農業土木学会論文集
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2003 巻, 225 号
選択された号の論文の19件中1~19を表示しています
  • 志村 もと子, 田渕 俊雄
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 287-294
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    素掘り貯留池を伴う養豚が行われている集水域の小河川にて, 降雨増水時の流出窒素負荷量の変動を調査した.集水域面積は15.3haで約800頭の豚が飼養され, 飼養頭数密度は52頭/haであった.パーシャルフリュームによる流量観測と自動採水器による採水を70日間行った.平常時の硝酸態窒素濃度は平均44.8mg/Lと非常に高かった.降雨開始後, 流量は急激に増加した後, 約2日間かけて緩やかに減少した.硝酸態窒素濃度は降雨開始後に希釈のため低下し, 降雨増水時の平均濃度は34.5mg/Lと低かった.流出負荷量は降雨増水時には増大し, 降雨で洗い出される負荷の存在を示した.全体の平均濃度は42.5mg/Lで, 平常時の平均濃度の95%に相当した.よって, 本流域では総流出負荷量の推定に平常時濃度を用いても, さして影響がないことがわかった.
  • 森田 勝, 広田 純一, 佐藤 洋平
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 295-301
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    これまで標準的な指針がなかった換地清算金の算定方法について全土連内の検討委員会が指針の案を取りまとめ, 公表した (2001年3月). この研究論文は, この指針案と基本的に同じ立場から, 算定手法の作成の基礎をなす清算金算定の法律上の原因, 清算対象土地の範囲, 清算金がバランスシート的構成にあること, したがって支払清算金と徴収清算金が総額で均衡する関係にあるので, その枠内で土地の評価・評定価額の算定・評定価額の差額の調整及び清算金の算定という4段階を経るのが標準的な算定方法であることを述べ, これまでの検討で評価上の難題といわれていた事項は評定価額の差額の調整の問題として処理が可能であることを明らかにする.
  • 芸予地震による被害事例からの検討
    小林 範之, 吉武 美孝, 勝山 邦久, 横尾 久美恵
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 303-310
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究では, K-Net (強震ネット), 照K-Net (基盤強震ネット) の強震記録から芸予地震の地震動特性を明らかにするとともに, 被災したため池を対象として修正Ramberg-Osgoodモデルによる非線形地震応答解析を行った. ため池堤体天端にクラックが発生した要因を解明するため, 石灰処理されたコアと貯水位に着目し, パラメトリックスタディを実施した. その結果, ため池堤体天端のクラックは, 貯水の有無に関係無く, コア部における石灰処理の影響であることがわかった. また, 地震によるすべり破壊は発生しなかったが, 地震応答解析の結果から得られた局所安全率による評価によってもその安全性が確認できた.
  • 郭 玉文, 西村 拓, 鈴木 創三, 加藤 誠
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 311-318
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    中国の黄土高原台地上で農地開発を行った際風積士である黄士に覆われた畑が灌漑により地盤沈下を起こすことがある. このような沈下現象はコラプス沈下と呼ばれ, 地盤工学こおいて圧密と呼ばれる排水に伴う沈下現象とは異なる. 本研究では, 圧密装置を用 いた室内実験を行い載荷による圧縮とそれに引き続いた加水による体積変化を測定した. さらに変形中に作用した応力, ひずみと時間の関係を表すレオロジーモデルを構築した. 一般化フォークトモデルのスペクトル解析により, 瞬間圧縮を表すスプリングと二つのフォークトモデルが直列に繋がるモデルで圧縮変形およびコラプス沈下の特性を良く説明できたまたこれらのモデルを元に土壌構造の圧縮特性について考察した.
  • 井上 一哉, 小林 晃, 青山 咸康
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 319-328
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究では地盤内における硝酸態窒素, 亜硝酸態窒素, アンモニア態窒素の形態変化を表す1次元有限要素モデルを構築した. 本モデルは工学的なモデルの適用を考慮して, 硝化作用と脱窒作用, 植物吸収を0次あるいは1次反応で簡潔に表現したモデルである. 原位置での物質移動実験では体積含水率と硝酸態窒素の時系列変化や形態変化に関与するpHの分布, 硝化菌と脱窒菌の生息数について計測した. そして, 実験28日目の体積含水率と硝酸イオン濃度分布を再現できるように地下涵養率と反応定数をキャリブレーションにより決定した. さらに本モデルの妥当性の検証として, 実験42日目の測定値と解析結果を比較し, 両者の良好な一致を見た. 反応定数は微生物の生息数と関係していると推察され, パラメータを簡略化した本モデルは短期的な解析に向いており, 試験地における硝酸態窒素の移動を予測することが可能であることがわかった.
