遺伝性腫瘍
Online ISSN : 2435-6808
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総説
  • 石田 秀行, 近谷 賢一, 母里 淑子, 百瀬 修二, 長田 久人, 山野 智基, 冨田 尚裕, 秋山 泰樹, 平田 敬治, 六車 直樹, ...
    2020 年 20 巻 2 号 p. 45-58
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/25
    ジャーナル オープンアクセス
    家族性大腸腺腫症(Familial adenomatous polyposis: FAP)は大腸に腺腫が多発する常染色体優性遺伝性疾患である.デスモイド腫瘍(Desmoid tumor: DT)はFAP 患者の腹壁,腹腔内(腸間膜・後腹膜)に好発する大腸外腫瘍性病変としてよく知られており, FAP 患者のquality of life を損なうだけでなく,生命予後にもしばしば重大な影響を与える.DT のnatural course には不明な点が多く,データの蓄積も不十分であり,現在までに十分なエビデンスに基づく治療法は確立されていない.本稿では,FAP に合併するDT の概要,診断,治療について概説し,将来の標準治療の確立を念頭に置いた重症度分類を提案した.
診療ガイドライン
  • 山本 博徳, 阿部 孝, 石黒 信吾, 内田 恵一, 川崎 優子, 熊谷 秀規, 斉田 芳久, 佐野 寧, 竹内 洋司, 田近 正洋, 中島 ...
    2020 年 20 巻 2 号 p. 59-78
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/25
    ジャーナル オープンアクセス
    Peutz-Jeghers症候群は,食道を除く全消化管の過誤腫性ポリポーシスと皮膚・粘膜の色素斑を特徴とする希少疾患である.STK11遺伝子の生殖細胞系列の病的バリアントを原因とし,常染色体優性遺伝形式をとる.また,がん遺伝子パネル検査によって診断される可能性がある. 本症候群でみられる過誤腫性ポリープは小腸に好発し,ポリープが大きくなると出血,腸閉塞,腸重積の原因となる.初回の消化管サーベイランスは症状がなくても8歳頃を目安に行い,10〜15mm以上の小腸ポリープは内視鏡的ポリープ切除術を行う.消化管,乳房,膵,子宮,卵巣,肺,精巣などに悪性腫瘍の発生が認められ,適切なサーベイランスが必要である. 本診療ガイドラインでは,小児から成人にかけてシームレスに,正確な診断と適切な治療・サーベイランスが行われるよう, 基本的事項を解説し,4個のクリニカルクエスチョンと推奨を作成した.
  • 松本 主之, 新井 正美, 岩間 達, 樫田 博史, 工藤 孝広, 小泉 浩一, 佐藤 康史, 関根 茂樹, 田中 信治, 田中屋 宏爾, ...
    2020 年 20 巻 2 号 p. 79-92
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/25
    ジャーナル オープンアクセス
    若年性ポリポーシス症候群は全消化管に過誤腫性ポリープである若年性ポリープが多発する,希少疾患である.SMAD4あるいはBMPR1A遺伝子の生殖細胞系列バリアントが原因として報告されている.約75%は常染色体優性遺伝形式を示すが,約25%は家族歴のない孤発例である.また,がん遺伝子パネル検査によって診断される可能性がある. ポリープの発生部位により全消化管型,大腸限局型,胃限局型に分けられ,胃限局型ではSMAD4の病的バリアントを原因とすることが多く,胃癌のリスクが高い.また,SMAD4の病的バリアントを有する症例では,遺伝性出血性毛細血管拡張症を高率に合併し,心大血管病変の定期検査も考慮する. 本診療ガイドラインでは,小児から成人にかけてシームレスに,正確な診断と適切な治療・サーベイランスが行われるよう, 基本的事項を解説し,3個のクリニカルクエスチョンと推奨を作成した.
  • 高山 哲治, 五十嵐 正広, 大住 省三, 岡 志郎, 角田 文彦, 久保 宜明, 熊谷 秀規, 佐々木 美香, 菅井 有, 菅野 康吉, ...
    2020 年 20 巻 2 号 p. 93-114
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/25
    ジャーナル オープンアクセス
    Cowden症候群/PTEN過誤腫症候群は,PTEN遺伝子の生殖細胞系列の病的バリアントを原因とする常染色体優性遺伝性の希少疾患である.消化管,皮膚,粘膜,乳房,甲状腺,子宮内膜,脳などに過誤腫性病変の多発を特徴とする.巨頭症および20歳代後半までに多発性皮膚粘膜病変を発症することが多い.ときに小児期に多発する消化管病変,自閉スペクトラム症,知的障害が診断の契機となる.また,がん遺伝子パネル検査によって診断される可能性がある.乳癌,甲状腺癌,子宮内膜癌,大腸癌,腎細胞癌などの悪性腫瘍を合併するリスクが高く,適切なサーベイランスが必要である. 本診療ガイドラインでは,小児から成人にかけてシームレスに,正確な診断と適切な治療・サーベイランスが行われるよう,基本的事項を解説し,4個のクリニカルクエスチョンと推奨を作成した.
編集後記
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