日本図書館情報学会誌
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51 巻, 3 号
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論文
  • 中村 百合子
    原稿種別: 論文
    2005 年 51 巻 3 号 p. 105-124
    発行日: 2005/09/20
    公開日: 2017/05/04
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿では, 1947年から1948年に, 日米の関係者の協働によって編集された『学校図書館の手引』の内容・記述を, 複数の日本人の編修委員が当時目にしたと述べていた米国の8冊の図書と対照させながら, 分析した。特に第2章第1節「設置の基準」と第4章第2節「図書および図書館利用法の指導」には, 当時の米国の図書の影響がはっきりと認められた。しかしその他の章や節, たとえば第3章「学校図書館の設備」;第4章第1節「図書委員の構成と活動」;同第3節「読書指導の実施」;同第5節「学級文庫の指導」;同第6節「読書会・発表会の開催と読書クラブの奨励」;同第9節「図書の増加と図書費の問題」では, 日本人執筆者の判断によると考えられる記述が目立った。つまり, 『学校図書館の手引』には, 米人ライブラリアンの指示や, 当時の米国の学校図書館に関する図書の内容・記述が反映されていたが, そればかりではなく, 日本人の執筆者各人の経験や専門分野の知識も少なからず反映されていた。
  • 松林 麻実子, 倉田 敬子
    原稿種別: 論文
    2005 年 51 巻 3 号 p. 125-140
    発行日: 2005/09/20
    公開日: 2017/05/04
    ジャーナル オープンアクセス
    e-print archiveとはいかなるメディアであるのかについて, 日本の物理学研究者に対する電子メディア利用実態調査結果を通じて考察した。本稿の特徴は, (1) 1999年に行った利用実態調査との比較を通したe-print archiveの利用と意識における変化に焦点を当てること, (2) 電子ジャーナルとの比較からe-print archiveの位置づけを考えることの2点にある。利用実態調査の結果から, e-print archiveの利用や意識はこの4年間でほとんど変化しておらず, 理論研究者であるか若手研究者であるという限定的な集団が利用していることが明らかになった。また, e-print archive利用者は非利用者に比べて学術雑誌への投稿率や電子ジャーナルの利用度が高かった。e-print archiveは学術雑誌論文の内容を少しでも早く入手したい研究者が利用するインフォーマルな情報メディアであり, これ以外に入手手段を持たない若手研究者が利用する傾向にあると推察される。
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