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生活体験学習研究
Online ISSN : 2760-1463
Print ISSN : 1346-1796
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2024 巻 (2024)
24 号 p. 3-
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特集論文
生活への意欲を引き出す場を創る
学童保育の立場から
石村 秀登
原稿種別: 特集論文
2024 年2024 巻24 号 p. 3-9
発行日: 2024年
公開日: 2025/09/10
DOI
https://doi.org/10.69386/jslnel.2024.24_3
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「生活体験学習の再創造」という特集テーマに即して、ここでは、学童保育を運営している立場から、学童保育における生活体験の実際を取り上げながら、その特質と意義を探った。 学童保育は、学校の放課後や長期休暇中に、「適切な遊び及び生活の場を与え」るとされている。したがって、学童保育で行われる体験活動は生活体験である、と言うこともできるだろう。学童保育で実施される活動、例えば、食事をつくるなどの活動は、日々の生活を成り立たせるための必然を含む体験であり、子どもたちの「生活衝動」に基づいた体験である。そして、それは子どもたちの「生活的自立」へと結びつくものである。
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(1565K)
障害児とその保護者における生活体験の持つ意味について
障害児支援の立場から
川邊 浩史
原稿種別: 特集論文
2024 年2024 巻24 号 p. 11-16
発行日: 2024年
公開日: 2025/09/10
DOI
https://doi.org/10.69386/jslnel.2024.24_11
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本研究では、障害児の保護者4名を対象としたインタビューを元に、子どもの生活体験から見た保護者の困り感、キャンプという非日常的な空間で得られる保護者の安心感を中心に論じた。特に調査から得られた2つの論点「コロナ禍とは関連のない障害特性に起因する体験格差」、「自然体験活動に対する保護者の意識」を基本に分析した結果、体験することで何かを獲得することよりもむしろ、キャンプといった特別な空間における体験そのものが子どもや保護者にとって大切な生活体験になっていると推測された。
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(1389K)
全ての子どもたちの日常を守る「子どもの居場所」活動と取り残されがちな子どもの体験格差解消に向けた活動の実際
子どもの居場所活動の立場から
秋葉 祐三子
原稿種別: 特集論文
2024 年2024 巻24 号 p. 17-26
発行日: 2024年
公開日: 2025/09/10
DOI
https://doi.org/10.69386/jslnel.2024.24_17
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特定非営利活動法人あそびとまなび研究所(北九州市若松区ひびきの)は、2014年新興住宅地の子どもの居場所として、北九州市立大学ひびきのキャンパス留学生会館1Fの空き店舗の活用を開始。都市におけるグリーンインフラ活用の具体として、子どもたちと身近な自然との接面を増やす、つまり、子どもたちが日常的に身近な自然に触れ、あそび、学び、生活する、活動する実践を行ってきた。 拠点は、遊び場、集い場、居場所、学習や製作の場、仲間との運動の場、学生や地域に対する相談支援、子育て支援機能、防犯・防災機能等生活安全機能、近隣農地との連携として、食育や食品ロス対策、こども食堂活動、ボランティア育成等、多様な機能を担っている。 拠点“ひびきのbase”は危機に対する備えとなり、コロナ禍を乗り切り、団体の活動を継続・拡大してきた。 コロナ禍で一層顕在化した「格差」解消のために、現場での実践を重ね、全ての子どもたちが今いる場所で再現可能な活動のモデル化を目指している。
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(2253K)
「生活体験の再創造」を探る研究と実践
山岸 治男
原稿種別: 特集論文
2024 年2024 巻24 号 p. 27-32
発行日: 2024年
公開日: 2025/09/10
DOI
https://doi.org/10.69386/jslnel.2024.24_27
