農業農村工学会論文集
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82 巻 , 1 号
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研究論文
  • 藤井 弘章, 横溝 隆之, 難波 明代, 堀 俊男, 西村 伸一, 島田 清, 西山 竜朗
    2014 年 82 巻 1 号 p. 1-17
    発行日: 2014/02/25
    公開日: 2015/02/25
    ジャーナル フリー
    兵庫県南部地震による被害ため池40個,無被害ため池45個の堤体土から,多変量解析結果を基に,震央距離,堤体量(堤高×堤長),断層距離がほぼ同じ組合せを選び土質特性を比較した.被害ため池堤体土の測定値(平均)は無被害堤体土に比べ,土粒子密度は2.66g/cm3で同じだが,50%粒径は0.514mmで4.5割,含水比は9.4%で約3割,貫入抵抗は223kPaで3割以上小さい.被害率は,含水比および貫入抵抗が低いほど大きくなり,含水比6%未満の堤体は18%以上の堤体の3倍,貫入抵抗が200kPa以下の堤体は400kPa以上の堤体の2.6倍であった.三角座標法土質分類では,被害・無被害の差別化が不十分であった.新たに提案した砂分・細粒分のみに基づくFS分類法により,砂質系土の被害率は,礫質系土の2倍以上となった.比較的簡単な指標により被害・無被害堤体の土質特性が定量化でき差別化できた.
  • 薗部 礼, 谷 宏, 王 秀峰, 小林 伸行
    2014 年 82 巻 1 号 p. 19-24
    発行日: 2014/02/25
    公開日: 2015/02/25
    ジャーナル フリー
    地表面粗度は合成開口レーダによって取得された後方散乱係数を用いて土壌水分を推定する上で考慮すべき重要な項目であるが,推定手法は確立されていない.地表面粗度の指標として表面高さの標準偏差(s)及び相関長さ(l)が用いられている.しかし,研究ごとに使用するプロファイル長が異なり,地表面粗度と後方散乱係数の関係は明らかになっていない.そこで,本研究では冬期の土壌が凍結した時期にALOS/PALSARによって取得された後方散乱係数を用いて,s及びlを算出する上で最適なプロファイル長を調査し,後方散乱係数と地表面粗度の関係を明らかにした.続いて,この関係と土壌水分と後方散乱係数に関する単純な関係を用いて,裸地圃場における土壌水分推定モデルを作成した.本研究で作成したモデルを使用すると,体積含水率を3.6%のRMS誤差で推定することができた.
研究報文
  • 山岡 賢, 土井 和之, 柚山 義人, 中村 真人, 折立 文子
    2014 年 82 巻 1 号 p. 25-35
    発行日: 2014/02/25
    公開日: 2015/02/25
    ジャーナル フリー
    本報では,既報のメタン発酵消化液の輸送・散布作業の計画支援モデルの適用方法を報告した.適用事例は,既存の統計データ等に基づく机上検討で,概略の消化液の輸送・散布計画を試算したものである.今回の試算は,中間貯留槽を設けず年間に散布する消化液量を10,000m3とし,ケース1-Sはメタン発酵施設から近距離の水田を中心に散布する,ケース2-Sはメタン発酵施設から遠距離の畑を主に散布する,ケース2-Mはケース2-Sと同じ農地に散布するが輸送に用いるバキュームカーの台数を散布する農地毎に変える設定とした.ケース1-Sは年間の労務量が最も少なくなったが,1日に必要な機材の台数は最も多くなった.ケース2-Sと2-Mの比較では,バキュームカーの台数を適正に設定することで労務量が削減できた.
  • 桒原 良樹, 中島 正裕
    2014 年 82 巻 1 号 p. 37-46
    発行日: 2014/02/25
    公開日: 2015/02/25
    ジャーナル フリー
    本研究では,八郎潟干拓地(秋田県大潟村)において農家・非農家を対象に,居住経緯の解明,交友関係形成の機会の解明,パーソナル・ネットワークの分析による交友関係の構造の解明,今後のコミュニティの形成に向けた課題の析出,を行い,以下の結果を得た.1)交友関係形成の機会は「仕事」「子供」「テーマ型組織」「地縁型組織」「同級」に分類した.2)農家を中心としたコミュニティは維持されている一方で,農家・非農家間の交友関係は十分に形成されていない.3)“時間面の壁”(ライフスタイルが異なる)および“空間面の壁”(住区が異なる)が農家・非農家間の交友関係形成を阻害している.4)子供またはテーマ型組織を介した交友関係の形成が農家・非農家間の親和性向上に影響を与えていると考えられる.
  • 諸泉 利嗣, 久保田 周作
    2014 年 82 巻 1 号 p. 47-52
    発行日: 2014/02/25
    公開日: 2015/02/25
    ジャーナル フリー
    Richards式を数値的に解く手法に代わる方法として重回帰モデルを用いて根群域の平均土壌水分量の推定を行い,その適用性を検討した.説明変数には,(1)深さ5cmの体積含水率(モデルI),または(2)有効雨量と蒸発散量(モデルII),それぞれの時系列データを用いた.その結果,どちらの説明変数を用いても重回帰モデルによって根群域の平均土壌水分量を精度よく推定できることが分かった.また,土壌水分量の時系列データは自己相関係数の減衰が遅く,説明変数間に相関があると判断されたため,データを差分変換して重回帰モデルに適用する必要性が明らかになった.
研究ノート
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