日本医療・病院管理学会誌
Online ISSN : 2185-422X
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ISSN-L : 1882-594X
62 巻, 3 号
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巻頭言
研究資料
  • 米澤 春風, 津野 陽子
    2025 年62 巻3 号 p. 70-76
    発行日: 2025/07/31
    公開日: 2025/07/31
    ジャーナル フリー

    【目的】 COVID-19の感染拡大期には医療従事者の欠勤者が増加し病棟や外来の一部閉鎖などに影響を与えた。本研究は,COVID-19流行時の医療従事者欠勤者数からアブセンティーイズムを推計することを目的とした。

    【方法】 沖縄県21重点医療機関を対象とし,医療従事者の欠勤者数を収集した。アブセンティーイズムの推計は,医療従事者の欠勤1日あたりのコストとして各職種の1年間の総賃金合計額を年間総労働日数で除したものに,沖縄県の医療従事者の人数の按分比を乗じた。

    【結果】 医療従事者1人欠勤のアブセンティーイズムは約2万円であった。1ヶ月間の累積アブセンティーイズムは1医療機関あたりでは約3,000万円の労働力を損失していた。

    【考察】 本研究では医療従事者全体を対象とし,1人あたりの1日あたりアブセンティーイズムを推計した。

  • 小室 雅人, 星本 弘之, 美代 賢吾
    2025 年62 巻3 号 p. 77-87
    発行日: 2025/07/31
    公開日: 2025/07/31
    ジャーナル フリー

    2023年1月より運用開始された電子処方箋システムは,医療DX推進において重要な役割を担っているが,導入数は限定的である。本稿では,国立国際医療センター病院における電子処方箋管理サービス導入に伴う問題点と解決を報告する。6月28日から10月31日の調査期間中,稼働開始に向けた準備段階で44件の確認事項を抽出し,うち42件は稼働前に解決,残る2件は稼働後に持ち越された。稼働後には11件の新たな課題が発生し,稼働後未解決の計13件の事例への対応が必要となった。問題は電子カルテ機能・電子処方箋管理サービスの仕様,保険薬局のシステムに分類され,電子カルテの機能改修,データ送信の精度,保険薬局との連携など多岐にわたる課題が判明した。円滑なシステム運用に向け,関係者間の緊密な連携と迅速な対応・接続検証環境の整備が重要である。

編集後記
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