農業土木学会論文集
Online ISSN : 1884-7234
Print ISSN : 0387-2335
ISSN-L : 0387-2335
1975 巻, 56 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 笠岡湾干拓干陸ヘドロ地の農地基盤整備に関する基礎的研究 (III)
    長堀 金造, 佐藤 晃一
    1975 年 1975 巻 56 号 p. 1-7,a1
    発行日: 1975/04/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    ライシメーターにおいて海底ヘドロ中の塩分(EC1:240~50mu/cm)は2年間で2~5mu/cm(0~20cm)まで洗脱された。脱塩は湿潤洗脱過程と乾燥集積過程を繰返しながら進行するが, 20cmより深い層の洗脱は非常に困難である。深部の脱塩にはキ裂の発達と排水の操作が重要である。乾燥が続くと, まず表土と心土との境界および土譲表面に塩分が集積するので, カンガイ水に若干の塩害防除水を加え, かつ時々洗脱カンガイを行う必要がある。
  • 種田 行男
    1975 年 1975 巻 56 号 p. 8-12,a1
    発行日: 1975/04/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    アメリカで用いられている土壌損失予測式をもとにして, わが国でのこれまでの実測資料により検討を加え, わが国に適用可能な計算式を提案したものである。その改良点の主なものは,(1)降雨係数を求める場合, 一雨の最大30分間強度の代りに60分間強度とした。(2)土の侵食性を左右するものの代表として土の間ゲキ率を提案し, 土壌係数を間ゲキ率から求めた。(3)傾斜, 作物および保全のそれぞれの係数をわが国での実測資料より修正した。
  • 霞ケ浦流入河川の水質汚濁と流出負荷に関する研究 (I)
    田淵 俊雄, 高村 義親, 久保田 治夫, 鈴木 誠治, 白坂 昭治, 浅田 芳宏
    1975 年 1975 巻 56 号 p. 13-20,a1
    発行日: 1975/04/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    霞ケ浦の水は多方面に利用されているが, 水質の汚濁が重大問題となっている。われわれは霞ケ浦へ流入している主要13河川で水質と流出負荷を測定した。本報はその渇水期の12月のデータを解析したものである。流域の単位面積当りの流出負荷(比負荷)で各河川を比較すると, 工場排水や下水などの点源負荷のある川の比負荷が大きい。したがって, 比負荷の大きさにより, その河川の流域にある点源負荷の大きさを判断することができる。
  • 玉井 佐一, 小林 香
    1975 年 1975 巻 56 号 p. 21-28,a1
    発行日: 1975/04/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    この研究は堤脚水深が砕波水深より大きい場合の単一斜面提防を対象に傾斜角の相違による斜面上の波の変動および波圧変動について実験的に考察したものである。
    それらの成果の中で壁面上の波についてはsurging wavesとbreaking wavesの限界を表わす条件式を示した。また, 壁面に働く波圧については波圧強度と傾斜角および波浪特性との検討結果から最大同時波圧の分布式を示した。
  • とくに反射率, 透過率の表示について
    金山 和雄, 藤原 輝男, 田中 宏平, 戸原 義男
    1975 年 1975 巻 56 号 p. 29-35,a1
    発行日: 1975/04/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    固定鉛直壁背後への波の透過反射については過去, Wigel, Ursell等により研究されてきた。しかし, 多くの問題点を残しており, 十分現象を説明し得るとはいい難い。そこで著者らは有限水深の下で有限振幅波理論を適用し, 運動量保存則の観点から考察を進め新しい理論的取扱いを得た。
  • 乱渦による河床砂レキの選択抽出に基づく掃流砂に関する研究 (第1報)
    関谷 光博
    1975 年 1975 巻 56 号 p. 36-41,a1
    発行日: 1975/04/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    流砂問題の基礎である限界掃流力を野球のボールがその周囲に生じた乱渦の大きさと強さによってカーブするのと同じ原理を用い, 河川の平均流と乱渦により浮揚力が流路床の砂レキに与えられ, その跳躍が誘起されるという新しい考察のもとに理論を展開する。従来は静的に作用力相互間の均衡を考え関係式を誘導しているが, 動的に鉛直上方への過剰力により砂粒子が飛ショウの加速度を得るとして新しい限界掃流力の式を誘導した。
  • 段落流の暴気に関する研究 (I)
    中曽根 英雄
    1975 年 1975 巻 56 号 p. 42-48,a1
    発行日: 1975/04/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    セキや落差工のような落下水脈による暴気についての研究は, 多くの研究者によってなされてきたが, 改善すべき点が多い。そこで筆者は, 落下水脈による暴気は連行された気泡によって主として行われるとの観点から, 気泡暴気に使用されている基礎式 (5) に (7) 式のような仮定を導入し, 落下水脈による暴気に重要な要素となるナップの落下高, 流量, 水クッションの水深を含んだ一般式 (14) を導いた。この式の妥当性を確かあるためにFig. 2に示されるような実験装置を用いて実験を行い (20) 式を得た。このことから実験を行った流量の範囲では (14) 式の成り立つことが立証され,(7) 式の仮定はほぼ正しいとの確証を得た。そして落下水脈による溶存酸素の増加量は (18) 式のように表わされる。そして, これらの式の実際河川への適用は今後の課題とした。
feedback
Top