兒斑の出現は日本人に於ては、九六・〇三%の高率に謎明せられ、蒙古種族に特有なるものと解しMongolian Fleckと種せられたるも、共後の研究によれば他の種族にも設明せられ、今日に於ては兒班は種族特異性のものにあらすして、爵現瀕度に相遠あること明になれり。
余等は日本學術振興會の指定により、昭和九年及び伺十年の各七月、日高、謄振、十勝の三地方に於て. 「アイヌ」乳幼兒、二五七人に就て、兒班の有無及び其性状、を調査し左の結論を得たり。
一、兒班を有するもの、純血兄に於て、四六・二七%、混血兒に於て、七四。六四%なり。
二、多数の兒班を有するものは滉血兒に多し。
三、編幹背面以外の部位に兜班を有するものは混血兒に多し。
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