日本集中治療医学会雑誌
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4 巻 , 4 号
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  • 岡元 和文
    1997 年 4 巻 4 号 p. 335-345
    発行日: 1997/10/01
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    一酸化窒素(NO)吸入は新生児呼吸窮迫症候群への効果が明らかにされ新生児集中治療の現場では必要不可欠な治療法となりつつある。また,NO吸入は肺高血圧や換気血流不均等分布の改善以外に,肺毛細血管圧の降下,肺血管透過性抑制,肺への白血球集積・粘着抑制,血小板凝集・粘着の抑制,肺高血圧性血管病変の進展抑制などの新たな作用を持つことが明らかにされ,急性呼吸窮迫症候群や肺高血圧症の重症化予防法として注目されつつある。NO吸入による酸素化改善効果の予測法や効果増強法なども明らかにされつつあるが,誰でも簡単に施行できる確立されたNO吸入装置がない。NO吸入療法の代替手段として研究されたプロスタグランディン吸入療法も確立されていない。両療法とも毒性と副作用に注意し,患者の同意と十分な施設単位の認可の後に施行すべきである。
  • 児玉 和久, 平山 篤志, 松若 良介, 榊原 哲夫
    1997 年 4 巻 4 号 p. 347-353
    発行日: 1997/10/01
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    血栓溶解療法をはじめとする再灌流療法は,急性心筋梗塞による急性期死亡率を減少させたものの,今なお,その急性期死亡の原因としての心破裂を低下させるに至っていない。心破裂は発症後直ちに循環虚脱になるため救命することができなかった。我々は,簡易経皮的心肺補助装置(percutaneous cardiopulmonary support system: PCPS)を用いて急性心筋梗塞後の左室破裂症例に対して蘇生を試みた。PCPS使用により全例破裂部閉鎖術が可能となったが,PCPSを蘇生目的だけに用いた6例ではPCPSからの離脱が67%で可能であったものの,生存例は得られなかった。これに対し,PCPSを低温(約20℃)で灌流し蘇生のみならず手術中の補助手段として用いた5例では離脱率80%で2例が合併症なく退院可能であった。梗塞後の左室自由壁破裂に対して低体温併用PCPSは有用な手段であると考える。
  • 青木 英彦, 那須 雅孝, 鈴木 知巳, 柴田 雅士, 深見 健一, 鈴木 智之, 川副 浩平, 平盛 勝彦
    1997 年 4 巻 4 号 p. 355-362
    発行日: 1997/10/01
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    急性心筋梗塞症に伴う重症僧帽弁逆流の成因と病態および最近の外科手術について検討した。対象は過去5年間に当院で外科的修復術を要した急性僧帽弁逆流9例(男2例,女7例,平均73歳)である。梗塞部位は下壁が8例,前壁が1例で,再梗塞例はなかった。僧帽弁逆流の成因は乳頭筋断裂が5例,乳頭筋機能不全が4例であった。僧帽弁逆流の量的質的診断には経食道心エコー図検査が有用であった。乳頭筋機能不全例では心エコー図上,収縮期に弁尖接合面が弁輪レベルに達しないため,弁接合が浅いか消失する所見が特徴的であった。6例に弁形成術,3例に弁置換術を行い,8例を救命した。入院から手術施行までの日数は1~10日間で,平均4.2日間であった。機械弁置換術の1例が術後3年後に弁血栓症を合併した。弁形成術例の長期予後は良好で,僧帽弁逆流の再発はなかった。乳頭筋完全断裂例を除けば,心機能を温存でき,弁血栓や抗凝血療法の合併症を回避できる弁形成術が望ましい。
  • 平林 秀光, 清水 幹夫, 森田 洋, 柳澤 信夫, 三村 昭平
    1997 年 4 巻 4 号 p. 363-370
    発行日: 1997/10/01
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    1994年6月27日深夜,松本市内の住宅街でサリン中毒患者が発生し,現場で5名の死亡が確認され,市内病院受診者の総数は264名(病院死亡2名)に及んだ。われわれは,264名の患者について初診時の臨床データおよび4か月後の症状について検討した。発症当初の血漿(偽性)コリンエステラーゼ(pseudo cholinesterase; ChE)値低下例は23.9%(53/222例)で,このうち20例は高度低下例であった。縮瞳は69.4%(152/219例)に認あられた。縮瞳の程度とChE値の問に有意な相関が認められたが,顕著な縮瞳を認めた症例でChE値が正常域であった症例も多く,眼球結膜への局所作用と考えられた。血液化学検査に関しては血清クレアチンキナーゼ(serum creatine kinase; CK)値上昇,白血球数増加,血清カリウム(値)低下,血清クロール(値)低下を示した症例でそれぞれ有意にChE値が低下していた。4か月後の調査では依然「眼の疲れ」,「眩しさ」などの眼症状や全身倦怠感,微熱などを訴えており,今後も経過観察が必要であることを確認した。
  • 木多 秀彰, 大山 眞, 梅園 恭明, 大津 敏, 崎尾 秀彰
    1997 年 4 巻 4 号 p. 371-374
    発行日: 1997/10/01
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    原発性肺高血圧症に対しアムリノンの投与が有効であった症例を経験した。症例は31歳男性で,10年前に原発性肺高血圧症と診断された。平成7年3月に喀血による低酸素血症を認めたため,呼吸管理目的にICU入室となった。入室時の体血圧112/56mmHgに対し,肺動脈圧は113/54mmHgであった。プロスタグランディンE1とドーパミンを投与したが体血圧は低下し,逆に肺動脈圧は上昇した。そのため,プロスタグランディンE1とアムリノンを投与したところ,24時間後には体血圧110/70mmHgに対し肺動脈圧75/53mmHgとなり肺酸素化能も改善した。約3日間にわたって効果は認められたが,再出血による高度の低酸素血症により後日死亡した。
  • 吉田 豊, 永田 義毅, 広田 幸次郎, 柴田 恵三, 石瀬 淳, 北 義人, 金兼 弘和
    1997 年 4 巻 4 号 p. 375-380
    発行日: 1997/10/01
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    多臓器不全を合併したインフルエンザA(H3N2)感染の一例を経験した。既往歴に心電図異常を指摘されていた16歳女性が,数日間の感冒様症状の後,呼吸困難となり入院した。呼吸不全に加え,横紋筋融解症,心不全,腎不全を認め,インフルエンザ感染による合併症と診断された。直ちに人工呼吸管理,血液浄化法,カテコラミン投与を開始した。持続的血液濾過法は,水分,電解質バランスの維持およびミオグロビンの除去に効果的であったと考えられる。インフルエンザ感染による致死的合併症は高齢者で稀にみられるが,若年者においても慢性心疾患のある症例では,これを十分考慮し,速やかに対処することが重要である。
  • 大塚 康久, 伊波 寛, 島尻 隆夫, 大見謝 克夫, 奥田 佳朗
    1997 年 4 巻 4 号 p. 381-382
    発行日: 1997/10/01
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
  • 田中 信彦, 長田 直人, 大重 智広, 高崎 眞弓
    1997 年 4 巻 4 号 p. 383
    発行日: 1997/10/01
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
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