安定処理土の耐凍上性の材料としての使用を目的とし, 石灰と微粉末高炉スラグで安定処理した3種類の試料を用いて一軸圧縮試験, 凍上試験および
CBR試験を行い, 改良材による強度や凍上性の改良効果を検討し, つぎのような結果が得られた.
1) 初期含水比が最適含水比に近い試料では, 長期強度は微粉末高炉スラグを含む改良材に強度増加の効果が顕著に見られた.
2) 含水比が高い試料では石灰を主体とした改良材が有効で, これは改良材添加による含水比の低下が強度増加に大きく寄与するためである.短期強度は改良後の含水比と最適含水比との差で決まるが, 長期強度はポゾラン反応の影響もあり, 改良材の性状により異なる.
3) 改良材の添加で土の凍上量を減少させることができ, 添加量や養生日数の増加でその効果が増大する.添加材としては石灰がより有効である.
4) 土の凍上量は,
CBRを100程度まで改良することで, 凍上率を5%以下にすることが可能である.
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