情報知識学会誌
Online ISSN : 1881-7661
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32 巻, 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 原⽥ 隆史
    2022 年 32 巻 1 号 p. 1-2
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/04/01
    ジャーナル フリー
  • 村井 源, 松本 斉子
    原稿種別: 研究論文
    2022 年 32 巻 1 号 p. 3-14
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/01
    [早期公開] 公開日: 2021/11/05
    ジャーナル フリー

     本研究では日本語の自称詞,対称詞の表現の多様性に着目し,話し言葉と書き言葉でどのような用いられ方をするか統計的な分析を行った.また,自称詞,対称詞が発話文中で果たす役割を調査するため発話文の語用論的機能を分類し,呼称との関係を分析した.結果として,書き言葉では呼称の頻度が高くまた語彙も豊富であるが,呼称利用のパターンと役割に関しては話し言葉と書き言葉の発話文で大きな違いないことが明らかになった.

  • 叢 艶, 高久 雅生
    原稿種別: 研究論文
    2022 年 32 巻 1 号 p. 15-38
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/04/01
    ジャーナル フリー

     現在,日本国内の各機関における漢籍のデジタル化においては,いくつかの課題が指摘されてきた.例えば,各機関ごとに様々な独自フォーマットで提供されていることによって,メタデータを機関横断して連携しにくくなっている点,また,本文フルテキストにおける要素,特に訓点やルビなどをデジタル化するとき,それらを共通化された方法で扱えず,デジタル表現として計算機が扱うことが難しい点が指摘されている.そのため,本研究では,日本における漢詩作品のデジタル化に注目する.漢詩作品を研究対象として,漢詩の構造化に関する研究を行う.研究データとしては,教科書に掲載された唐詩作品を用いた.具体的には,漢詩作品に関わる情報を抽出し,新たな Linked Open Data (LOD) データモデルを構築し,そのデータセットをウェブ上で公開した.また,漢詩作品の本文フルテキストにおける訓点情報とルビ情報を表現する方法を検討し,TEIマークアップ手法を用いて,漢詩情報のウェブ上でのデジタル化表現を提案した.最後に,これらの構造化の結果に韮づいて,二つの漢詩作品の同士の間の差異を提示した利活用を試みた.

  • 保田 洋, 川向 肇, 西村 治彦
    原稿種別: 研究論文
    2022 年 32 巻 1 号 p. 39-52
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/04/01
    ジャーナル フリー

     本研究では,大企業に比べて構成人数が少ない中小企業プロジェクにおけるリスクマネジメントについて検討するために,まず,収集したプロジェクト失敗事例の記載内容からリスク要因を洗い出し,標準的ガイドラインのISO31000に準拠してリスク分析を行った.続いて,失敗事例の記載内容におけるリスク要因の共起頻度に着目し,クラスタリングと共起ネットワークを通してリスク要因間の共起性を調べた.その結果,リスク要因の連鎖性の知見に立脚した,中小企業プロジェクトに適したリスク対応のあり方と具体化の方向性を見いだすことができた.

  • 坂本 一磨, 中村 健二, 山本 雄平, 田中 成典
    原稿種別: 研究論文
    2022 年 32 巻 1 号 p. 53-72
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/04/01
    ジャーナル フリー

     Society 5.0の方針の下,分野に依存しない情報から知的情報を抽出し,交換,連携,共有,再利用が行われている.特に,SNS(Social Networking Service)は幅広い世代で利用されており,データサイエンスに関する研究が盛んに行われている.そこで最も重要な信頼性を担保するには,投稿者の性別,年代,職業,地域等の属性を獲得する必要がある.著者らは,地域以外の3属性の獲得について一定の成果を得ることができている.しかし,地域属性は,特徴的な語句が少ない点や投稿者の位置情報の付与率が低い点から推定が難しい.そこで,本研究では,特徴となる語句に加えて,同一の事物を表現する語句や地域ごとに使用頻度が異なる語句,具体的には「回転焼き,今川焼き,大判焼き」などの類語に着目する.そして,SNSのプロフィール欄から対象地域のユーザを自動的に抽出し,逐次学習することで,地域推定モデルが漸次拡張する手法を提案する.これにより,既存手法よりも高精度に推定することができた.

  • 佐藤 翔, 設楽 成実, 矢野 正隆, 北村 由美
    原稿種別: 事例/調査報告
    2022 年 32 巻 1 号 p. 73-87
    発行日: 2022/02/28
    公開日: 2022/04/01
    ジャーナル フリー

     本研究では日本の東南アジア研究において,研究者が利用している文献の傾向を明らかにすること,研究成果と図書館コレクションの関係を検証することを目的に,雑誌『東南アジア歴史と文化』掲載論文における,引用文献の状況と,その著者所属機関の図書館における所蔵状況を調査した.引用文献の分析から,6割以上が図書に対するものであること,日本語文献以上に英語文献が引用されていることが示された.また,図書は日本語より英語文献が引用されている一方で,逐次刊行物(雑誌掲載論文等)については日本語文献の引用の方が多かった.所蔵状況の調査からは,日本語文献に限れば7割近くの被引用文献が所蔵されている一方で,英語文献,特に逐次刊行物は所蔵率が約26%にとどまった.特に英語の逐次刊行物について,提供環境が不十分であることが,被引用文献の傾向にも関連している可能性が示唆された.

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