前報で示した土壌カラム実験結果を分析して,さらに一般的な場合の土壌水の動態と毛管補給について研究した。まず,土壌水運動の基礎式としてRichards型の式を採用し,実際の潅概条件を想定して,土壌水分移動のシミュレーションを行い,潅水後の全ポテンシャルの変化,フラックスゼロ点の変遷,毛管補給強度の経時変化を調べた後,潅水後の平均毛管補給量
Sとその期間の蒸発散量
ETの比について考察した。
その結果,
S/
ETに対して,蒸発散量,土性,有効土層厚初期条件は大きく影響するが,地下水位はあまり顕著な影響を与えないことが分かった。また,この結果から,より節水的な潅水方法にも触れた。
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