日本医療・病院管理学会誌
Online ISSN : 2185-422X
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54 巻 , 4 号
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巻頭言
研究論文
  • 藤田 貴子, 原野 由美, 姜 鵬, 安井 みどり, 馬場園 明
    原稿種別: 研究論文
    2017 年 54 巻 4 号 p. 205-213
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/04/13
    ジャーナル フリー

    地域医療構想では,二次医療圏を基に医療需要を推計することとされているが,被用者保険のデータは含まれておらず,疾患ごとの検討も行われていない。また,福岡県では,根拠が不十分なまま現在の二次医療圏が決定されている。

    本研究では,全国健康保険協会福岡支部のデータを使用し,福岡県の虚血性心疾患の入院受療行動の現状を診療行為別に可視化し,二次医療圏の設定について検証したところ,各医療圏で完結率に差があり,集約化の必要性が認められた。交流率を基に検証し,診療行為別に入院可能な医療機関の所在を踏まえたところ,先行研究とは疾患特性などから集約した医療圏が異なるものの,先行研究と同様に4医療圏へ集約され,入院に係る医療を提供する一体の圏域として成立していないことが示された。

    医療計画策定において医療圏を見直す必要があるため,他都道府県においても本研究で行った方法を応用し,医療圏の見直しを行う価値があると考えられる。

研究資料
  • 鳥羽 三佳代, 森脇 睦子, 尾林 聡, 伏見 清秀
    原稿種別: 研究資料
    2017 年 54 巻 4 号 p. 215-222
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/04/13
    ジャーナル フリー

    【緒言】パクリタキセル・カルボプラチン療法(TC療法)薬剤を後発医薬品に変更したところ,婦人科外来化学療法症例において血管外漏出事例が増加し,先発薬への再変更により有害事象が減少した事例を経験したので報告する。【方法】2013年1月~2016年12月に外来TC療法を実施した婦人科症例を対象として診療録の後方視的調査を実施した(第1次先発医薬期:

    238件,後発薬期:141件,第2次先発薬期:158件)。【結果】血管外漏出発生率は第1次先発薬期:1.3%,後発薬期:9.3%,第2次先発薬期:1.6%と後発薬期に有意に増加していた(P<0.01)。年齢,TC療法回数,BMI,後発薬の有無を調整した多変量解析での後発薬の血管関連合併症のオッズ比は6.8(95%CI:4.1-11.3)であった。【結論】TC療法における後発医薬品使用は血管外漏出,静脈炎などの血管関連合併症を増加させた。

報告
  • 山崎 彩香, 藤波 景子, 湯本 淑江, 上村 聖果, 霜越 多麻美, 森 陽子, 緒方 泰子
    原稿種別: 報告
    2017 年 54 巻 4 号 p. 223-230
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/04/13
    ジャーナル フリー

    23病院で働く看護師を対象とした無記名自記式質問紙の自由記載に記載のあった全ての看護スタッフ(スタッフ)1,224名・看護師長(師長)169名による記載内容をもとに,スタッフと師長が,日頃支援をどのように捉えているか,スタッフが師長に求める支援と師長が提供していると考えている支援を明らかにすることを目的とした。スタッフの記載1,501件と師長の記載365件(複数回答含む)から,スタッフが必要としている支援と師長が提供している支援には,『業務関連』『人的資源の管理関連』『師長自身の姿勢関連』等があった。また,スタッフが師長に求める支援に,師長の役割以外の内容が含まれ,スタッフによる師長への期待が大きいこと,師長の役割をスタッフへ適切に伝えていく必要性が示唆された。今後,本研究で得られた知見を元に,支援を明確に定義した上で,スタッフが必要としている支援と師長が提供している支援をマッチングして検討し,これらが一致することによるスタッフの職務満足や就業継続等への影響を検討していく必要がある。

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