調整池として作られた鉄筋コンクリート製ファームボンドの壁体に,漏水を生ずる大きさのひびわれが発生したので,現地調査を行った。
ひびわれ発生の主原因は,既打設,既硬化のファームポンド底部コンクリートによる壁体下部の拘束によって,収縮が妨げられたためと考えた。
次に,有限要素法で数学モデルを作成し,コンクリートの収縮による応力と破面を計算し,実測のひびわれと比較して,数学モデルの有用性を明らかにした。
さらに,ひびわれ対策として,数学モデルでひびわれを確認した後,収縮目地を設けてひびわれをコントロールし,その後防水工を施工する方法を提案した。
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