  • 山岡 賢, 凌 祥之, Stephen ABENNEY-MICKSON, 齋藤 孝則
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 329-339
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    畑地からの硝酸態窒素 (NO3-N) の流出対策を検討する端緒として, 湛水及びメタノール添加の条件で畑土壌の潜在的なNO3-N除去能力を調査した.調査した畑土壌は, 関東ロームである.湛水状態の土壌の酸素消費速度はメタノールの添加で増加したが, メタノール添加の有無にかかわらず湛水後約ld程度は土壌の酸素消費速度は小さく, 湛水後速やかな嫌気条件の形成は困難で, この間の土壌のNO3-N除去能力は乏しかった.深度毎に土壌のNO3-N除去能力を測定すると, 表土及び深さ30cmの土壌は最大で乾土100gあたり0.8mgNd-1程度であったが, 深さ60cmの土壌はそれらの半分以下とNO3-N除去能力が小さかった.畑土壌をNO3-N除去に用いる場合, 表土または深さ30cm程度までの土壌が有利である。
  • 望月 秀俊, 溝口 勝, 宮崎 毅
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 341-347
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    膨潤性粘土 (クニゲルV1) と非膨潤性粘土 (カオリン) の熱伝導率の水分・NaCl濃度依存性を調べた。熱伝導率はヒートプローブを用いて測定した.
    その結果, 膨潤性粘土の熱伝導率は, 飽和に近い水分量では含水比の増加にともなって低下し, 水の熱伝導率に漸近した. また, 粘土が凝集しない濃度範囲ではNaCl濃度を変化させても変化しないことを明らかにした. 低水分域や粘土が凝集するNaCl濃度の試料については, 測定を行わなかった. 一方, 非膨潤性粘土の熱伝導率は, NaCl濃度に関わらず, 含水比の上昇にともなって上昇すること, NaCl濃度を増加させた場合, 水分量によって上昇する場合も低下する場合もあることを明らかにした. 以上の特性をもとに膨潤性粘土と非膨潤性粘土の熱伝導率の水分. NaCl濃度依存性を表現する実験式を提案した.
  • 東北タイ, プラユン地域の塩水地下水を例として
    今泉 眞之, スクチヤン ソムサック, 中里 裕臣, 奥山 武彦, 大西 亮一, 竹内 睦雄
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 349-360
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    東北タイのプラユン地域には, 深度50m~100mに岩塩層が分布し, 塩水地下水が分布する. 3km×3km 範囲で1km 格子点位置の16サイト (A1~A16) 地点のボーリング資料と航空写真のリニアメント判読により地質構造を解析し, G1とF1断層を推定した. 推定した断層を検証するために, 測線A5-A7とA10-A12で電磁式探査, 電気探査, 1m深地温探査を行った. その結果, 電磁式探査では推定したG1とF1断層付近に垂直の高導電率帯が, 電気探査では, F1断層付近に垂直の高比抵抗帯が, 1m深地温探査はF1断層上で地温低下部が分布していた. 異なる手法で行った探査法のそれぞれで, 特徴ある結果が得られたことから, 推定断層は確実度の高い断層である. プラユン地域では, 季節的に塩水の上昇が起こり, 局所的, 一次的に高電気伝導度 (EC) 水が断層付近に分布する. また, 断層付近のため池貯水の多くが塩水化している. これらの観測結果は, 断層が塩水上昇の通路となっていることをうらづけている.
  • 井上 一哉, 小林 晃, 井上 敬資, 青山 咸康
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 361-369
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究では, 着色トレーサを用いた物質移動実験にて多孔質体内でのトレーサ挙動を調査し, 統計モデルに基づいた画像解析の適用により分散係数と分散長を求めた.2次元タンク内に異なる粒径を有する2種類のガラスビーズを充填することで浸透場を形成した.そして, その配合割合を変えることで透水性に変化をつけ, 3種類の浸透場に対して透水性と分散係数の関係を調べた.また, それぞれの浸透場において動水勾配を調整し, 分散係数への影響についても検討した.画像解析による分散係数の推定には定常流れ場での飽和帯と毛管帯に注入されたトレーサの時系列変化の画像を用いた.ダルシー流速と分散係数, 有効間隙率を用いた数値解析の結果, 5%濃度コンタと画像解析より抽出されるトレーサ輪郭がほぼ一致することがわかった.またガラスビーズの平均粒径が小さくなるにつれて浸透流速は低下するが, 分散係数や分散長は増加した.さらに, 平均粒径が小さく, 動水勾配が緩やかな浸透場においては毛管帯の分散長が飽和帯の分散長よりも大きくなる結果が得られた.
