日本医療・病院管理学会誌
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最新号
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巻頭言
研究資料
  • 福山 祐介
    2020 年 57 巻 4 号 p. 116-122
    発行日: 2020/10/31
    公開日: 2021/01/27
    ジャーナル フリー

    2019年3月期より,一定規模の医療法人は,新たに制定された医療法人会計基準の適用が義務化となった。これまでは統一された会計基準がなく,異なる開設主体間の病院会計情報の比較が難しかった。

    本研究は,この義務化対象となった医療法人から自治体へ実際に届出のあった決算関係書類を調査し,新たな医療法人会計基準政策の有用性の検証とその課題の把握を目指した。

    今回初めて提出が義務化された,外部監査・附属明細表・MS法人取引報告書などで,各医療法人の財務情報が透明化され,有用性が見られた。一方で,届出書類の未提出や錯誤が目立ち,作成側(医療法人)とチェック側(自治体)の体制の不備が今後の運用上の課題として残った。

  • 簗取 萌
    2020 年 57 巻 4 号 p. 123-130
    発行日: 2020/10/31
    公開日: 2021/01/27
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,大規模な病院組織における委員会などの横断的組織を通じて,適切な医療の提供と病院経営の効率化が統合的に実現されるプロセスを考察することにある。ある急性期総合病院におけるフィールド調査の分析からは,委員会を単に設置するだけではなく,医療現場の状況を的確に把握して現場の医療従事者との連携を重視する組織的体制を構築したことによって,医療現場での専門性を尊重しつつ,病院経営の効率化に向けた施策の実現につながったことが明らかになった。このことから,医療現場を含めた病院組織全体が共通の認識を持って連動することが,適切な医療を提供しつつ効率的な病院経営を達成する上で重要な意味を持つことが示唆される。

  • 森脇 睦子, 林田 賢史, 松田 晋哉
    2020 年 57 巻 4 号 p. 131-140
    発行日: 2020/10/31
    公開日: 2021/01/27
    ジャーナル フリー

    A, B, C項目で構成される重症度,医療・看護必要度(以下,看護必要度)は入院患者のケアの必要性を評価する1指標であり,2016年度診療報酬改定により従来の評価法(評価法I)に加えて診療実績データを用いた評価(評価法II)が始まった。本研究の目的は,評価法の違いによる判定結果の実態を明らかにすることである。分析では,DPCデータを用いて評価法I及びIIの基準を満たす患者の割合を算出し,A及びC項目の一致状況を分析した。全体で750施設,6,105病棟,26,294,407件の分析を実施した。評価法Iと評価法IIでは前者のほうが看護必要度評価基準を満たす患者割合が高く,その差の平均値は「≧800床」=2.3,「600–799床」=2.9,「400–599床」=3.0,「200–399床」=4.5,「200床未満」=5.8であった。また,A項目はC項目と比較して評価法Iと評価法IIの一致率が低かった。評価法Iと評価法IIは成り立ちが異なり完全には一致しないが,これらの差異は施設特性も影響していることが明らかになった。

総目次
編集後記
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