農業土木学会論文集
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2005 巻, 237 号
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  • 田中 忠次, 岡島 賢治
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 201-206
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    抗土圧構造物の掘削に伴う転倒破壊など地盤一構造物系の微小変形から破壊に至るまでの連続的な解析を可能とする手法としてimplicit-explicit型動的緩和法を新たに提案する.抗土圧構造物は主働土圧, 受働土圧が混在した複雑な土圧が作用しているため, 現実に即した理論的な解析は容易でない.特に壁体と地盤という剛性の大きく異なる材料の相互作用を取入れて解析するとき, explicit型の動的緩和法では掘削に伴う壁体の変位を十分表現することができない.この問題に対し, 地盤部にはexplicit型, 剛性が大きくスレンダーな壁体部の要素にimplicit型の動的緩和法を適用することにより, 効率的に解を得ることが可能となる.抗土圧構造物について具体的に解析を実行し, 提案する解法が限界荷重を与え得ることを示す.
  • Muhammad Munir AHMAD, 軽部 重太郎
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 207-212
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    カオリナイトとモンモリロナイトについて, 様々なpHの下でNaClとCaCl2の臨界凝集濃度 (CCC) を比較した.二つの粘土のCCCはpHと共に上昇したが, カオリナイトのCCCはpHによってより大きく変化した.カオリナイトは, Na型でもCa型でも, 透析した後はpH6未満で凝集し, それを超えるpHで分散した.カオリナイトに対するNaClのCCCは, pH6よりわずかに高いところでモンモリロナイトより3倍高く, pH9では5倍高かった.各粘土のCCCを塩類濃度とナトリウム吸着比 (SAR) の関係で表したところ, カオリナイトはpH8でSARにかかわらずモンモリロナイトよりも高いCCCを示した.これは, カオリナイトのCCCが小さな粒径のものの影響を大きく受けるからと考えられる.これにより, SARの高い土壌では粒径の小さいカオリナイトが重大な役割をする可能性のあることが示された.
  • 関 勝寿, 神谷 準一, 宮崎 毅
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 213-219
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    湛水浸透条件下においては, 微生物が増殖することによる土壌間隙の目詰まり, すなわちバイオクロッギング現象により, 透水係数が低下することが知られている. この現象がどのように温度依存性を持つのかを実験的に調べた. 豊浦砂を充填したカラムにグルコース溶液を連続的に飽和浸透させたときの飽和透水係数の変化を測定し, さらに好気性細菌数, 糸状菌数, 有機物量 (強熱減量) の変化を調べた.温度条件は, 15, 20, 25, 30℃の4種類を設定し, 実験期間は4, 7, 10日とした. 15℃において飽和透水係数はほとんど変化しなかったが, 20℃, 25℃, 30℃においては, 実験開始後1日以降透水係数が指数関数的に低下した.その低下速度を比較したところ, 25℃で最も透水係数低下速度が大きかった.有機物量, 糸状菌数ともに, 同様に25℃で最大の増加速度を示し, 細菌数の増加速度は30℃ で最大となった. このことから, カラム上層に蓄積した, 多糖類と思われるゲル状の有機物質, そして糸状菌の菌糸が透水係数低下の要因となっていると推測された.
  • 田中 忠次, 阿部 剛士
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 221-230
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究では, まず乾燥砂からなる斜面模型を傾斜させることにより, 地震外力を斜面に付加した崩壊実験を行ない, 続いて粘着力を持たせた湿潤砂を用いて斜面を作成し, 斜面近傍での載荷実験による崩壊の実験を行つた.ひずみ軟化・勇断帯を取り入れた弾塑性有限要素解析を模型実験に適用し, 崩壊機構の解明について検討を行なつた.乾燥砂傾斜実験の有限要素解析は2次元解析と3次元解析の両者を適用し, 実験と整合する結果を得た.さらに, 湿潤砂斜面での載荷実験においては, パラメトリックに粘着力を変えた解析を行ない, 小名浜砂による粘着力を検討した要素実験と比較し得る結果を得た.また, 粘着力を有する湿潤砂モデルにおける粒子径効果についても解析的な検討を加えた.