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少子化・私事化・ディジタル化などの進行下にコロナ禍が生じ、子どもの発達にとって重要なコミュニケーションの態様が急速に変化した。これらは子どもにとってどんな衝撃なのか、まだ十分な「定説」がない。事態を眼前に、どんな生活体験を「再創造」するか、研究・実践を融合した試行錯誤が問われている。本稿は、2023年10月に行なわれた本学会シンポジュウム「生活体験の再創造」と過去2回の関連シンポジュウムを踏まえ、これらの課題を、3名の提案を受けて探るものである。
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(1388K)
「生活体験学習の再創造」をめぐって
古賀 倫嗣
原稿種別: 特集論文
2024 年2024 巻24 号 p. 33-38
発行日: 2024年
公開日: 2025/09/10
DOI
https://doi.org/10.69386/jslnel.2024.24_33
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シンポジウムの目的は、コロナ禍により生じてきた新たな問題、コロナ禍以前からあった課題の両方の視点を踏まえて生活体験学習の再創造に向けた論点整理を行うことである。石村は、「学童保育」はコロナ禍の中でより一層、「生活衝動」、「生活的自立の欲求」を重視する生活体験プログラムの開発と実践が求められることを指摘した。川邊は、「リスクを背負ってまでもキャンプへの参加を希望する」理由は何かと問題提起、「体験することで何かを獲得することも大切だが、このキャンプのように配慮された環境で体験することそのものが障害児や保護者にとって大切な生活体験になっている。」と評価した。秋葉は「あそびはまなび これから生きる力を育む」を理念とする活動を紹介、「子どもたちの自然体験活動は、要支援児童のみならず、すべての子どもたちの体験機会不足となっており、大きな課題となっている。」と述べた。
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(1395K)
学術論文
ポストコロナ社会における家庭との連携に関する 保育者の意識と保育の変容
永田 誠, 菅原 航平, 大村 綾
原稿種別: 学術論文
2024 年2024 巻24 号 p. 39-46
発行日: 2024年
公開日: 2025/09/10
DOI
https://doi.org/10.69386/jslnel.2024.24_39
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本研究では、ポストコロナ社会において幼児教育・保育施設/保育者がどのように事態に対応してきたか、「コロナ禍」を経験したことによる家庭との連携・協働の必要性について、質問紙調査から保育者の意識変容と園の具体的取り組みを把握することを試みた。調査協力が得られたのは16園の保育者257名であった。 本研究から得られた知見として、園・保育者の家庭・親との連携・協働の必要性の認識は、「コロナ禍」以前からの取り組みや園の保育理念や規模といった園組織に起因する要因と、保育年数や役割・役職、環境等の個人的要因の双方が影響を及ぼし合っている。加えて、「コロナ禍」において感染防止対策等による業務量の増大による疲弊が生じているものの、家庭・親との連携・協働の取り組みが必要であると認識する保育者が一定数存在していた。今後、家庭との連携・協働の改善においては、「コロナ禍」を経験したことによって見えてきた必要性を、具体化していくプロセスが園に求められる。
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(1581K)
保育士養成課程における保育内容・領域「環境」の指導法に関する研究
カイコの飼育と教材活用を中心に
森川 美保
原稿種別: 学術論文
2024 年2024 巻24 号 p. 47-54
発行日: 2024年
公開日: 2025/09/10
DOI
https://doi.org/10.69386/jslnel.2024.24_47
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本研究では、保育内容・領域「環境」の目的やねらい、内容の理解を講義しつつ、桑の木の整備、カイコの飼育方法、繭の扱い、繭クラフト制作と一連の流れに取り組んだ。その後、自由記述のレポートから、様々に学生の認識の変移を明らかにしたものである。 将来、保育現場に関わろうとするならば、自ら生命への畏敬の念を抱き、子どもの生き物への好奇心、探求心に共感し、具体的な指導場面を想定した保育を構想する方法を身に付けられることが望ましい。本研究は、カイコに関わる前述の一連の流れの命の営みから、学生が自分なりに学び、幼児への指導法を考えることができるようになるまでを考察したものである。
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