農業土木学会論文集
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1982 巻, 102 号
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  • 種田 行男
    1982 年 1982 巻 102 号 p. 1-6,a1
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    土壌侵食予測式A=R・K・SL・C・Pをわが国に適用するための研究の一環をなすもので, わが国のR値の算定 (1976) に続いて昭和51~53年に帯広, 草津, 善通寺, 宮崎および沖縄の受食地に標準試験区を設置して求めた実測値から各土壌のK値を算定した。また, 試験地の土壌を用いて人工降雨により室内実験を行い, 傾斜と侵食量の関係を究明し, 各土壌に対するSL式を求めた。
  • 水滴の衝撃と土壌飛散に関する基礎的研究 (II)
    福桜 盛一
    1982 年 1982 巻 102 号 p. 7-14,a1
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    水滴の硬さを左右する因子として, 表面張力と直径を想定し, その影響を明らかにするための実験を行った。その結果, 表面張力に関しては, ほぼ同一密度のナイコン球, 水滴, 表面活性剤溶液滴を用い, 衝撃がこの順になること, 直径に関しては, 水滴, 液滴共に, 同一運動量の場合, 小径の方が衝撃が大きくなる傾向を示すことを認め, 硬さのパラメーターとして, マッハ数とウェーバー数の比を提示し, その妥当性を示した.
  • 笠岡湾干拓地における塩分挙動と除塩に関する実証的研究 (II)
    天谷 孝夫, 長堀 金造, 高橋 強
    1982 年 1982 巻 102 号 p. 15-24,a1
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    笠岡干拓地における塩分挙動の解析を行うに当り, まず土壌中に含有される塩の総量の求め方を明らかにした。次に条件を簡単なものから次第に大規模で複雑なものへと系統的に変えた除塩試験を行った結果, 土壌容積の増加および高脱塩率への接近に伴い急速に除塩が困難となること, 除塩用水の有効利用には入念な土層管理が必要であること, 畑作物の正常生育に対する下層部の塩分挙動の把握は極めて重要であること, がわかった。
  • 粘土質土壌の理工学性と土壌構造に関する研究 (II)
    矢沢 正士, 前田 隆
    1982 年 1982 巻 102 号 p. 25-35,a1
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    火山灰土壌の不攪乱土の収縮挙動と土壌構造の関係を明らかにするため, 噴出源や土壌型を異にする数種の火山灰土壌を供試して実験的な検討を行った。得られた結果は, 次のように要約される。
    1) 間隙比と含水比の関係で表示した収縮曲線の形態的特徴から, 不攪乱土の収縮タイプとして次の2種類が存在した.
    I型: 構造収縮と残留収縮から構成され, 正規収縮は存在しない。
    II型: 構造収縮, 正規収縮, 残留収縮から構成される。
    2) 不撹乱土の収縮タイプは粘土含量により左右される傾向が認められ, 粘土含量が30%以下の試料でI型, 30%以上の試料でほぼII型を示した。
    3) 不攪乱土の体積収縮率は, I型の収縮タイプの試料よりII型の試料で大きく, 粘土含量の影響が最も大きかった。
    4) 不攪乱土と練返し土の収縮曲線を比較すると, すべての試料において不撹乱土の最終間隙比の値は練返し土のそれより大きく, これは不攪乱土に存在する土壌構造の影響とみなされた。
    5) 不攪乱土の構造指標として採用した構造発達係数(不攪乱土の最終間隙比/練返し土の最終間隙比)を算出すると, 供試した火山灰士壌の値は非火山性土壌の値(前報)より大きく, 火山灰土壌では構造の発達が一般に良好である傾向が認められた。
    6) 収縮挙動に基づき, 不攪乱土の間隙内容を構造性間隙, 収縮性間隙, 死間隙に分類した。
    7) 構造性間隙量と構造発達係数の問には, ほぼ正の比例関係が認められた.
