昭和学士会雑誌
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特別寄稿
原著
  • 鵜木 勉, 中里 武彦, 押野見 和彦, 前田 佳子, 森田 順, 七条 武志, 小川 良雄
    2021 年 81 巻 2 号 p. 82-88
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/06/23
    ジャーナル フリー
    サルコペニアは「加齢に伴う骨格筋量と筋力低下」と定義され,さまざまな悪性腫瘍で予後不良因子であると言われている.サルコペニアの評価として今回われわれは,3D-CTを用いて大腰筋体積を測定し,身長(m)の2乗で割ったpsoas volume index(PVI)(cm3/m2)を用いて行った.2010年から2020年に昭和大学病院泌尿器科にて抗癌化学療法を施行した転移性尿路上皮癌患者30名(男性18例,女性12例,平均年齢74.5歳,観察期間中央値10か月)を対象に後方視的に調査し,サルコペニアが抗癌化学療法後の生存期間に与える影響について検討した.PVIの第一四分位数以下をcut off値としサルコペニア群と非サルコペニア群の2群に分類した(非サルコペニア群22例,サルコペニア群8例).サルコペニア群は無再発生存期間(progression free survival:PFS)では非サルコペニア群と比較し有意差を認めなかった(P=0.68).一方で,全生存期間(overall survival:OS)に関しては有意差を認めている(P=0.049).またOSに関連性する因子としては単変量解析ではCRP>0.3(mg/l) (P=0.006),抗癌化学療法中にGrade 2以上の貧血(P=0.012),サルコペニアあり(P=0.049)を認めた.さらに多変量解析ではOSに関連する因子としてGrade 2以上の貧血を認めた (P=0.030).サルコペニアの有無をPsoas volume indexを用いて評価することは,転移性尿路上皮癌患者の抗癌化学療法後の予後予測因子の一つになることが示唆された.
症例報告
  • 宮本 裟也, 葭葉 清香, 朝倉 眞莉子, 池﨑 かおり, 栗原 舞, 頌彦 玲子, 代田 達夫
    2021 年 81 巻 2 号 p. 89-95
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/06/23
    ジャーナル フリー
    骨腫は成熟した骨組織の増殖からなる良性腫瘍で,顎顔面領域では頭蓋骨や上下顎骨などに好発し,上顎洞内に生じるものは比較的まれである.今回われわれは,根尖性歯周炎による慢性炎症性刺激が誘因となり,反応性に増殖することで生じたと考えられた上顎洞内の骨腫を経験したので,その概要を報告する.患者は53歳の女性で,数年前より右側上顎第二大臼歯の動揺を自覚しており,1か月前より咬合痛を生じるようになった.近在歯科を受診したところ,撮影したパノラマX線写真で,右側上顎第二大臼歯根尖部の透過像および右側上顎洞内の不透過像を指摘され,当科を20XX年2月に受診した.初診時,右側上顎第二大臼歯に動揺と打診痛を認めるも周囲歯肉に炎症所見は認められなかった.CT所見では,右側上顎洞内に右側上顎第二大臼歯相当の上顎洞底部より有茎性に隆起した35×29×28mm大の骨様病変を認め,病変の内部には右側上顎第二大臼歯根尖部から連続した透過性病変を認めた.右側上顎第二大臼歯慢性根尖性歯周炎および右側上顎骨腫瘍の臨床診断のもと,初診から7か月後,全身麻酔下にて内視鏡を併用し右側上顎第二大臼歯抜歯術,右側上顎骨腫瘍摘出術を施行した.病理組織学的に,摘出物は多列線毛円柱上皮に被覆された結合組織を含み,成熟した海綿骨よりなる層板骨と肥厚した緻密骨を認め,海綿骨腫と診断した.現在,術後5年が経過したが,再発もなく経過良好である.
  • 濵田 泰志, 髙木 信介
    2021 年 81 巻 2 号 p. 96-101
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/06/23
    ジャーナル フリー
    本邦においては,小趾列多趾症(または軸後性多趾症)の初回手術を1歳前後で行う.今回われわれは,1歳で小趾列多趾症の初回手術を行ったが,6歳で中足骨の形態異常が原因と思われる疼痛が出現し,中足骨の骨切り手術を行った男児症例を経験した.小趾列多趾症は稀でない手足の先天形態異常であるが,中足骨の形態異常は少なく,手術の適齢や手術方法は報告が少ない.本症例では,術後1年を経過した時点で良好な結果を得られているため報告する.
第67回昭和大学学士会総会
第368回昭和大学学士会例会(薬学部会主催)
第369回昭和大学学士会例会(医学部会主催)
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