情報知識学会誌
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23 巻 , 2 号
選択された号の論文の35件中1~35を表示しています
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特集 第21回 (2013年度) 年次大会 (研究報告会&総会)
シンポジウム「東北大震災と地籍情報」
  • 西本 孔昭
    23 巻 (2013) 2 号 p. 316-321
    公開日: 2013/07/25
    ジャーナル フリー
     土地家屋調査士は、他人の依頼を受けて、土地や建物がどこにあって、どのような形状か、どのように利用されているかなどを調査、測量して図面作成、不動産の表示に関する登記の申請手続などを行う国家資格者である。また、土地・建物・道路・地域など生活の場や生産拠点において、困りごとや、近隣とのトラブル時の相談相手としても気軽に相談を受けることができるという国民に身近な資格者であるが、土地家屋調査士という名前が分かり辛いなどの理由から、国民の認知度は、それほどは高くないというのが現状である。ゆえに、本稿では、歴史や諸制度を振り返りながら土地家屋調査士の役割や変遷について述べる。さらに、司法制度改革という潮流の中で生まれた、弁護士恊働型土地家屋調査士会ADR(境界問題相談センター)の概要や展望についても述べる。
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  • 鈴木 修
    23 巻 (2013) 2 号 p. 322-326
    公開日: 2013/07/25
    ジャーナル フリー
     不動産は国土の狭い日本において重要な財産であり、その利活用はあらゆる産業の基盤となる。 であるから地籍の管理と活用は国家としても、個人としても重要な課題である。地籍情報とは測地的数値情報と法的権利情報とそれぞれの履歴情報など複合的な情報を含んでいる。過去日本の大学において伝統的な学問は、理科系と文科系に大別されており、地籍に関する研究も本来複合的な要素を持ちながら、これまでは法律的アプローチと測地的アプローチとの二元的な研究をされていた。また阪神淡路大震災や一昨年の東日本大震災を経て、地籍情報は新たな課題も得た。 一方では筆界移動と権利の客体の問題であり、もう一方では防災減災という観点からの問題である。土地家屋調査士は不動産の表示に関する専門家であるが、近年は地籍情報を扱う法律と測量の専門家としての役割がクローズアップされている。日々フィールドに出て調査し、法律問題を考える土地家屋調査士は、この法学と測地学の間をつなぐ役割を担うと考える。今回の東日本大震災では、地殻が最大5.85m 東南方向に、−1.14m 下方に移動した。測地的数値情報としては、基準点の再測をして移動方向と移動量を把握して、その変動を管理できるし、筆界移動についての方針が法務省から出されている。しかし、その土地の上に生じ始めている権利の問題には今だに明確な答えはない。またこれまで地籍情報としては重要視されていなかった歴史的地物や字名などの地名情報や民間伝承も、地籍情報として重要な情報だったことがわかった。過去日本の学会は、地籍情報としてほんの一部を取り扱っていたようだ。今後想定されている新たな災害に対する備えのためにも、新たな国土構築のためにも、地籍研究はもっと広い範囲を取り扱うべきだと考える。そしてこれらの複合的な地籍情報は、情報知識学の分野からも取り扱うべきと考える。
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  • 大槻 明, 川村 雅義
    23 巻 (2013) 2 号 p. 327-332
    公開日: 2013/07/25
    ジャーナル フリー
     本稿で取り上げる地籍情報とは,土地の位置,形質および所有関係などを明らかにするための各種情報のことであり,我々国民における不動産(財産)の権利の客体化に係る重要な情報を多く含んでいる.ゆえに,これらの情報を利活用することは,我々国民への多大な寄与を期待できると考えら れる.したがって,本稿では,筆者らのビッグデータ分析手法について述べたうえで,地籍情報の利活用に係る一考察を行う.具体的には,地籍情報ビッグデータを引用分析したうえで,Newman法によってクラスタリングを行った結果を地図上にマッピングすることにより,新たな知識発見が行える可能性や展望について述べる.
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  • 古崎 晃司
    23 巻 (2013) 2 号 p. 333-338
    公開日: 2013/07/25
    ジャーナル フリー
     本発表では,地籍情報を有用な知識として様々な利活用を促進するための基盤知識として構造化する手法について,オントロジー工学およびLinked Open Data(LOD)によるアプローチから考察 する.オントロジー工学は,対象とする領域の知識を,人間と計算機の双方が一貫性をもって理解できるような形で体系化する手法を提供する.よって,地籍情報やそれに関わる様々な専門知識を対象としたオントロジーを構築することで,地籍情報に関する理解の共有や,異なる手法で作成された地籍情報の相互運用性の向上などに貢献することが期待される.一方,Linked Open Dataは,Web 上にオープンな形で公開されたデータを相互に連結させる(linkする)ことによって,新たな価値を創出しようとする取り込み/技術である.この技術を用いて地籍情報を他のオープンなデータと連係させることで,その有用な知識としての活用が促進されると思われる.
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  • 藤井 十章
    23 巻 (2013) 2 号 p. 339-344
    公開日: 2013/07/25
    ジャーナル フリー
     あらゆる分野の専門家知識は、構造化がなされ、実用化に向かっている。近年、私たちはシマンテックウェブの技術の発展で、人工知能を身近に感じることができる。たとえばスマートフォンの音声検索機能のように。
     地籍情報とは、国土管理する上での、土地財産情報(境界の位置情報、面積及びそれに付随した過程情報)と権利関係情報(所有権または、占有及び抵当権利、規制など)である。日本の地籍は、陸での国境がないなどで固有の土地管理により特化してきた。
     世界測量者連盟(FIG)の土地管理のモデル化(LADM)の2012年11月1日ISO標準化から、地籍の分野で専門家による日本の地籍情報のオントロジー工学による構造化により、特化された情報分析が専門家の英知を通すことで、広く一般的な国土基盤情報となり、震災からの国土開発と日本の財産管理を容易にするねらいことが求められている。専門家が人口知能を支える時代は来ている。
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  • 山元 貴継
    23 巻 (2013) 2 号 p. 345-352
    公開日: 2013/07/25
    ジャーナル フリー
     本報告は,沖縄県のとくに宮古・八重山諸島などに残る,1899(明治32)年頃からの「土地整理事業」で整備された地籍図および土地台帳において,1771年の「明和の大津波」などの自然災害のこん跡がどのように記録されているのかを検討するものである.そして多良間島については,これらの地籍図・土地台帳が,「明和の大津波」の浸水域における計画的な集落構成や,「抱護」林と呼ばれる集落・農地周囲の林帯をもつ集落の構造を示していた.さらに,浸水域の土地所有者の多くは,居住地付近の農地に加えて,居住地から遠く離れた丘陵地にも不自然に農地を維持していたことも確認できる.こうした林帯整備については「防風」機能が,不自然な農地所有については,沖縄独自の集落移動の歴史が背景として挙げられることが多いが,こうした集落構造が「明和の大津波」への記憶と対策により築かれた可能性も想定される.
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