セキや落差工のような落下水脈による暴気についての研究は, 多くの研究者によってなされてきたが, 改善すべき点が多い。そこで筆者は, 落下水脈による暴気は連行された気泡によって主として行われるとの観点から, 気泡暴気に使用されている基礎式 (5) に (7) 式のような仮定を導入し, 落下水脈による暴気に重要な要素となるナップの落下高, 流量, 水クッションの水深を含んだ一般式 (14) を導いた。この式の妥当性を確かあるために
Fig. 2に示されるような実験装置を用いて実験を行い (20) 式を得た。このことから実験を行った流量の範囲では (14) 式の成り立つことが立証され,(7) 式の仮定はほぼ正しいとの確証を得た。そして落下水脈による溶存酸素の増加量は (18) 式のように表わされる。そして, これらの式の実際河川への適用は今後の課題とした。
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