  • 大西 亮一, 加藤 敬, 今泉 眞之, 丹治 肇
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 371-379
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    洪水比流量包絡式の曲線形状から, クリーガ式は流域面積が1.0km2で極値を持つため, 適用範囲は流域面積が1.0km2より大きい範囲となる.グループ式は流域面積が6,568km2で洪水流量が極値を持っため, 適用範囲は流域面積が6,568km2より小さい範囲となる.地域係数Cの値をKの値の2.05倍にすると両式は流域面積が1,178km2で接点となる.流域面積が1.0~1,178km2の範囲では, 北海道を除いて, グループ式による線がクリーガ式よる線よりも, 最大降雨量からDAD解析と合理式で求めた洪水比流量の線に近づくことを明らかにした.このため, 小流域ではグループ式の方がクリーガ式よりも適合性がよい.また, 地域係数の検討に, 地域最大降雨量を考慮することが有効な方法であることを明らかにした.
  • 新潟県東頸城郡大島村を事例として
    有田 博之, 山本 真由美, 友正 達美, 大黒 俊哉
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 381-388
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    今日のわが国における農地政策は, 短期的には農産物の構造的過剰を抱えながらも, 長期的な食料需給の不安定性に対応しなければならないという基本的困難がある.これに対する解決策として, 筆者等は農地をいつでも利用可能な状態で粗放的管理する方法を提案している.日論では農地の利用可能性を耕作放棄田の復田という視点から経済的に評価するため, 放棄年数と復田コストの変化の関係を事例調査に基づいてモデル化した.調査は, 積雪地帯である新潟県東頸城郡大島村で行った, この結果, 数年間放置した後に復田するより, 耕作放棄後初期, すなわち毎年の軽微な作業によって農地を維持管理し続ける方が, 経済的に効果的であることを明らかにすると共に, これに基づく農地資源の保全策を提案した.
  • 北辻 政文, 田中 礼治
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 389-396
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 空冷したごみ溶融スラグ (以下スラグという) のコンクリート用粗骨材としての利用の可能性を検討することである.実験では, 3種類のスラグ (スラグO, H, K) の品質およびこれを粗骨材として用いたコンクリートの諸性質を検証した.研究の結果, 以下のことが明らかとなった.(1) すべてのスラグにおいてSO3の含有量が多いことを除くと, コンクリート用粗骨材としての物理的, 化学的1性質は良好であった.(2) スラグからの重金属の溶出はきわめて少なかった.(3) スラグを用いたコンクリートの強度は普通コンクリートと同等かやや低かった.(4) スラグ0を用いたコンクリートの耐凍害性は高いものの, スラグHおよびKを用いたコンクリートの耐凍害性は極めて低かった.
  • 藤川 智紀, 宮崎 毅, 井本 博美
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 397-404
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    土壌中のガス濃度分布は, 微生物活動やガス拡散移動に著しく影響される. 特に農地のように, 耕盤層を有する土壌中では, 耕盤層近傍で特異なガス濃度分布が観察される. そこで本研究の目的は, カラム実験とシミュレーションによって土壌中のCO2, 02ガス挙動におよぼす耕盤層の影響を明らかにすることとした.
    カラム実験では, 現場同様, 乾燥密度の高い耕盤層においてCO2ガス濃度が上昇し02ガス濃度が低下した. またカラム実験で測定されたCO2ガス濃度や物性値をパラメータとした数値シミュレーションからは, 耕盤層における微生物活動がCO2ガス濃度分布に大きな影響を与えることや, 表層における大きなガス移動や耕盤層直上のガス移動阻害が表層のCO2ガス濃度を低く保っていることが示唆された.
  • 鬼丸 竜治, 佐藤 政良, Kanching KAWSARD, 塩田 克郎
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 405-412
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本報では, タイ国チャオプラヤデルタにおける水利組織設立の実例を報告する.さらに実践結果を踏まえ, チャオプラヤデルタにおいて新しい次の水利組織設立方針を提案する.(1) 小用水路受益地毎に1っの水利用者グループを設立し, 同時期に, 同一支線水路内のすべての水利用者グループを統合する水利用者グループ連合を設立する.(2) 水利用者グループ連合に監事を設置する.(3) 用水配分に関する役割分担を明確化すると共に, 王室灌漑局は農民が意志決定するために必要な情報を提供する.(4) 農民組織化の動機付けとして, 農民自らが設立した水利組織だけが施設更新事業を申請できる.(5) 水利組織の活動を保証する法律を整備する.
