琵琶湖流域の森林(23.8ha)から流出する渓流の水質と流量を1988年1月から約4年間,1回/週の頻度で測定した。水量加重平均水質と化学形態別組成は,TNが0.528g・m
-3 (NO
2-N 0.5, NO
3-N 73, NH
4-N 5.4,DON 11, PN 11%), TPが0.0121g・m
-3 (PO
4-P 36,DOP 21%, PP 44%)であった。その年平均値は一定ではなく,3年間でTN,TPそれぞれ1.32, 1.96倍も変動した。水質は平均のとり方によっても異なり,基底流水質に対して算術平均水質,水量加重平均水質は,TNではそれぞれ1.53,2.07倍,TPではそれぞれ1.70,2.63倍高くなった。200mmをこえるような大雨は,その後の降雨によるTN/TP比,TCOD/TP比の変動を少なくとも1年間は小さくした。
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