日本図書館情報学会誌
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論文
  • 志村 瑠璃
    原稿種別: 論  文
    2021 年 67 巻 1 号 p. 1-15
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/03/01
    ジャーナル 認証あり

     書店が読者に媒介しうる本を実証的に示すことを目的とし,名著を収録している文庫レーベル4 つの全タイトルについて,出版社における在庫状況を調査・分析した。分析では, 2000 年以降に出版された全タイトルの出版年・内容の分類・在庫の有無から名著文庫の概要とともに在庫状況を観察した。また,在庫があるタイトルを抽出して分析することで,書店が読者に媒介しうる名著文庫の姿を示した。分析を通して,出版から5 ~8 年以内であれば,ほぼすべてのタイトルが新品で購入可能であることがわかった。同時に,出版から5 ~8 年以上が経っても「在庫あり」は一定の割合を保っており,出版から時間が経過するほど新品が購入できなくなるわけではないことが示された。書店が読者に媒介しうる名著文庫の姿としては,個々のタイトルが入れ替わりつつも,哲学・歴史・文学を中心とした知識を伝達するものとしての名著文庫という総体が保持されていることが示された。

  • 橋詰 秋子
    原稿種別: 論  文
    2021 年 67 巻 1 号 p. 16-31
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/03/01
    ジャーナル 認証あり

     近年の目録高度化の取組において,論文集とその構成論文といった粒度の細かさが異なる著作を目録上でいかに構造化するかが問題となっている。IFLA 図書館参照モデルが定義したAggregate はこの問題を解決する概念である。本稿では,日本の目録にIFLA LRM のAggregate を適用する実現可能性と必要性を論じるために,慶應義塾大学図書館コレクションを対象にOPAC から抽出した目録データを用いた調査を行い,Aggregate 該当資料の分布実態を探った。その結果,日本の目録データでもAggregate は判別可能だが精度に限界があること,対象コレクションの53.2%がAggregate に該当すること等が判明した。特に後者の比率はWorldCat の先行研究の比率21.2%よりも高く,ここから対象館の目録にAggregate を適用する必要性はWorldCat のような先進例以上に高いことが示唆される。

  • 青柳 英治
    原稿種別: 論  文
    2021 年 67 巻 1 号 p. 32-50
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/03/01
    ジャーナル 認証あり

     本研究の目的は,組織の側から見た専門図書館職員の人材育成の状況を明らかにし,その結果をもとに専門図書館職員の雇用と人材育成の今後のあり方を提示することである。この目的を解明するため,質問紙調査と聞き取り調査を行った。前者では,人材育成の状況を,雇用形態,スタッフ数と機関種の3 つの観点からそれぞれの差異を分析し,さらに企業や事業所の勤務者を対象とした同種の調査結果とも比較検討した。後者では,質問紙調査で特徴的な回答が得られた複数機関を対象に計量テキスト分析を行った。その結果,専門図書館職員の教育訓練,職務遂行,能力評価の状況と問題点を明らかにできた。それらを踏まえて,非正規の専門図書館職員が増えることに鑑み,多様な雇用形態を想定したキャリア形成を可能とする制度構築のあり方を提示できた。

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