    8) 構造性間隙量は有機物含量と密接に関連しており, 有機物含量の多い試料ほど土壌構造の発達が良好であることを明らかにした。
    9) 構造発達係数と飽和透水係数, 重力水(pF1.6以下の水分量)の間には, いずれも密接な関連が認められた。
    10) 構造性間隙量と保水性および収縮性間隙量の関係を検討することにより, 火山灰土壌の表層土と下層土の間隙構造の特徴を明らかにした。
  • 石黒 宗秀, 小林 慎太郎, 三野 徹, 丸山 利輔
    1982 年 1982 巻 102 号 p. 36-43,a1
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    畑地造成によって, それまで安定であったさまざまな物質の循環が乱され, 畑地としての新たな物質循環が形成される。本研究では, その物質循環の反映としての雨水流出水の水質に着目し, 造成畑・山林・既成畑において比較調査を行った。そして, 山林と農耕地では物質循環構造が基本的に異なること, 耕地として安定した系が形成されるまでの過渡的な期間は, 物質循環は不安定であり流出水による水質負荷が大であることを示した。
  • 千家 正照, 牧 隆, 西出 勤, 足立 忠司, 丸山 利輔
    1982 年 1982 巻 102 号 p. 44-50,a1
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    実測データに基づいて集団転換畑の流出モデルを作成し, シミュレーションにより日雨量・ピーク流出量・最大畦間湛水深・末端排水施設の容量・湛水時間の関係を表わす共軸図を作成した。さらに, この共軸図を用い, ブロック排水計画の基礎諸元となるポンプの容量・畦形状を計画日雨量に対する最大畦間湛水深・湛水時間の制約から決定する方法について論じた。
  • 地下灌漑に関する実験的研究 (II)
    加藤 善二, 手島 三二
    1982 年 1982 巻 102 号 p. 51-58,a2
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    負圧差潅漑を作物栽培に適用する場合, その給水量は, 多孔質管に与える設定負圧, 気象条件および土壌水分環境によって変化すること, とりわけ, 設定負圧の大きさを変化させることによって。給水量が増減し, 作物の生育に適した水分環境を構成できることが判った。以上によって, 本潅漑は根群域内の水分環境を容易に制御し, 水管理労力を軽減し, 節水効果をもち, それを各種作物に適用するための基本的要件が明らかになった。
  • 管噴流の減勢
    松下 玄
    1982 年 1982 巻 102 号 p. 59-70,a2
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    管水路から開水路への遷移流について, 露出射流から潜流にいたる各形態の成立範囲, 遷移区間長等水理特性を実験的に追求した。各形態のうち, 潜流状態は水クッシヨン型減勢工の流れに相当するが, 潜流の特性, とくに遷移区間長に対する水路幅, 水深, 管開孔位置の効果, またブロック設置や漸拡側壁の効果等は減勢池設計の有力な資料となりうる。この他, 減勢池内水理諸量の関係を明らかにした。
  • 河地 利彦, ガイラン A. H., 南 勲
    1982 年 1982 巻 102 号 p. 71-77,a2
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    用水路流解析にガレルキン有限要素モデルを使用する際に直面する時間積分問題と過拘束問題について数値実験的に検討を行う。時間積分スキームとして完全陰形式, ガレルキンおよび台形公式スキームを考え, 境界値処理法として四つの方法を提示する。これらが数値解の精度に与える影響をみるため, 厳密解, 陰形式および陽形式の階差解との比較を行う。そして, 両問題に対する実際的観点からのいくつかの興味ある知見を得る。
  • 勝俣 昇
    1982 年 1982 巻 102 号 p. 78-87,a2
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    最近の農業用フィルダムは, 大規模化と地質および材料条件の高難度が顕著である。このため従来の設計では扱われていない静的あるいは動的な応力・変形問題がでてきている。一方F. E. M. の利用による解析技術は実用化してきており, 有効性が認められている。この手法と従来の円弧滑り面安定解析手法を整合させ利用するため, 解析レベルの設定とフローチャートの一般化による設計手法の体系化を研究している。
  • 1982 年 1982 巻 102 号 p. 87
    発行日: 1982年
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
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