昭和大学横浜市北部病院人間ドックにおける肺がん検診の現状についての調査を行った.対象は2006年4月から2018年3月までの期間で肺がん検診を受診した2,275名(男性1,728名,女性547名)で,要精検率は3.8%(87名/2,275名),精検結果判明率63.2%(55名/87名),発見肺がん数6名(胸腺腫,原発不明癌 各1名含む),切除肺がん数4名(胸腺腫1名含む),Ⅰ期肺がん数3名,肺がん疑い濃厚かつ診断未確定7名(胸腺腫疑い,悪性胸膜中皮腫疑い 各1名含む)であった.また精検受診率は87名中78名(89.7%),がん発見率は2,275名中4名(0.18%),精検による陽性反応的中度は86名中4名(4.7%)であった.これらは胸部X線検査による肺がん検診の全国集計平均値と比べ,いずれも高い数値であり,当院肺がん検診の有用性の高さが示された.
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