日本図書館情報学会誌
Online ISSN : 2432-4027
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50 巻, 3 号
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論文
  • 鴇田 拓哉
    原稿種別: 論文
    2004 年 50 巻 3 号 p. 85-102
    発行日: 2004/10/10
    公開日: 2017/05/04
    ジャーナル オープンアクセス
    電子資料の保存に関わる事項を記述する保存用メタデータのエレメントセットについて,目録データなど対象資料の書誌的事項を記述するデータ(記述用メタデータ)と記述範囲を比較し,その特性や現状を明らかにすることを試みた。保存用メタデータとして,オーストラリア国立図書館(NLA),英国の大学図書館のコンソーシアムであるCEDARS,ヨーロッバの国立図書館の集まりであるNEDLIB,0CLCとRLGのワーキンググループが提案したエレメントセットを取り上げた。記述用メタデータは,MARC21フォーマット書誌レコード用と『日本目録規則』(1987年版改訂2版)を対象とした。その結果,保存用メタデータでは,記述用メタデータの範囲である対象資料の再生環境に加え,対象資料自体の詳細な情報を記述できること,更に,記述用メタデータで重視されていない,保存作業の履歴などの情報が記述できることが明らかとなった。
  • 吉田 右子
    原稿種別: 論文
    2004 年 50 巻 3 号 p. 103-111
    発行日: 2004/10/10
    公開日: 2017/05/04
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では1960年代から1970年代の子ども文床運動を分析する。子ども文庫活動は子どもの読書環境の向上を願う母親の要求を出発点とし,そこから派生した公共図書館設置にかかわる住民運動として1つのムーブメントとなった。文庫活動は日本独自のユニークな文化運動として発展を続け,全国に3,000以上ある文庫はわが国の児童図書サービスの重要な拠点となっている。本研究では初期子ども文庫活動に3つの時代区分を与えた上で,文庫と公共図書館の関係を整理する。そして先行研究が図書館サービスの存在に拠って文庫をとらえてきたこと,さらにそれが文庫研究の範囲を限定してきたことを指摘する。さらにコミユニテイの読書環境を視野に入れた研究を進めていくために必要な要素を先行研究から抽出した。(1)既存の読書運動との連続/断絶, (2)石井桃子『子どもの図書館』の影響, (3)文庫を担う母親のとらえかたの3論点が,今後の文庫研究における議論の手ががりとして引き出された。
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