  • 一恩 英二, 平松 研, 河地 利彦, 北村 邦彦
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 413-422
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    定常地下水流への汚染面源の範囲とその汚染フラックスの値を拡張した遺伝的アルゴリズムを用いて同定する方法を開発した. その方法は, 2つの探索段階を持つ. 第一段階は, 汚染面源中心を探索する, 第二段階は, その面源中心要素の周辺で汚染範囲を外へ拡大し, 面源範囲と汚染フラックスの値を探索する. 両段階とも、観測井戸における観測濃度と計算濃度とがよく一致するように, 拡張した遺伝的アルゴリズムによって漸近的に汚染源とそのフラックス値を決定する. 手法の能力を検証するため, 実際の地下水盆における仮想的な汚染を考慮し, 観測井戸において観測される濃度を溶質移動シミュレーションによって再現させる. その観測濃度に基づいた探索の結果, 本手法によって汚染面源の範囲とその汚染フラックス値の同定が可能であることを示した.
  • 藤原 洋一, 田中丸 治哉, 畑 武志, 多田 明夫
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 423-435
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    流出モデル定数を同定する際に使用する目的関数 (誤差評価関数) の選択とハイドログラフの適合度との関係について検討した.永源寺, 大迫, 青蓮寺ダム流域を対象とし, 7種類の誤差評価関数を用いて, 初期水深4個を含めて16個のモデル定数を持つタンクモデルをSCE-UA (shuffled complex evolution) 法で同定した.結果は以下のように要約される.1) RMSE (Root Mean Square Error), MAE (Mean Absolute Error), LOG (流量を対数変換したRMSE) を用いると, 計算総流出高は観測総流出高とほぼ一致する.一方, 他の誤差評価関数の場合では, 計算総流出高は一貫して過小推定となることから, 許容水収支誤差の制約条件は必要不可欠である.2) RMSEは最も高水部の適合度を重視する.LOG, x基準, RE (Relative Error) とRR (Root Mean Square of Relative Error) は低水部を重視する.3) RMSEの同定結果は, 最もモデル定数の一貫性が高く, 低水部重視の誤差評価関数の中ではRRの一貫性が最も高い.4) 4年程度の同定期間があれば, モデル定数は同定期間にあまり依存せず, 安定した同定結果が得られる.
  • 豊満 幸雄, 武藤 勲, 杉本 安寛
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 437-442
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    1996年8月から2000年8月の4年間の測定結果から, 都城盆地のM市における地下水の硝酸態窒素濃度について検討した. 対象とした井戸はほとんどが地表から20m以内の浅井戸であった. 地下水の硝酸態窒素濃度の推移は多くの井戸が横這い状態であり, 上昇傾向や下降傾向を示している井戸は少なかった. しかし, 横這い状態の測点の中には硝酸態窒素濃度の変動幅が大きい測点も存在し, 地下水の硝酸態窒素濃度が高いほど変動幅も大きいことが確認された. M市を6地域に分け, 地域毎の地下水の平均硝酸態窒素濃度を求めた結果, これらの値は2~10mg/Lの範囲にあり, どの地域でも対象期間内の平均硝酸態窒素濃度は横這い状態で推移していることが分かった. また地下水の硝酸態窒素濃度が10mg/Lを超える井戸が44%も存在する地域があることが分かった.
  • 上海市浦東新区の楔型緑地計画を事例として
    王 雷, 高橋 強, 九鬼 康彰
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 443-452
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究は上海市が都市内緑地として指定した〈楔型緑地〉の実態と効果について現地調査をもとに検証するとともに, 都市・農村の両者を含む合理的な土地利用秩序の形成や農地保全を実現するための方策について, 浦東新区の張家浜沿岸緑地の三橋村を事例として考察した. その結果, 楔型緑地計画に対して, 計画の基本理念・策定手続き・実現手段・土地利用実態への対策・地方出稼ぎ者の要因などの問題点を指摘した. それらの分析結果をふまえ, 大都市近郊における合理的な土地利用の誘導を目指し, a. 楔型緑地計画理念の一貫性と策定手続きの整合性, b. 土地利用規制手法の確保, c都市・農村の一体的整備手法の展開などについて提言を行った. 一方, 中国の国情に併せ, 地方出稼ぎ者への対応策などを, 提案した.
  • 山岡 賢, 凌 祥之, 齋藤 孝則
    2003 年 2003 巻 225 号 p. 453-454
    発行日: 2003/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
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