  • 小島 紀徳, 古牧 絵莉, 加藤 茂, 濱野 裕之
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 231-236
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    土壌構造改善による土地生産性の向上を目的とし, 様々な土壌改良材を混入することにより団粒構造の人工的形成を図り, 団粒が形成された土壌の物理性評価指標の検討を行った. 本研究では, 団粒形成材としてフミン酸, ミミズのミンチ, 石膏を混入し, 透水性, 保水性, 団粒分布を測定し, さらに同試料を20カ月間放置した後に同様な測定を行い, 長期間での土壌構造の経時変化も調査を行った. 全ての試料で団粒形成材を混入することにより保水性を損なうことなく透水性が向上し, 時間の経過に伴い透水性はさらに向上した. また, 団粒率にはほぼ経時変化はみられなかったが, 20ヵ月後団粒径は増大した. 測定結果より, 団粒形成土壌において透水性と保水性は0.5mm以上の団粒率又はMean Weight Diameter (MWD) との間に相関があることを確認出来た.
  • 岡島 賢治, 田中 忠次
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 237-243
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    抗土圧構造物の掘削に伴う挙動については, 微小変形状態から破壊に至るまでの連続的な解析手法が求められている.しかし, 抗土圧構造物には主働土圧, 受働土圧が混在した複雑な土圧が作用しているため, 現実に即した理論的な解析は容易ではない.この問題に対し, 平面ひずみ条件における模型実験を行い, ひずみ軟化・剪断帯幅を構成式に導入して, 剛性の大きく異なる構造物ごとに非線形計算手法を変えるimplicit-explicit混合型の動的緩和法を適用した弾塑性有限要素法を適用した.転倒破壊のメカニズムを解明し, この解析手法の有効性を検証するため, 抗土圧構造物の転倒破壊模型実験を行い, 実験値と解析結果を比較した.この結果, 本弾塑性解析手法は, 壁体変位と破壊について, 精度良く表現し得ることが示された.
  • 藤原 洋一, 田中丸 治哉
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 245-255
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究では, 多目的最適化による流出モデルの評価の有効性について検討した.まず, 永源寺ダム流域を対象として, MOCOM-UA法および進化戦略による多目的最適化手法をタンクモデル定数の多目的最適化に適用した.誤差評価関数には, 高水部の誤差を重視するRMSE (Root Mean Square Error) と低水部の誤差を重視するRR (Root Mean Square of Relative Error) を採用し, 両式を目的関数とした.その結果, 進化戦略による多目的最適化手法は, パレート最適解の精度に関してMOCOM-UA法より優れていた.次に, 永源寺ダム流域に加えて, 大迫および青蓮寺ダム流域を対象として, タンクモデルの多目的最適化を試み, パレート最適解に基づいて各流域におけるモデルの適応性を考察した.さらに, モデルの構造を2段, 3段, 4段タンクへと変化させる毎に, それぞれ多目的最適化を行つた.その結果, 各目的関数を座標軸に取つた空間におけるパレート最適解の形状を見ることによつて, 目的間の協調を図つたモデル定数の選択が合理的に行えることが示された.また, 多目的最適化から得られる情報を用いて, モデル構造の不備やモデルの限界を明らかにすることができ, 流出モデルの性能評価が有効に行えることが示された.
  • 岡澤 宏, 長澤 徹明, 井上 京, 山本 忠男, 鵜木 啓二
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 257-265
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    北海道南西部の森林流域と農業流域を対象に, 融雪期の河川水質水文状況を観測した.河川流量変動から融雪流出を融雪初期, 盛期, 後期, 降雨を伴つた融雪流出の4つに区分し, 融雪期における河川水質特性を検討した.河川水質濃度は, 融雪期間を通して森林流域よりも農業流域において高い値で推移した.また, 両流域で融雪初期には, 低流量ではあるものの, 河川水質が一時的に高濃度を示すファーストフラッシュ現象が確認された.本調査で得られた比流量 (q) と比負荷 (l) からl-q式を求め, 両流域における融雪期のNO3-N, T-N総負荷を算出した.その結果, 農業流域では森林流域の1.6倍 (NO3-N), 1.7倍 (T-N) の負荷が融雪期に流出している実態を把握した.また総負荷の大部分が融雪盛期の短期間に流出することを明らかにした.
