情報通信学会誌
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論文
  • 河合 伸悟, 当麻 哲哉
    2022 年 39 巻 4 号 p. 95-109
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/29
    ジャーナル フリー

     本稿では、データセンタ間接続(DCI)ネットワークにおけるDC間の通信キャリアとDCI事業者の間の水平競争、エンドユーザ~ DC間接続における通信キャリアとDCI事業者の間の垂直競争があることを提唱すると共に、Lotka-Volterra モデルを活用して新たなハイブリッドモデルを構築し、長期的な均衡関係の成立条件を議論する。

     その結果、DC間及びエンドユーザ~DC間において、通信キャリアあるいはDCI事業者のデータトラフィックが消滅する、通信キャリアとDCI事業者のデータトラフィックが共存均衡するといった複数のパタンの存在を明らかにした。更に、DCIネットワークにおいて通信キャリアがシェアを維持するためのパラメータの関係と、関係実現を促す政策提言について考察した。DC間でDCI事業者が消滅する場合、DC間で通信キャリアとDCI事業者が共存する場合があり、前者の実現のためには、DCI事業者のデータトラフィックに対しては成長を抑制する一方で通信キャリアのデータトラフィックに対しては成長を促す規制(差別化)が有効であり、後者の実現のためには、通信キャリア、DCI事業者共にデータトラフィックの飽和を促すと共に、互いのデータトラフィックを捕食しないような差別化が有効であることを明らかにした。

論説
  • 野口聡一宇宙飛行士を例として
    井上 能行
    2022 年 39 巻 4 号 p. 111-118
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/29
    ジャーナル フリー

     近年、科学技術の研究者らが直接、国民に成果を伝えるアウトリーチと呼ばれる活動が注目されている。従来の広報が一方的に伝えるものだったのに対し、双方向性も求められている。広く利用されているツイッターはオープン、マスメディア機能、双方向性という特徴があり、アウトリーチに向いている。しかも、個人でもできる。本研究は、多くのフォロワーを持つ宇宙飛行士のツイッターを例に、効果的なアウトリーチを実現するための条件を示すことが目的である。情報が広く伝わるためには、リツイートが繰り返されることが必要である。そこで、宇宙飛行士のツイッターでは、どのようなツイートがよくリツイートされたかを調べた。広告研究などの成果が適用できるのかを検証し、さらに新たな要素を加えた。非常に多くのリツイートがなされた場合、フォロワー数が増えるという現象も確認した。

  • ─第116議会及びEARN IT法案の分析を中心に─
    橘 雄介
    2022 年 39 巻 4 号 p. 119-126
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/29
    ジャーナル フリー

     本稿は米国のプロバイダ責任について第116議会のEARN IT法案を中心にその動向を調査・分析し、また、法案の内容を近時のEU 及び英国のプロバイダ責任に関する法案と比較し、それによりプロバイダ責任の法政策における問題点及び示唆を明らかにするものである。第1に、違法・有害情報の抑止措置についてプロバイダに何らかの義務を課す場合には、競争法上の問題が生じかねないが、他方、EUの非対称規制は解決策になるかもしれない。第2に、当該義務の決定に政府が関与することはプライバシー及び表現の自由の問題を生じさせかねないが、他方、政府の関与を間接的なものにすることによって克服できるかもしれない。第3に、一定の決定変数の義務づけではなく、透明性の確保が法政策の目的の主役となる可能性がある。

寄稿論文
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