 巻 3 号 p. 15-20
    発行日: 2006年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    歌川広重の「東都名所」と題される揃い物は, 佳作が多い名品として知られている.その中でも「吉原仲之町夜桜」は傑作として評価が高い。美術作品としての総合的な評価とは別に, この作品に描かれた空間には, 同シリーズの他の作品とは異質な印象が強く感じられる.それは, 同時代の絵画の空間表現とは異なる, より近代の視覚, あるいは近代の絵画に近い, 現実の視覚体験に近い空間感である.その印象はどこから生まれているのかを考察することが, 本論の主題である。そのため, 透視図としての画面の分析, 投影法の観点からの他の作品との比較, 画面の色彩等についての考察を行った.その結果, 本作品は広重の作品の中では数少ない2点透視図の形式を持ち, 消失点の設定に独特のものがあることがわかった.また画面の構図や色彩の使い方の分析を行い, 表現された空間に, 近代から現代の写真や絵画に通じる現実感があることの背景を考察した.
  • 松岡 龍介
    2006 年 40 巻 3 号 p. 21-22
    発行日: 2006年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 近藤 邦雄, 源田 悦夫, 乃万 司, 藤代 一成, 斉藤 隆文, 深野 暁雄, 浮ヶ谷 修, 篠原 たかこ
    2006 年 40 巻 3 号 p. 23-36
    発行日: 2006年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
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