  • 森 洋, 田中 忠次
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 267-273
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    地すべり対策工の一つとして採用されている抑止工を伴った地震時の斜面安定問題を, 斜面上に剛な抑止壁構造物を設置した場合の水平震度 (極限平衡法) を再現させる遠心場傾斜模型実験と, 弾完全塑性体モデルを用いた準静的弾塑性有限要素解析より検討した.斜面上に抑止壁を設置しない場合と設置した場合では斜面の破壊モードが異なり, 設置しない場合は円弧状のすべり帯が, 設置した場合では物部・岡部の地震時土圧式に代表されるような楔状の主働すべり帯が観察された.斜面上に抑止壁を設置した場合の弾塑性有限要素解析より得られる限界水平震度は実験値とよく一致しており, 得られる最大剪断ひずみ分布形状も発生する襖状の主働すべり帯と近似する結果となった.また, 任意に抑止壁の根入れ長さを深くしていった時の弾塑性有限要素解析より得られる最大剪断ひずみ分布は, 斜面全体の安全性を評価するために通常用いられる円弧すべり計算結果と同様に, 抑止壁を挟んだ法肩斜面部付近に集中した.
  • 嶺田 拓也, 石田 憲治, 飯嶋 孝史, 松森 堅治
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 275-280
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    近年, 中山間地を中心に休耕田が増加し, 効率的な復田を可能とする植生管理の指標が待たれている.本研究では, 休耕期間, 管理方式が異なる11筆の休耕田を対象に夏期に植生調査を行い, 出現種の相違を分析することにより効率的な維持管理に向けた植生指標について検討した.調査圃場内の優占群落の植生バイオマスデータにTWINSPAN (二元指標種分析) を適用し植生解析したところ, 立地特性と併せて休耕期間中の刈払いや耕転の頻度を反映した8タイプの植生に分類された.耕耘頻度に関わらず年に2~3回の刈払いで維持されると考えられる耕地雑草中心の植生は, 草高やC/N比が低く復田の作業性や地力の回復を容易にさせる可能性を示した.
  • 松本 伸介, Xiaoqing SHAO, 篠 和夫
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 281-288
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    高知県中東部の地域計画のための基礎的情報を獲得することを目的に, 環境騒音を現地観測し, その結果を分析した.すわなち, 当地域での主要騒音源と考えられる道路交通騒音, ごめん・なはり線による高架式鉄道騒音, 航空機騒音を対象に, 南国市および野市町に観測点を設定し, 各種騒音観測を実施した.その結果, 道路騒音は何れの観測点でも基準値以下であつたが, 鉄道騒音と航空機騒音は若干基準値を超える観測点も確認された.また, 交通量と道路騒音レベルとの関係や, 鉄道騒音における防音壁の効果・地覆状態の違いによる距離減衰などに関しても考察を加え, 地域計画策定上の有効な知見を得た.
  • 坂口 義英, 山本 太平, 井上 光弘
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 289-297
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    砂丘砂を充填しソルガムを供試した秤量型ライシメータ土層中の土壌溶液の初期塩分濃度Cが (1) ゼロの場合, と (2) 灌漑水濃度Ciの場合, の塩類集積過程を実験的に明らかにし, 砂質圃場におけるリーチング計画を提案した.(1) の場合, 塩分貯留量Sと平均塩分濃度比C/Ciは実測した排水量Dと灌漑水量Iの比D/I (リーチングフラクション, LF) に関係なく灌水を行うたびに増加した.根群域の塩分濃度比プロファイルは定常解析解まで達しなかつた.(2) の場合, S, C/CiLFの増加によつて一時的に定常状態に達し, その後はLFの増減によって変動した.根群域の塩分濃度比プロファイルは定常状態において定常解析解のプロファイルに近い形状を示した.リーチング計画では, 計画値のD, Iの比D/I (リーチング必要水量, LR) は, Cがゼロに近い砂質圃場ではCCi以下を示す場合には低く, Ci以上を示す場合には高く設定すること, CCiに近似している砂質圃場では作物の耐塩性を考慮して適正値を設定すること, が提案された.
  • 淺井 修, 伊藤 健吾, 千家 正照, 矢部 勝彦
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 299-304
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本論では, 雨除けハウス栽培におけるトマトの消費水量と用水量について検討を行った.畑地用水計画でペンマン式を用いてハウス内の蒸発位を求めるには, ハウス外の気象データを補正してハウス内の気象環境を正確に推定する必要がある.本試験の結果から6~9.月の雨除けハウス内の気象環境はハウス外の気象データに対して, 気温+ (0.5~0.9℃), 水蒸気圧が等しい, 風速0m・s-1, 純放射量は (1-アルベド) ×短波放射×0.83 (透過率) 一有効長波放射×0, 6として推定することができた.これより算定した雨除けハウスの蒸発位とトマトの消費水量との比によって得た作物係数は, 設計基準で示されている値とほぼ同じであった.また, 雨除けトマト栽培では土壌水分を一定に管理し, 高収量と果実の品質向上を目的とした多量の栽培管理用水が必要となることも明らかにした.
