日本図書館情報学会誌
Online ISSN : 2432-4027
Print ISSN : 1344-8668
48 巻 , 1 号
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論文
  • 深谷 順子
    原稿種別: 論文
    2002 年 48 巻 1 号 p. 1-16
    発行日: 2002/03/30
    公開日: 2017/05/04
    ジャーナル オープンアクセス
    視覚障害者サービスでは,関係機関と連携し,全国レベルのサービスを提供する中心機関の役割が重要である。しかし,日本では,全国レベルのサービス機関の力が弱く,効率的な業務分担が行われていない。本稿は,視覚障害者サービスにおいて世界的に評価の高いスウェーデンの全国レベルのサービス機関(TPB)の役割や関係機関との業務分担の特徴について考察した。その結果,次のことが明らかになった。1)それぞれの図書館や機関の役割が明確で,重複のない分担体制が確立されている。2)それぞれの施策が十分利用されて効果を発揮するように,配慮され体系化されている。3)効率的な分担体制の中心は,全国レベルの充実したサービスであり,これによって他の機関の任務が明確になり,負担が軽減されている。4)上記の1つの要因は,TPBと公共図書館がともに教育省の下にあることによって,視覚障害者サービスが一元化されていることである。
  • 中村 百合子, 黒沢 学
    原稿種別: 論文
    2002 年 48 巻 1 号 p. 17-33
    発行日: 2002/03/30
    公開日: 2017/05/04
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では,学校図書館法附則第2項改正に併せて今後問題となるであろう,学校図書館への複数職種の配置下での職員間の職務分担を取り上げた。複数職種配置の先進地域である千葉県市川市において,質問紙法を用い,学校図書館関係職員に対して,学校図書館機能の重要度及び実現度の認知や社会通念上の職種別の役割認知を尋ね,教諭と非教諭の回答を比較した。すると,両群間で学校図書館の機能についての理解はほぼ一致していた。他方,職務分担に関しては,特に教育的な要素の強い一部の職務の認識に群間で差がみられるとともに,全般に非教諭群が自らの責任を高めに評定する傾向があった。また,回答者の保持資格は現在就いている職種ほどには役割認知に影響を与えておらず,学校図書館に関する認識は就職後に形成または修正されることが示唆された。最後に,特に非教諭の職員の意欲をふまえ,全国的に参照されるより詳細な職務分担と協同の指針を作成することと,就職後の研修を通して,職務分担の実際に関する意思の統一が果たされることの重要性について論じた。
研究ノート
  • 顧 銘
    原稿種別: 研究ノート
    2002 年 48 巻 1 号 p. 34-47
    発行日: 2002/03/30
    公開日: 2017/05/04
    ジャーナル オープンアクセス
    1980年代以降中国の図書館情報学界において,コンピュータの発展に伴い,コンピュータ技術,情報検索や情報処理といった情報学要素が徐々に伝統的な図書館学の中に浸透し,図書館情報学という用語が用いられるようになった。こうした動向の下で,各大学は図書館学教育の中に情報学要素を取り込み,図書館学教育は図書館情報学教育へと移行した。さらに,1990年代に入ると,中国の急激な社会的・経済的変動に伴い,図書館学は情報学との相補性を図りながら経済学の関連知識も多く導入し始めた。こうした変革の中で,各大学は図書館学と情報学とを統合しながら,市場ニーズに対応できる人材養成を目指して,専攻を新設したり,科目を増設したため,カリキュラムが目まぐるしく変容してきた。こうした背景を踏まえて,本稿では,北京大学と華東師範大学の2つの代表的な事例を通して1980年代以降の中国における図書館情報学教育の改革を考察する。
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