土壌カラムを用いて,室内実験を行った。脱窒に影響を及ぼす要因として,土壌の種類(粘質土,黒ボク土,砂,礫),流入窒素濃度(2,10,20,100mg/
l),土壌水分状態(飽和と不飽和)の3つを取上げ,3元配置法による実験(カラム32本)を行い,分散分析により解析した。また,純粋流入カラム8本を用い,有機物の分解による影響を補正した。
脱窒率に最も影響を及ぼしたのは土壌の種類で,脱窒率の平均値は黒ボク土(45%)>砂(38%),粘質土(37%)>礫(28%)であった。次に流入窒素濃度の効果が大きく,濃度が高くなるほど脱窒率は低下した。一方,土壌水分状態の影響は少なかった。
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