  • 丸山 利輔, 瀧本 裕士, 田野 信博, 村島 和男, 橋本 岩夫
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 305-312
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    都市型用水として金沢用水, 農村型用水として七ヶ用水を対象に, 両用水の地域用水機能とその用水に関係する人々の属性との関係を分析した.分析対象は,「現在利用している用水」「用水の役割」「用水の改善点」全体と, この問題の質問項目をグループ化したものと属性との関係である.現在の用水利用は, 農業雑用水, 生活雑用水, 親水系用水, 上水系用水の4グループ,「用水の役割」と「用水で改善点」は生活系用水, 環境系用水, 親水系用水の3グループに分けた.さらに, 現在活用している「雪捨場」「散歩」「夕涼み」の3機能と属性についても検討した.属性として取り上げたのは, 住民の性別, 年齢, 居住年数, 農業収入割合, 年収, 水路からの距離, 維持管理回数の7項目である.分析結果は, 有意水準5%で有意と認められる項目について, 上述の課題ごと, グループごと, 機能ごとに個別に考察を加えた.次に, 金沢用水, 七ヶ用水ごとに, 属性に対する回帰係数を正と負に分けて検討した.その結果, 金沢用水の場合は, 維持管理回数, 水路からの距離, 年齢が有意な場合は, 例外なく維持管理回数の多い人, 高齢者, 水路に近い人が地域用水機能をより強く意識していること, また, その他の項目有意な場合は, 機能の種類によつて価値の評価が分かれることが示された.七ヶ用水の場合は, 全ての属性について明確に評価がに分かれ, 例外なく男性, 高齢者, 居住年数の長い人, 非農家, 年収の高い人, 水路に近い人, 維持管理回数の少ない人が, はつきりと地域用水機能を評価し, あるいは高い関心を持つていることを示した.また, 評価・関心に関係する属性としては, 農業収入割合, 年齢, 居住年数, 性別の順序であった.
  • 石田 聡, 土原 健雄, 今泉 眞之
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 313-321
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    農業が有する多面的機能である水資源酒養機能や地下水汚染機構の解明のために, 複雑な浸透の挙動を明らかにする必要がある.そのためには, 測定深度が深度5m以上の深さの不飽和帯の水移動を高精度で測定する必要がある.本研究では自動巻き上げ器を使用して低速で走査する水分検層システムを開発し, 2カ所で測定試験を行つた.茨城県洪積台地上の測定試験においては, 自動巻き上げ器による方法は, 従来の手測り測定より位置の誤差が低減され, 降雨前後の体積含水率の変化が明瞭に把握出来た.新潟県段丘砂礫層における地下水の人工かん養試験地においては, かん養水の浸透による体積含水率の上昇部が時間と共に下降する様子が明瞭に把握されると共に, 体積含水率上昇部の降下速度が地盤の透水係数と整合的であることが観測された. 2試験地の測定試験結果から, 開発した方法の有効性が確認された.
  • 茨田 匠, 吉村 睦, 河端 俊典, 石黒 覚
    2005 年 2005 巻 237 号 p. 323-328
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    既存の水路構造物には, 強度・耐久性に優れ, 施工性も良いことからPC管等のコンクリート二次製品が多く用いられているが, 土中に埋設施工されたPC管などは炭酸性侵食等や運用管理状態により損傷が発生しているものも近年では多く見受けられる. 埋設水路構造物の損傷を確認するには, 掘削により水路構造物を露出させ点検する必要があり, 多大な時間と費用が必要となる. これらの損傷部分を掘削せずに内面から探査し検出が可能になれば, 損傷部分のみを対象とした補修・補強が可能となり, 維持管理コストの抑制に寄与すると考えられる.そこで, コンクリー卜構造物の非破壊検査技術である横波超音波共振法を取り上げ, 試験体を用いた探傷実験を行った. その結果, 試験体の模擬損傷検出が可能であることを確認でき, 同手法の有効性を示す結果を得た.
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